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特殊生物災害  作者: onyx
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プロローグ

20XX年 秋

北海道:上士幌町付近

時刻:21時20分

「こちら帯広1、北西に生物群小集団を発見、数は10、小型のみ、迫による制圧射撃を要請する」

「射撃指揮所了解、座標を指示せよ」

「了解、座標を送る」


二週間ほど前だ。石狩岳の辺りから謎の生物数十体が出現。一気に南下し人畜を問わず食い殺すと言う異常事態が発生した。帯広署から向かった警官も生存者数名となり直ちに本部へ通達。釧路方面本部から道警警備隊が編成され2個小隊規模の人員が封鎖に投入された。同時に道警SATと銃器対策部隊が召集されこれらを前面戦力として配置する。だがどちらも多数の死傷者を出して敗走、道警本部は陸自へ出動を打診した。発生地点から最も近い第5旅団鹿追駐屯地から旅団長の命令を受けた第5戦車大隊が出動し生物の群を圧倒的な火力と装甲で蹂躙。続いて到着した第4普通科連隊も加わり生物の群を掃討する事に成功した。だが事態はこれだけでは収まらず生物は次々と出現。政府は非常事態宣言を発令すると共に北部方面隊及び東北方面隊に害獣駆除名目の災害派遣を命令。既に被害が局所的な物とは言え死傷者が300名を超えている事態を鑑み内閣は「特殊生物災害対応時限性防衛出動命令」と言う長ったらしい命令を立案した。要するにあの生物を掃討するのに必要な火器の使用を全面的に認めると言う事だ。事実上の防衛出動と同じ扱いになっているがこの立案に当たり与野党で閑々諤々の議論が重ねられたそうな…


「こちら射撃指揮所、攻撃を開始する」

「了解」

後方の81mm迫撃砲陣地から次々と砲弾が撃ち上がった。生物群の中心部に降り注いでいく。

「帯広1から射撃指揮所、効果確認、2体生き残ってる」

「警戒本部から帯広1へ、1個班を向かわせる、送れ」

「帯広1了解、引き続き監視を続ける、終わり」

田園の夜道を2台の軽装甲機動車が走る。どちらも銃座には暗視スコープを着けた隊員が74式車載機関銃で睨みを利かせていた。連中は体が鋭利な形状をしており89式やミニミでは一昔前の戦車の装甲のように角度によっては弾かれる現象が発生した為、高機動車や軽装甲機動車に現地改修を加えて搭載出来るようにした物である。よって連中と普通科部隊が戦う際は基本的にM24による狙撃が主流だった。観測手は各地の後方部隊から掻き集めた64式を装備している。

2両が止まり計6名の隊員が降車した。運転手は何時でも離脱出来るように待機、機関銃手も即座に支援出来るよう生物の居る方向に銃口を向ける。M24を携えた隊員が路上でプローンを開始。初弾を送り込む。

「前方638、数2、左を第一目標、右を第二目標」

どちらも体中に破片を浴びて体液を流していた。その内の左を力なく歩く個体に照準を定める。

「………撃っ」

頭部を撃ち抜く。そのまま崩れ落ちた。続いて第二目標も頭部を狙撃。前のめりに倒れ込み、出血していた関節部が引き千切れて地面にペタっとなるのが見えた。排除完了だ。

「ハヤブサから本部、排除完了、直ちに撤収する、送れ」

「本部からハヤブサ、了解した、終わり」

速やかに乗車して来た道を戻っていった。再び夜の静寂が訪れる。



にじファン閉鎖から何も書いてなかったのでリハビリのつもりで書きました

全て書き上げるか唐突に終わるかは分かりませんが、もし良かったらそれまでお付き合いして頂ければと思います

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