2話
「あー…つまりアレか?私らは死んじまって、今は魂だけの状態で、その原因があんたってことか?」
「はい、本当にごめんなさい……」
この空間に来てどれぐらいだろうか…。あれから女神様らしき(ってよりマジもんの女神様だけど)美少女がいろいろ説明してくれた。話によると、女神様の名前はヒカリと言うらしい。彼女は最高神と言う神の頂点に立つ女性で、今回、作った世界の内の一つが勇者召喚とか言うものをしたが、私たちだけ魔法陣がうまく作動されなかった為魂だけ飛ばされたらしい。
「疑問。魂だけと言いましたが今私たちには身体がありますが?」
「それは魂が作った映像みたいなもので、本当の身体は……えっと…血だらけでもう助かりません」
「ま、マジですか…」
ヒカリの言葉に呆れる恵。小雪と私も複雑な顔をしている。それを見てヒカリは慌てて、
「だ、大丈夫です!私が新しい身体を作ってあげますから!いろいろお詫びもあげます!」
「新しい身体って事は今までの身体じゃなくてもいいのか?後お詫びって何くれるんだ?」
「はい、新しい身体として、あなた方がやっていたVRゲームのキャラにしようとおもいます」
ヒカリの言葉に私たちは興味を持った。少し前に発売されたVRMMORPG『異世界転生日記』と言う一見初心者プログラマーが作ったような名前だが実際やってみると自分の姿を好きにカスタマイズでき、何万と言うパーツを組み合わせるのとは別に、自分で一からキャラをデザインすることができる。ちなみに私たちは恵に頼んで作ってもらった。
このゲームは様々な種族、例えばエルフや獣人、さらには日本の妖怪にもなれる。別々の種族のハーフも出来る。職業を決めて、剣や魔法、銃や刀などを使って相手プレイヤーや魔物を倒すゲームだ。他にもアイテムや装備を自分で作ることだってできる。私たちはこれにハマって、今となっては出来ないがレベルもカンストして、そのゲームの最強装備を手に入れていたのである。
「へぇ〜、そんなこと出来るのか。そりゃ嬉しいねぇ。私たちも気に入っていたからね」
「うんうん、キャラ作るのにもこだわったからね!」
「同意。喜ばしい事です」
「それは何よりです。では早速身体を作って魂を入れますね」
ヒカリが手を私たちにかざすと私たちの身体が光りだし、気付いたときには私たちの身体はやり込んでいたVRゲームキャラになっていた。
私たちはみんな妖怪のハーフでキャラを作った。
まず私は覚と白狼天狗のハーフだ。職業はガンナーで、ホットパンツに黒いシャツのヘソを出すスタイル。その上に黒いフード付きコートを羽織り、茶色いブーツを履いて黒いハットを被り、腰には赤と青の装飾がされたデザートイーグルとリボルバーのコルトパイソン8インチをホルスターに入れて腰に下げている。身体は出るところは出て、引っ込むところは引っ込むと言うモデルスタイルである。背は元と同じ172cmで、顔は紅い瞳に可愛いらしい唇、肩まで伸びた白い髪なっている。最も変わっているのは腰辺りから伸びる白い狼の尻尾と帽子の穴から伸びる白い狼の耳である。
恵は土蜘蛛と煙々羅のハーフだ。職業は召喚士で、服はピエロの服が女性用にスカートを付けたような赤と青で左右別々の服で所々白い星が散りばめられ、左胸辺りに三日月のイラストがある。帽子ピエロが被るような帽子でも左右で色が違っている。見た目は少女のようで胸は…うん。髪は金髪になっており瞳は紫、そして左手にはメラメラと燃えるランタンを右手には禍々しい紫の箱を持っている。
小雪は雪女と面霊気のハーフで、職業はアサシン。白黒のロングスカートのメイド服を着ている。身長は175cmほどで、顔はキリッとした大人のような感じで、瞳は青。髪は紫のポニーテイルを黒い大きなリボンでとめている。雪のような白い肌の抜群のスタイルでまるで人形のようである。そして、彼女の周りには、般若や小面などの能面が宙を漂い、彼女の頭には狐の面が掛けてある。
「おぉ!凄いな!本当に出来た!」
「このランタン、実際に見るのは初めてだなぁ」
「同意。前より身体が軽いです」
私たちは新しい身体に興奮しており、身体を曲げたり、ジャンプしたりして自分の新しい身体を確かめていた。
「喜んでいただいたようで何よりです。ステータスと念じるとゲームのときのようなものが現れますので確認してください」
ヒカリにそう言われたので念じると、ガラスのような板が目の前に出現し、何やら文字が書かれている。
サクラ Lv.250
種族 覚/白狼天狗
職業 ガンナー
HP 96987
妖力 ∞
力7986
防御 5978
素早さ 8976
運 298
スキル
第三の目(固有) 、飛行(固有) 、千里眼Lv.Max 、気配察知Lv.Max 、銃術Lv.Max 、ナイフ術Lv.9 、アイテムボックス 、妖術(炎)Lv.Max 、妖術(風)Lv.Max 、etc…
能力
有と無を操る能力
装備
ブラックフェンリル装備 (セット)
デザートイーグル
コルトパイソン8インチ
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アリス Lv.250
種族 土蜘蛛/煙々羅
職業 召喚士
HP 79486
妖力∞
力 6978
防御 6987
素早さ7986
運777
スキル
煙化(固有) 、操り人形(固有) 、従魔召喚Lv.Max 、式神召喚Lv.Max 、結界術Lv.Max 、アイテムボックス 、ナイフ術Lv.Max 、妖術(水)Lv.Max 、妖術(土)Lv.Max 、獄炎Lv.Max 、etc…
能力
情報と創造を操る能力
装備
遊戯神のピエロ服 (セット)
獄炎のランタン
パンドラボックス
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フブキ Lv.250
種族 雪女/面霊気
職業 アサシン
HP 97684
妖力 ∞
力 9872
防御 4987
素早さ 9798
運 623
スキル
寒気操作(固有)、幻影操作(固有)、暗殺術Lv.Max 、ナイフ術Lv.Max 、刀術Lv.Max 、薙刀術Lv.Max 、鉄扇術Lv.Max 、小太刀術Lv.Max 、鎌術Lv.Max 、妖術(闇)Lv.Max 、妖術(回復)Lv.Max 、アイテムボックス
、etc…
能力
時間と空間を操る能力
装備
暗殺者のメイド服 (セット) 、斬刀 吹雪 、鬼斬 薙刀 、大天狗の鉄扇 、etc…
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「えーっと…ヒカリさん?なんか妖力が無限なっている上に何か能力ってのがあるんだが…これは?」
そう確かにほとんどゲームのときとステータスが一緒だが、妖力は無限じゃなかったし、能力なんてのもなかった。と言うか名前だけでヤバそうなものばっかりである。
「こちらのミスの所為で殺してしまったようなものなのでサービスしました能力は向こうに着いたら試してください」
「ありがとうヒカリちゃん!そう言えばこれから行く世界について聞いてなかったね」
「あ、はい。説明します」
『いけない忘れてた…。あ〜でも別にあんな人達と一緒に魔王倒して下さいとか頼みたくないし、前々から問題だった事頼もうかなぁ……』
何かヒカリが凄いこと言ったな。
「おいヒカリ。あんな人達てクラスの奴らか?それに魔王って?」
「え?何でそのことを知ってるんですか?」
「は?ヒカリが言ったんだろ?」
「え?口に出てました?」
「は?」
「え?」
どうやら変わったのはこれだけではなさそうだ……