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9話 夏休みハンティング後編

 いざ狩り開始!先ずは皆の状態を確認する。

 比呂と翔子は俺ほどじゃないがレベル上げて来てくれてたのには正直驚いた。

「とりあえず比呂、殿しんがりは頼むぞ、真田幸村の如く頼むぞ」

「任せなさい!あのドラゴンが徳川家康だな!」

 俺は比呂程戦国マニアじゃないが俺の好きな戦国武将は真田幸村、直江兼続、伊達政宗が好きだから、つい戦国武将の名を出してしまった。

 それよりかサマードラゴンを徳川家康扱いとは大阪夏の陣でもやる気かこいつは・・・。


「翔子さんは俺と萌香と桃井さんを守りながら比呂を援護」

「大地君!私の事は呼び捨てでいいよ!」

「は、はいっ」

 何故か翔子は膨れっ面、俺は翔子に対しては呼び捨てしづらくて、呼び捨てだと照れてしまうからだ。


「こっちでもレベル上げできるんだよね?」

 そういえば萌香の一言で忘れていた、レベル上げ可能だった事。

「でも、こっちじゃデスペ食らったら意味ないからな」

 今までの狩りはぶっちゃけ経験値もろくに入らなかったからレベル上げの事はすっかり忘れていた。


 それはそうと気になる事が。

「あのぉ翔子さん・・じゃなくて、し、翔子?」

「ん?なぁに?」

「比呂と別れた本当の理由てさ、あいつが戦国マニアで話についていけないから?」


「ギクッ!」


 当たりか俺はこれ以上は聞かない事にしようじゃないか。

 サマードラゴンは倒れないらしく、累計ダメージで報酬が決まるらしい、1ダメージで1Sで出現時間は60秒らしくつまり1分以内により多くダメージを与えれば良いわけだが、裏がありそうで怖かった。

「サマードラゴンを狙っている他のプレイヤーも必ずいるから真っ先に見つけるぞ」


 駅から街の中を徘徊する俺達、当然他のプレイヤーもいるわけだが密集するとあまり稼げないから一番に見つけて短時間勝負にしたい所だ。


 モンスターが涌き出ては倒し、涌き出ては倒しの繰り返す事約10分、俺は重大な事に気が付かなかった、地図の存在だ。

「みんなメニュー画面開いてくれ!周辺地図て項目あるだろ?」

「本当だあるある」

 4人は納得し、俺が何が言いたいかわかったようだ。

「緑色の丸い点が俺達で赤い色の丸い点が敵だ!この赤い点が大きいとボスクラスだ!つまり俺の仮説が合ってれば大きい赤い点が現れた時やつがあらわれる」

 何故、こんな事に今まで気が付かなかったか後悔の懸念が残るだけだった。

「萌香この役目お前に頼みたい!」

「えっあたし?」

 姫キャラで何もできないのを前提だが冷静に判断力がある萌香にこの役は適任と思った。

「わかった大地その変りあたしを守りなさいよ」

「任せろ!」

「大地くーんわたしも弱いから守って欲しいな♪」

 翔子さん・・強力な魔法使えるのに何をおっしゃりますの?当然萌香が横目でチラリと睨んでいた。


 そうこうしているうちに、サマードラゴンがあらわれた。

「サマードラゴンは位置からすると・・・あのデパートの屋上だよ!」

 萌香の情報を頼りにデパートに駆け込む、当然エスカレーターやエレベーターは機能していない。

 階段をひたすらかけあがり屋上に着くとサマードラゴンがいた、幸い俺達が一番乗りだった。

 ちょっとイラッとしたのが、サングラスに麦わら帽子を被った事だけだ。


 戦闘開始!比呂が先陣をきり、俺と翔子が後方支援、桃井さんはひたすら竪琴を奏で俺達にステータスアップを支援、萌香はと言うといつでも回復支援の待機中。

「狙うは家康の首ただひとーつ!!」

 比呂のやつまだやってるよ・・・。


 ガン!カキーン!

 バキューン!!


 比呂と俺の素早い連携攻撃により、ダメージを蓄積させていく。

「こいつ固いな俺の電磁砲レールガンも使えねーぞこれ」

「大地くーんわたしの魔法を試そうじゃないか」

 突如翔子が魔法を使いだすと言いだし、自慢げなこの表情が気にはなるが、既に30秒経過、後30秒しかないのに策でもあるのだろうか・・。

「いっくよーーー!メテオストライーーク!」

 翔子がロッドを天にかざすと空から流星が降り注ぎサマードラゴンに連続ダメージを与えていく。

 ラスト10秒!不思議な事に他のプレイヤーが来ていない、間に合わないと諦めたのか1分勝負だから仕方がない面もあるが。

「みんなごめんさっきのでMP尽きた・・役に立てそうもないよ」

 そう言って俺は翔子にマジックポーションを与えた。

「こういう事もあろうかと用意して正解だった・桃井さんと萌香の分もあるから」


 喉が渇いたので一度ログアウトし、水分補給をし第2ラウンドに臨む俺達さっきのようにはうまくいかないはずだ。

 再びログインし第2ラウンド開始!

 もう1回同じところを徘徊していたら今度は河川敷に出た。

「出たよーー!!今度は河川敷のジョギングロードだよ」

 ここから200m先にサマードラゴン出没し、ダッシュで駆け付けるが日頃の運動不足がここで仇になり俺たちは息をきらしつつ戦闘態勢に入るが女性陣は息を整えるのにやっとの状態。

「比呂危ない!!」

 サマードラゴンが口から炎を吐きだし辺りが火の海と化している。

 俺は咄嗟とっさに横に回り込み2丁拳銃で応戦するもガードが固くて大打撃を与えられない。

 ラスト10秒サマードラゴンが再び炎を吐きだす。


 ゴオォォオオオォッ!


 被ダメ覚悟で俺はドラゴンの口をめがけトリガーを引いた。

 読み通りドラゴンの炎と俺の銃弾が相殺しドラゴンの顔に大打撃を与えることができ、タイムアップとなった。

「大地今回復してあげるよ」

 萌香のヒールで体力を回復してもらい一命はとりとめた、いやデスペナルティを回避できたと言うべきか。


 今回は千春のサポートと翔子のメテオストライクがなければどうなっていたか、そしてこの件で比呂と千春は付き合う事になったらしい。

 今回の稼ぎトータルダメージ200万により200万Sゲット、5人で分け合い40万S、つまりは4000円ゲットうれしい収入だった。



サマードラゴン暑い?熱い?やつでした

読んで頂きありがとうございました

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