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いけない恋だと分かっていても  作者: Mika編集部
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はじめの出会い

いつからだろう。こんな気持ちになったのは思えばあの日あの時 私の心は変わった


私の名前は佐倉 詩乃この名前と生まれつきの容姿で、女みたいだとからかわれてきたけど中身はれっきとした男だ。

一応は…

私は女子に興味は無い。そう言うと男が好きなのか?と思うかもだけどそうでもない。生まれてこのかた誰かを好きになったことがない。きっとこのまま一生誰かを好きにならないと思っていた。あの時までは。


2018年4月6日

私は都内の県立高校に入学した。クラスに馴染めるか心配していたけど、この容姿と名前のおかげでみんな私に話しかけてくれた。それに中学が同じ友達もいたのですぐに馴染めると思った。

それから1ヶ月クラスのみんなと仲良くなり楽しい高校生活をおくっていた。

「 なぁ佐倉、お前ホントに好きになったヤツいねーノ? 」

こいつの名前は上滝悠真中学が一緒で同じ部活だったからかなり仲がいい

「いきなり何?」

「いや、お前中学の時からずっと誰かを好きになったことないだろ?うちの高校可愛いやつ結構いるし誰かしら気になるだろ?」

「いや、別に。可愛いとかよくわかんないし」

これは本心だ、現に今まで女子を見て可愛いと思ったことがないし、気にもならない

「またそれかよ、もう俺達高校生だろ?彼女でも作れば絶対楽しいって。」

「うーん、そう言われても」

「まぁ高校生活は始まったばかりだしな、時間をかけて見つければいいさ」

「そうだね」

「ゴニョゴニョ」

「ん?お前ら何話してんだ?」

「あー、実はさー今日2組の奴にあれを教えてもらうんだ」

「あれって、アレか?」

「そうそう、俺らももう高校生だしそろそろやってみたくなるんだよなー」

あーやっぱりこの位の歳の男子はそういうのをやりたがるのかな?私にはまだ分からないな。

「よかったらお前らも行く?」

「いや、俺は遠慮しとくよ。佐倉は?」

「私もいいかな」

「そっか、それじゃあ大人になった俺達がお前らに今度教えてやるよ(笑)じゃあなー」

「あいつら、おかしいな」

「そうだね。あっ、そう言えば悠真は好きな人いないの?」

「ん?俺の話聞きたい?」

「いや、やっぱりいいや」

「は?なんだよそれ」

「いてもどうせ告らないんでしょ?」

「う、そんなことねーし」

「ははっ、じゃあねー」

「あっ、またなー」

悠真も青春してるんだな。それなのに私は、彼女かーやっぱりよくわかんないなーまぁどうせ好きな人なんてできないだろうなー そう思ってたでも


6月9日

「ガラガラ、お前らー席につけ」

ドアの開く音と一緒にいつもより5分早く先生が入ってきた

「転校生を紹介する。ほらっ、入ってこい」

そう言うと少し背の低い男子が入ってきた。黒い髪にくっきりした目。顔も凛々しくてもう少し背が伸びればきっとモテるだろう。

「桐ケ谷 零よろしく」

少し低い声でそういった

「桐ケ谷は去年まで親の都合でアメリカに滞在していたが今年帰ってきたいわゆる帰国子女だみんないろいろとよろしくやってくれ」

それにしては随分日本語が上手いなと思った

「桐ケ谷の席はあそこだな」

先生が言ったのは窓際の席、私の席とは真反対だまあ、これだけ離れているなら関わることはないだろうと思っていた


放課後

「おーい、誰か男子ごみ捨てに行ってくれ」

「あっ、やべ、捕まる前にとっとと行こうぜ」

あっヤバい逃げ遅れた

「よし、それじゃあ桐ケ谷と佐倉よろしくな」

「あっ、はい」

……………気まずいそもそも初対面の人とはあんまり話せないから無理もないうーん、何を話せばいいんだろう?と考えていると

「なんで女子が手伝っているんだ?」

「え?どういうこと?」

「先生が言っていたのは男子で女子には頼んでいなかっただろう?」

あー女子と思われているのか。まあ、うちの高校ズボン履いてる女子結構いるし、ズボンを履いててもあんまり違和感なかったのか

「違うよ私、男の子だよ!」

…「そうだったのか」

えっ、なにこのリアクション薄すぎない。まぁ、別に驚かれるのもめちゃくちゃ腹立つからいいんだけど

「ごめんね、勘違いしちゃうよねこの名前じゃあしょうがないか」

「いや、別にお前の名前でそういったわけじゃない、ただ普通の女子より可愛らしかったから」

「もー何言ってるの零君それを言うならかっこいいでしょ?」

「いや、お前は可愛らしい」

「え?」

今まで何度も他の男子にからかわれてきたけど、まさかこんな真顔で言うなんて

「なんで最初会った人に女って間違われるんだろう?やっぱり髪のせいかな、自分でも伸びてると思うんだよね、やっぱり切ろうかな?」

「そのままでもいいと思う。結局はお前がどうしたいかだ」

あれ、どうしてだろう、今までみんなにおかしいとか言われてたからかななんだか嬉しい

「ありがとう」

「ん?別にお礼を言われるようなことは言っていない」

「そうだね、でもありがとう。さぁごみ捨ても終わったし、帰ろう。そういえば、自己紹介がまだだったね、佐倉 詩乃よろしくね」

「桐ケ谷零、よろしく」

そういった彼の真剣な眼差しが視界に入ったあれ、どうしてだろう、今までこんなドキドキしなかったのになんでこれが恋?でも、相手は男だし、でもそれでもこの鼓動は鳴り止まない

そう思った時、これが恋だと確信した


佐倉 詩乃、この恋がいけない恋だとしてもこのドキドキは収まらない


続く

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