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32※ A&Aカンパニー 装備




 マダムのお屋敷を出てしばらくは意気揚々と歩いていたが、筋肉痛なのにさらに変身してぐったりと疲れてしまった僕はさっそうとフェルにまたがって家まで運んでもらった。フェルはだよね、っていう顔をしていた。


 ホームに帰ってアマンダとジョナスの他に行き場のなくなったガムフィールドの見習い二人、バリーとジェフをハンナさん達に紹介してひとまずご飯を食べさせる。その間に僕は看板のデザインを考えていた。どんなんがいいかな。


『マスター、クエストの報酬を確認しますか?』


「ああそうだった、教えてちょ」


『レベルが九になり、クラフトレシピに煙突掃除もできるマルチクリーナーが加わりました。アタッチメントを付け替えることによって一般的な汚れにも対応できる優れものですよ!』


「きぇぇぇぇぇマッチポンプ過ぎる! 嬉しいけど!」


 一人で奇声を上げているとみんなからなんだコイツはという目を向けられて、ハンナさんから説明を受けた後は生暖かいものへと変わっている。アンサーの声は僕にしか聞こえないからしょうがないとはいえ、これは辛い。


 気を取り直して筋肉痛で難儀しながらレシピを確認していくと、作業服なんてのがあった。いくつかデザイン候補があったが基本はボーイスカウトのようなデザインであり、襟の付いた半袖シャツにベルト、半ズボンか長ズボン、スカーフに帽子、靴、靴下、ウエストポーチ、水筒、ホイッスルで一式だ。


 帽子のデザインはハンチングにした。ベレー帽やベースボールキャップでもいいんだけど、なんかね。単純に自分の趣味だ。普段は誰かわからなくなるから付けなくてもいいが、集会の時などには揃うとかっこよいのではなかろうか。


 ワンポイントで胸と肩にちっちゃくA&Aの刺繡が入っている。これらを装備すると自動的に筋力、衛生、免疫、AP、健康、洗浄、清潔、状態異常等にプラス補正が付いて生地は破れにくく作業台で修復もできる上、バッジの追加効果も発動できるというちょっとヤバい代物だ。


 しかもウエストポーチはいわゆるアイテムバックという奴で、三畳一間くらいなら楽々物が入り、かつ本人登録制で防犯もばっちりらしい。水筒は見た目より量が入って衛生と保温、保冷に補正があってマジもんの魔法瓶さながらに使えるそうだ。ホイッスルは吹き方でおよそ十KM圏内の仲間に異常を知らせることができ、直感的に場所をその教えてくれるアイテムだ。これはいたずら厳禁だが吹いた者はすぐ特定できるので大丈夫だろう。


 スタンバトンは見た目は細い警棒にしか見えないが、ボタンを押すとビリビリと魔法的ショックを与える内部機構があり、構えている相手であってもある程度は無力化させて脱力状態にすることが可能だ。程度にもよるが三十分から一時間はヘロヘロになって復調しない。相手の武器越しにも発動可能なので、逃げる時間は十分に稼げるだろう。


 そろそろダンジョンにチャレンジしたいなというところでこれらが作れるのは本当に大きい、まさに僥倖だ。基本一式をずっと装備していれば安心できるので、従業員のみんなにはしばらくずっと着ていてほしい。まずは一人一着を目指そう。でもその前に看板とアマンダ達の家と部屋を用意せねば。


 僕はフェルの代わりにレイラに背負ってもらって集落の改築を進めた。だいぶふらふらしてきたが魔力がまだ残ってるからもったいないなーと思っていると、ウィリアム様のところの獣人ティムさん達、ウィリアム商会の数人が腐りかけの野菜やら調理した後に残った皮や茎、残飯なんかをまとめて持ってきてくれたので、ありがたく頂戴して共有チェストにぶち込んでもらった。これらは腐っていても問題ないのだ。この事業のキャッチコピーはゴミ箱に餌をやるな! だ。


 収集した残飯やクズ野菜は僕のクラフトスキルを通して使えるところは余すことなくシートやブロック状に成形された食糧として炊き出しで使用され、どうしても使えない部分は優秀な肥料として再利用される。ティムさんにはお礼として肥料を分けたりしているが、今回は魔法の衛生マットを試してもらった。


 ティムさん達の脂ぎった髪が一瞬でふわっふわになると、驚愕してぜひ売ってほしいと懇願された。売るのはできないけど後日お屋敷に設置しますよと言ったらことのほか喜ばれたが、自分の魔力を使うのでその点を注意しておく。


 世間話の延長でビル・サイクスの組織をぶっ潰したと言ったらこれも驚かれて、現状は事態の推移を見守ることになった。ウィリアム様からはテムス川の清掃計画が進められているが、予算が出ても冒険者ギルドからは人が集まらないだろうと言われているそうだ。


 別れ際にこれからA&Aカンパニーを立ち上げてリサイクル事業の他に煙突掃除も請け負うと言ったらまた屋敷に来てほしいと言われた。衛生マットの件もあるし、合わせて伺いますと返事をすると、ぜひトイレも設置してほしいと懇願されたので快諾して嬉しそうな後姿を見送った。僕は再びレイラの背に乗り、スラム街を改築していく。


 今後住民が増えてもいいようにさらに今日の内に一軒アパートを建てておく。それ以上に建築したいが材料がないので付近の人がいなそうな家屋から素材を集めてもらおう。今日のところは隙間時間で制服一式をクラフトしようかな。


 


名前:A&A社の制服一式*

効果:基本はボーイスカウトのようなデザインであり、現在は襟の付いた半袖シャツにベルト、半ズボンか長ズボン、スカーフに帽子、靴、靴下、ウエストポーチ、水筒、スタンバトン、ホイッスルで一式となる。ワンポイントで胸と肩にA&Aの刺繡が入っており、これらを装備すると自動的に筋力、衛生、免疫、AP、健康、洗浄、清潔、状態異常等にプラス補正が付いて生地は破れにくく作業台で修復もできる上、バッジの追加効果も発動できる。ウエストポーチはいわゆるアイテムバック。水筒は魔法瓶さながらに使える。ホイッスルは吹き方でおよそ十KM圏内の仲間に異常を知らせることができる。すべて装備するとさらに効果が高い。

価値:☆☆☆☆☆






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