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ウェルズギメア  作者: 川崎 しめじ
茂る生命の祝福
13/13

どんぐりの背比べ

いつも読んで頂きありがとうございます!今回で長かった「生命の祝福編」も終わりです。ぜひ読んで行ってください。


「え、ルナってババアだったのかよ!!」

「私も驚きました…そう見えなかったので…」

「…今のナシ!ナシ!!!」

「よっしゃ!!これで今までの恨みを晴らせるぜ!!やーいババア!」

「クソっ!!黙れチビが!!!」


ルキアがここぞといわんばかりに身振り手振りで最大限の煽りをし、ルナがそれに煽られてルキアを追いかけ回す。この残念な光景を目の当たりにしてリリナは、少なくとも2人は自分よりも年上の筈なのにどうしてこんなに幼稚なんだろうかと内心思った。

とはいえこれでノルフォ樹海での仕事は一段落した。この前ムウ達と話した様に、世界をまたにかけるこの旅はあまり余裕を持てる旅ではない。とりあえず、ノルフォ樹海を出ながら次の行く場所を決めようと思ったリリナは、急ぎ足で森の出口へと向かった。しかし神殿と出口の間の距離は結構近かったため、リリナ達はあまり時間をかけず出口の門の前に到着した。


、「さて、次の行く場所を早く決めましょうルキアさん。ここからだと色々な場所が遠いですからね…」

「そうだな、じゃあやっぱ次は砂漠じゃね?」

「いや、俺は火山の方がいいと思うけどな。」

「は?」

「え?」

「ん?」

「どうしてお前が口挟んでくるんだよ!」

「どうしてって…もちろん俺も旅について行くからだろ?」


次に向かう場所をルキアと決めようとしたら、後ろからルナが口を挟んできた。どうやらルナは自分が旅について行く事は決定事項だと思っているらしい。


「仮にそうだとしても、お仕事はどうするんですか?守護者って結構大事じゃないですか?」

「アレは姉さんに任せる。俺より仕事できるし。」

「ちょっと!!聞いてないんだけど!!!」


突然ムウが現れる。流石に二回目の事なのでその事については全員驚かなかったが、逆にそれよりもルキアとリリナはムウの後ろから滲み出てくる邪気が気になって仕方がなかった。


「私頼られるのは嬉しいけど、ルナが危険な目に遭うのはホントに嫌なんだからね!!」

「危険な職業選ぶ時の過保護な母親かよ…」

「でも姉さん。俺しばらく外出てないし、知識も昔のままだ。もしこのまま今の生活を続けていたら、何かしらの知識不足でまた大切な人を守れないかもしれない。それだけは本当に嫌なんだ。」


そう言うルナの顔は重く沈んでいた。きっと過去に何かしらがあったのだろう。とはいえ、今のリリナ達にそれを知れる術は無かった。


「…わかった。ルナにとって大事なことだもんね。そこまで言うなら、お姉ちゃんらしく送り出してあげる!」

「ありがとう姉さん。」

「ガチなんなんだよ毎度のこの茶番…」

「その言葉、さっきの貴方にそっくりそのまま返します。」


結果ルキアは少し不満そうだったが、ムウの邪気から流れを拒否するのも恐ろしかったリリナは、仕方なくルナを仲間に受け入れた。しかしその3人の中には同時に、「この暴れ馬達を制御できるのか」という一抹の不安がよぎった。

読んで頂きありがとうございました 今回でこの編も終わりですが、次回からは「流れる大地の祝福編」となります。次回もよろしくお願い致します!

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