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0.5話 もう一人の彼女
それは遠い、遠い記憶。
紡がれ続ける時間の中に埋没してしまい、擦れてしまった悲しい記憶。
けれども、消えてしまうことのなかった大切な記憶。
ほんの一時、けれど確かに存在した幸せの時間。
もう一度君に巡り会えるなら、今度は間違えることのないように。
いつか、必ず繰り返される、あのはじまりの時間。
カーテンコールが降りる前に、定められた 運命 - Fate - を変えよう。
色あせた記憶から、鮮やかに蘇った華の容と
その目蓋が震えるそのさまに、遠い決意が蘇る。
0話は全てヒトの意識化の無意識が基軸なので、それぞれの意識の辿々しい言葉が非常に判りにくいと思いますが、ご容赦くださいませ。