勉強しないとダメだぜっ!
アイケンは全国の受験生を応援しています。
「アイケン活動第18回 勉強」
黒板に書いてある文字を見て俺は驚愕する。
「べ、勉強?」
「Yes, it's studying(勉強だ)」
「ど、どういう風の吹き回しだ?」
俺は真面目に勉強に取り組む部員4人を見た。
何かおかしなものでも食べたのかもしれない。
「Why? What is funny?(どうした? 何がおかしい?)」
「何であんたらは英語で俺と話してるんですか!!」
ちなみに、部員4人はみな発音がうまかったりする。
それはそれで複雑だ。
「Today is such a day(そういう日なんだ)」
「すいません。日本語でお願いできますかね?」
「This is why YUTORI.(これだからゆとりは)」
「オイ!! ゆとりだけ日本語だっただろ!!」
そんな不毛で社会で糞の役にも立たない会話をし、理由を問い詰めた。
「今日は勉強だ。だから面白いことなど何一つないぞ」
「え…マジ?」
「マジです~」
「マジかよ!!」
「これより、アイケン教育委員会を行う!」
「うわぁ…またカオスにする気ですか…」
どこからか、「パフパフ」って音が聞こえ、変なのが始まった。
「海斗くんの答え」
「早っ! まだ何も言ってないよ!?」
「そうか。それは気がつかなかった」
「気づく気付かない問題じゃないだろ!」
今日も部室はにぎやかだった。
この棟が他の校舎から離れていて本当によかった。
「むう…私の言うことを聞けないのかっ!」
「理不尽すぎだろ!」
俺が奈緒美先輩と口論している間に、何故か俺は全裸になっていた。
「な…!!」
「秘技、瞬間脱衣殺法!」
「格好つけてるけど、ただの変態技じゃねえかあああ!!」
アクアさんが俺の服を抱えていたので、俺は急いで近くにあったジャージを着た。
「それ、私のだよ。弟君♪」
「普通に考えれば俺のじゃねえよ!! 何やってるんだ俺は!!」
「海斗の隠れた性癖が現れ出したな」
「現れてねえよ!! つうかねえよ!!」
俺は脱ぐに脱ぐこともできず、裸にジャージ(女性の)を着ることにした。
何も言うな…
「さて、次の問題だ」
「何っ!? ぐだぐだになって終わったかと思ったのにっ!?」
俺は強制的に座らせられ、腕以外を縛られた。
「ところで、スーパー海斗君使う?」
「番組違うなオイ!! そんな不思議を発見しちゃったよ!!」
「問題」
歩ちゃんが妙に高い声で読み上げた。
何かのまねをしているのは間違いないが、何とは言わない。
「この中で仲間はずれはどれでしょう? A、セックス。B、性交、C、性行為、D、ファック。さあどれ!?」
「何の問題だよ!!」
「保健体育だよ弟君」
「さすがは保健体育万年100点の聖子だな」
「えへ、それほどでも」
奈緒美先輩が聖子先輩を褒めると、聖子先輩はすごくうれしそうにした。
というか、嬉しいのか、それ?
「ちなみに、制限時間はあと3秒」
「ええ!?」
「3、2、1……」
「え、A!!」
俺は奈緒美先輩に焦らされ、適当に答えた。
「ブー。答えは……聖子」
「はいはーい」
聖子先輩が現れ、俺に笑顔を向ける。
ああ……何て純粋な変態なんだろう……
「正解はCだよ。何故かというと、Cだけはヤらなくてもいいからね」
「何を!?」
「そりゃああれだよ。お互いの性器による体液の混ざり合いだよ」
「それ、凄く変態っぽく聞こえますから……」
この状況に慣れてしまった俺って……もうヤダ。
つうか何で俺は訊いたんだ?
「つまり、海斗はA,B,Dはまだだけど、Cは済ませたってこと」
そんなとき、今日はあまりちょっかいを出さなかったアクアさんが俺に仕掛けてきた。
「余計なことは言わんといてください。仕事無くなりますよ」
「大丈夫よ。たとえこれが二本撮りでも黙っておくわ」
「何の話ですか!!」
「こらこら、お姉さんたちを蔑ろにするな~」
「そうですよ~。いい加減放置プレイも飽きました~」
そんな折、奈緒美先輩と歩ちゃんが俺を囲い込む。
なんだかあまりいい気分がしない。
「で、勉強はどうなったんですか?」
「そうだな、海斗で勉強するか」
「「「賛成!!」」」
「な、何故だぁぁぁぁぁ!!」(某コーポレーション社長風)
俺は意識を強引に失わせたのだった。
俺は残業帰りのサラリーマンみたく家に到着した。
疲れているのでとても眠い。
「もう寝るか……」
「お帰りなさいませ~~~~~~~~~!!!!」
「何ぃ!?」
すっかり家にいたもう一人のアイケンメンバーを忘れていた。
「俺の安息地が……ねええええええええええ!!!!」
「うるさい!!」
今日も俺は隣の人に怒られましたとさ。
しっかりと受け継がれた……台場家の血。
そして、その血を吐くことも、もちろん忘れなかった。
さて、投稿の時間がやって来たようだ。