昼休み
どうも朱雀連です!最近寒さが一気に増してきました皆さん風邪には気をつけてください!
生徒会室、本日、富士宮学園高等部生徒会メンバーと風紀委員長、副風紀委員長が揃い定期連絡と活動報告をするのだ。
その内容は校内の生徒の状況と対策、また普通にご飯を食べるのみと簡単な物だ。
奏多は生徒会室に入ると、既に生徒会室数人のメンバーが数人着席していた。
「12時ジャスト・・・やはり靫空君は時間ぴったりですね。」
「あっ、会長。どうも、皆やっぱり集まりが早いですね。風紀委員長の会長も見習って欲しいですよ。」
この人は生徒会長、高ノ宮 飛鳥文武両道、雪月花美人、この人ほど人を褒めるために使用する日本語が似合う人はいない程素晴らしい人である。この富士宮学園は中等部から生徒会と風紀委員があり高等部に上がっても役職を継承される制度がある。この高ノ宮飛鳥は中等部時代の1年から生徒会長を兼任し6年間生徒会長として君臨している。
「ふふ、まぁ、座って。あっ、今日は副会長の月夜ちゃんは休みね、何でも『世界を救う戦いに出るので休みます!フハハハハわが世の春がキタァァぁぁぁぁぁ』って今日の朝職員室の朝礼会議中に電話があったそうよ。恐らく寝不足で思考が回ってない状況で電話したんだと思う、次来た時は恐らく説教が待ってるね。あと、草薙ちゃんにはキツく脅しておいたから、もうそろそろ・・・」
脅しの内容が気になるがとりあえず席に座ると同時に扉の外からドドドドと今朝に聞き覚えのある音が聞こえてきた。
「セーーーーーーフ・・・だよな?」
今朝と全く同じセリフだった。
「ええ、ささ座って。あー・・・悪いけど靫空君、また幸村ちゃん起こしてもらえない?」
奏多は横の席を見ると椅子に器用に猫のように丸まって寝ている後輩に目をやった。
右頰を3回、左頬を4回プニプニし、頭を2、3回そっと撫でると、そっと目を開いた。
「・・・ふぁぁぁぁぁぁ、おはよ、奏多。」
この愛らしい白髪の女の子は幸村 零、学年は奏多の1つ下つまり奏の同級生にあたる、だが実際の年齢だと中学2年生だが去年いきなり飛び級して高等部にやってきた。IQ450と超天才児だが1日の大半を睡眠に使用するため起きているのが珍しい。因みに起こすためには先程のような起こし方でないと絶対に起きないのだ。
一見してみるとただの小学生だがその扱いをされると少しプクッとなる。
奏多とは中等部時代からの縁で超人見知りの零が心を許す数少ない一人で生徒会の役職は会計である。
「会長、それでは始めましょう。私はお腹が空きました。」
会長の隣で眼鏡をピシッとあげる女性は生徒会書記、清水 曙会長とは幼馴染らしくいつも一緒にいる。見た目とは裏腹にかなりの大食いらしくある有名な大食い専門店で出禁を喰らったそうだ。
「そうね、お昼にしましょう!」
奏多はまだ眠そうな零にお茶を飲ませ、弁当を広げた。
飛鳥、曙、零は学校の手配弁当、草薙は大量のパン、唯一奏多のみが手作りだった。
「相変わらず奏多の料理は立派だなぁ、全部手作りだろ?」
奏多の弁当の中身は彩のよい野菜炒め、竜田揚げ、卵焼き、百合と小海老の天ぷらどれも美味しそうだ。
「隙あり!!卵焼きもーらい!」
草薙は電光石火のごとく素手で奏多の弁当から3つの内1つの卵焼きをヒョイと掴み上げると口に頬張った。
「やっぱり美味いなぁ、この絶妙な出汁加減たまらん。」
「欲しいなら欲しいって言ってくださいよ、ったく・・・素手でいきますかね普通・・・」
それを見てほかのメンバーも目を光せるのを察知すると、奏多はため息を吐き、目を光らせている面々の方を向く。
「食べますか?」
「え?ええと・・・ではお言葉に甘えて、いただきまーす。」
「頂く。」
飛鳥と曙は箸で半分に分けて食べた。
「美味しい・・・」
「美味!」
作った料理を誉められ、奏多は嬉しくなった。そして隣からの視線に気づいた。
「零、食べる?」
零は無言で頷き口をあーと開けた。
「・・・ほらアーン。」
『あっ!』
他のメンバーの驚き声に流石の奏多もビックリした。
「あ、ええとどうかしましたか?」
すると3人とも目を逸らし、弁当にありついた。
奏多は首を傾げ再び零の方に体を向けた。
「どう?美味しい?」
無言でコクコク頷き頬っぺたに手を添えている。
奏多も一安心しやっと弁当に箸をつけた。
朝から疲れているが食事をすれば大体収まる。どこかで聞いたことがあるが【食】という漢字は人が良くなるという意味があるそうだ。
食べながら、とりあえず今日の没収品の確認と今週の日程を確認していた。
「今週末は委員会、部活の重鎮メンバーで予算会議をします。皆さんよろしくね。」
「はっ!予算なんか去年と一緒でいいのにめんどくさいなぁ、なぁ?奏多!」
「いえ、これは学校全体にかかわる重要案件です。適当には出来ません。」
「ちぇー!ま、私は寝るだけだしな。」
奏多は呆れた感じでやれやれとため息をついた。
「そういえば、奏多君、なんだか顔色が優れないね、どうかしたの?」
「え?えぇ実は・・・」
奏多は奏の恋愛に関してのことを説明すると、その場にいた一同は苦笑いになった。
「じゃあ今日はお開きね、じゃあまた明日!」
「え、えぇ?スルー?ちょっと・・・待ってください。」
奏多は一人教室に戻り昼からの体育の授業の準備をし始めた。
読んでくださりありがとうこざいました!次は長めに書きますのでよろしくお願いします!
次回予告:少年は走る。すぐれものゾと騒がれながら、グラウンドを駆ける。その姿は正に・・・
次回、【体育】 お楽しみに