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私のお兄ちゃんは完璧すぎる  作者: 朱雀 蓮
第1章 日常編
9/75

削除した話は内容がかなり外れていたので削除させていただきました。もう少し展開が進んでもっと面白くできるよう頑張ります!

奏多は月夜と別れ急ぎ家へと帰っていた。

奏多はあるものを見つけ、足を止めた。

それは猫だった。血まみれで息遣いが荒く、死にかけだった。

奏多は猫をそっと抱き抱える。傷は深く、致命傷には至っていなかったが、かなり危ない。


「あの時と、同じか・・・」


奏多は猫をブレザーで包み全速力で走った。

家に帰り、真っ先にリビングに向かった。


「あ、お兄ちゃんお帰り〜遅かったね。」

「奏!救急箱!急いで!」

「え?救急箱?お兄ちゃん怪我したの?」

「早く!急いで!!」


 奏多が真剣な表情でいっていることがわかり、奏は大急ぎで救急箱を出した。

 傷ついた猫を見て奏の顔も青ざめる


「酷い・・・誰がこんな事」


 奏多は救急箱からゴム手袋とピンセットを取り出しブレザーに包んだ猫の傷口からBB弾を取り出した。

 全部で5発のBB弾を摘出し、傷口をアルコールで消毒、ガーゼで拭いて包帯を巻いた。 

 奏多は次にキッチンへ行くと、牛乳を鍋でぬるくなる程度加熱し、猫の口へ運んだ。

 猫はペロッとひと舐めし、それから呼吸は落ち着き、奏多はホッと安心した。


 「助かったの?」

 「うん、一命は取り止めれた、それにしても酷いことする奴もいるもんだな。」


 摘出した血まみれたBB弾を握りしめた。


 「この子どうするの?」

 「奏が良いならここで飼いたいんだけど、ダメかな?」

 「別にいいんじゃない、飼うんだったら早速名前決めなくちゃ!」


 二人はウーンと頭を悩ませながら名前を考えた。


「僕たちの名前にある[奏(かなでる)」から因んで【ソナタ】なんてどう?」

「いいね!ソナタか、うんソナタで決定!」


 奏多はソナタを毛布を使った簡単なベッドを作った。


「これでよし、寝るときには僕の部屋に連れて行くよ。」


 奏多は制服から着替えエプロンを着用すると夕食の準備に取り掛かった。


「お兄ちゃん、今日の晩御飯どうするの?」

「今日はオムライス、すぐに作るから待ってな。」


 チキンライスを作り、卵、チーズを混ぜた生地を焼き、くるっと巻きチキンライスを盛り付けた皿に乗せ包丁でパカっと開くとトロトロのオムライスの出来上がり、仕上げにケチャップをかけ完成。

奏は蔓延の笑みでオムライスをぱくついた。


「美味しい〜!!ウンウン、やっぱこの味!」


奏はパクパク食べあっという間に平らげた。


「ご馳走さま!ふー、美味しかった〜!!」


奏はソファに座りテレビを見始めた。

奏多は皿やフライパンを洗い一息つくとコーヒーを一杯入れて奏のいるソファに座った。


「奏、昨日の件だが蛇屋があれから家を飛び出したらしい、帰るときには蛍ちゃん、轟、もしくは僕と帰ること。」

「う、うん。」


奏多は奏の頭を撫でる。


「怖かったろう、本当に何事もなくて良かった、良かった。」


奏多はスッと立ち上がって湯船に湯を入れにいった。


「今日僕が先に入っていいかい?今日はちょっと疲れた。」


奏多は着替えを持ったまま風呂場へ行き湯船に浸かると色々なことが頭をよぎった。


「あの、BB弾の玉の威力は通常のものじゃない・・・しかも急所を狙ってるわけでなく練習をしたかのような当て方・・・くそッ!!」


軽々しく命を奪いかねない行為に奏多は湯船を叩いた。


「僕の前で命を無作為に奪うんじゃない、奪うんじゃない。」


その瞬間、奏多の頭の奥から声が響いてきた。


『違うな、違うぜ、本心はな・・・ククク』


 明らかに自分の声だが明らかに自分を笑っている。

 奏多は頭を抱えながらシャワーを浴びシャワーの出る音で誤魔化した。


「疲れてる、疲れてるんだ。」


 奏多はフラフラと風呂から出るとリビングに向かった。


「今日はもう寝るよ、おやすみ。」


奏多はソナタを抱え自分の部屋に着くと気絶するように寝た。

だが奏多の頭からあの笑い声が離れることはなかった。



ご愛読ありがとうございます。

次回予告:少年は働く。金銭を得るために働く。いや、少年に金銭は捨てるほどあるはずだが・・・次回【アルバイト】お楽しみに

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