強襲
いつもお読み頂きありがとうございます!そろそろ書きだめが底を着いちゃいそうで、投稿頻度落ちるかも知れません。ご了承ください…
とりあえず一段落。事情説明から、お互い誤解をしていた事がわかった。まぁ、その諸悪の根源は私達にあった訳だが。
しかし事が長かったせいか、もう日も暮れかけている。とりあえず、ルキアのシナシナ状態が直ったことだし。宿などを見つけたいところである。
「日が暮れて来ましたね。とりあえず、みんなで休憩できる場所を探しませんか?」
「おう…それがいいな…流石に今日はちょっと疲れちまった…」
「…ん?ちょっと待てよ、日が暮れて…?ってまずい!!おい二人とも!耳を塞げ!!!!」
「えっ?」
「はっ!?ちょっ、おいリリナっ!!ぼさっとす…」
ルナの警告から約3秒後。
「きゃっ!?」
耳を塞いでも意味を成さないような鳥…?の声。
「ピエェェェェ!!!!!」
「うっ…」
「リリナ!!!」
「しっかりしろ!!!」
しばらくして鳥の声はやんだ。
………………………
…………………
……………
………
…
「……?」
「…!!おい、リリナ!!!!大丈夫か!?!?」
「あんまり騒ぐなルキ、チビ。」
「言い直すな!!!」
「とりあえず、どうだ?体を起こせそうか?」
「…はい、何とか。あの…ここは?」
見渡してみるとやはり森の中のようだが、周りのものが見えないほど先程よりも暗くなっている。
しかし焚き火によって、自分たちの周りのみが少し照らされている。
「ここは相変わらず森の中だ。」
「まぁ、正確にはルナの家にちょっと近づいた所だ。ッチ、認めたくないが満身創痍な俺らには魔物が強すぎる…」
「という訳で今の状況としては、避難するために俺の家に向かって逃げている最中といったところだ。」
「………え?すみませんもう1回お願いします…」
「…つまり、俺らは今俺の家に向かって逃走中ってこと!!」
「?…あぁ!なるほど!」
「ダメだこいつ…鼓膜破れてやがる…」
確かに2人とも服は少し泥に汚れているし、少し汗をかいている。そして、私もここにいるという事はきっと背負って逃げてくれたのだろう。本当に鈍い自分が情けない…。
「まぁとにかく。今俺ら凄くピンチだろ?なので1回ここで姉を呼んで作戦会議をしようと思う。という訳で呼ぼう。助けてねーさーん。」
「え?」
「姉?」
「ばっ!!!」
突如、赤い髪の女の人が私の目の前に出てきた。
「きゃっ!?!?」
「うおっ」
「あらヤダこの子の反応面白〜!!逆にそっちの男の子、えっとルキアくん?反応薄い!ノリ悪いよ!!」
「ノリ悪くて悪かったな!!驚きすぎた時は逆にリアクション小さくなるタイプなんだよ俺は!」
「…改めて紹介しよう。この人はムウ。ウチの姉だ。」
「よろしくね〜!!」
どうやら彼女はムウというらしい…
「わ、わかりました…よろしくお願いします…?」
「うん!!よろしくね!」
「…この人本当に大丈夫なのか?」
「一応たぶん俺より強い。あんな人だけど。」
「えぇ…」
そんなこんなで簡易的な作戦会議が始まった。ルナ姉妹の家は森の中央部にあるらしく、そこにいかに魔物に見つからず行けるか具体的なルートを主に相談した。結果はこうだ。
まず私がルキアとムウに敵を引きつける魔法をかけ、ルナと私にステルス魔法をかける。そうして寄ってくる敵を処理する部隊Aと逃げる部隊Bの2つに別れる。
次に部隊Bがなるべく敵に見つからない道を判断しながら逃げる。それに合わせて少し離れた後方から部隊Aが逃げながら必要最低限の魔物を処理する。という実にシンプルな作戦が出来上がった。
ただ気をつけないといけないのは、敵に見つかる為明かりを使えない点と強い敵は相手にできない点、そして部隊Aの満身創ルキアを部隊Bの観察役にした点。
これらに注意して計画は行われることになった。
「じゃあ、やるか。」
「一応私も後方から2人を支援します!あ、暗視魔法、もう残り魔力も少なくなってきたのでルキアだけかけておきますね。」
「サンキュ。」
「よし!!じゃあお互い頑張ろーー!!!」
お読み頂きありがとうございました!!次回もよろしくお願いします。