女度100% いちごパンツはありません
何か過激な作品への風当たりが強くなってきているので、あんまり連載させてくはないです……
でもまぁ、とりあえずアップします。
終業式、俺はものすごくそわそわしていた。
なぜなら、今まで俺に無いはずのものがあり、あるはずのものが無いからだ。
胸にはさらしが巻かれ、トランクスの中が妙に涼しい。
……いや、何かもうすいません。
俺は、体育館をずっとビクビク、そわそわしながら過ごす羽目になった。
「やあ台場君」
終業式が終わり、早々に俺に話しかけてきた男がいた。
クラスの中で俺に好き好んで話しかけてくる人間は一人しかいない。
「えーと……どうしたの?」
俺は精いっぱい作り笑いを浮かべて対応をした。
いつもと違うのは、その笑いに焦りも浮かんでいることだった。
「何か……変わったかい?」
「は、はあ? そ、そんなことはないぞ」
俺はギクリとしてしまい、ついもう一つの口調になっていた。
だが、彼はそんな俺など気にせず、話しかけてくる。
「おかしいね……何故か君がとても色っぽく見えるんだよ」
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
俺の寒気は頂点に達した。
体は転換されても、心は転換されていない。
BL? うわぁああああああああぁぁあああ!!
「きゅー」
俺はその場に倒れこんだ。
ま、まずい……このままでは……
俺の意識はそこで無くなっていった。
「はっ! 夢かっ!!」
夢じゃありません。
分かっとるわ!! 単に現実逃避したくなっただけだっつうの!!
「気がついた?」
そのとき、保健室のベッドで横になっていた俺の横から声が聞こえた。
「え?」
俺は隣を見る。
そこには、俺と同じベッドに入っているアクアさんがいた。
「あ、アクアさん!?」
「気がついたのね」
ちなみに、彼女は体にシーツだけ巻いている状態である。
そんな光景に慣れてしまった俺って……
「えーと……俺どうしてここに……ああっ!!」
「大声出さない方がいいわよ。人が来てしまうわ」
「そ、そんなことより! 俺はどうしてここにいるんです!?」
これはとんでもない事態だ。
最悪、俺が女だということがバレてしまう。
「大丈夫よ、私が運んだから」
「は? どうやって?」
「普通に」
「そうじゃなくて! 俺が倒れたこと、分かったんですか!? それに、どうやってアクアさんだけで……!!」
「落ち着きなさい」
アクアさんがやれやれみたいなポーズを取った。
ムカつきます、はい。
「この世界はね、私の思い通りになる世界なのよ」
「え!?」
突然の新世界の神発言に、俺は若干引いた。
「その顔、バカにしてるわね」
「い、いえいえ……それで、本当は?」
「私の言うことが信じられないの?」
「いえ、アクアさんが見返りを求めず俺を助けるとは考えにくいので」
「確かに」
「否定しろよっ! そこは嘘でも否定してくれよっ!!」
女同士の姦しい会話が続く。
……って俺は女じゃねぇ!!
「ま、あなたの秘密はまだ誰にもバレていないわ。私以外の誰にも」
「そうなんですか?」
「ええ……私と海斗、二人だけの秘密ね」
「は、はぁ……」
俺は、アクアさんに何故か一瞬、突然恐怖を感じた。
どういうことだ?
「じゃ、まずは女同士の裸のお付き合……」
「おおっと!! もうすぐ水戸コンドリア門が始まるぜ!!」
俺は急激な運動をした。
随分アバウトな表現だなぁ……
「海斗は、突然立ち上がり、帰りの支度を始めた」
「そうそうそれそれ」
俺は手足を動かしながらそれに答えた。
そして、急いでその場を去ることに決めた。
ちなみに、水戸コンドリア門って何?
「ふぅ……家なら大丈夫だな」
「ご、ご主人様が女の子で、女の子がご主人様!?」
「そ、そうだった~~~~~!!!」
家にはメイド幽霊がいたんだった!!
出てきたのはいいが、あんまり出番が無いので、忘れていた。
作者のボケナスがぁ!!
「君が主でメイドが私で」
「至極どうでもいいね、それ」
「ご主人様が女の子と言うことは……お風呂も一緒ってことですね!!」
「何だよその考え!! 俺は男だ!!」
「じゃあ男でもいいですから、一緒にお風呂入りましょう!」
「それ、もう意味ねぇじゃん!!」
「それにしてもやっと……ですね」
「ああ……」
「「性転換カテゴリ!!」」
「ねえ聖子」
「なぁに奈緒美ちゃん?」
「近頃、私の出番が無いようなのだが、どう思う?」
「どう言ったら私を犯してくれる?」
「お前がカスだから」
「お前がカスだから」
「よし、犯す!!」
以上、川崎家の風景でした。
いろいろ心配です……