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7話 林間学校でハンティング

桃井千春 大地と同じクラスで比呂に片思い中

ゲーム内のジョブ 吟遊詩人

 期末試験が終わり、俺と萌香は難なく赤点は回避、比呂は赤点回避ギリギリだった。

 俺のレクチャーがなければこいつに夏休みはなかっただろう。

 夏休み前に林間学校と言う1泊2日の行事があるのだが、団体行動が苦手でクラスの輪に入れない俺は正直面倒くさかった。

 クラスにて班分けをする決議が教室で行われたが、担任はこういう決議は生徒が主役だから生徒に任すとか言って職員室で自分の仕事をしている。

 こういう先生の考えは俺は嫌いじゃない。

 ちなみに俺達の担任は柳幸治やなぎこうじ丸坊主でサングラスかけたら見た目が、ヤクザか、はたまたどこかの刑事ドラマに出る警部だ、担当教科は見た目と違って数学教師。


 班分けをするために意見がバラバラだった、好きな人同士で一緒になる意見、だがこれは余ってしまった人が可哀想だ等の意見が分かれた。

「もう!らちが開かないからくじ引きで良いですね?」

 萌香の一言で話は決まった。

「恨みっこなしだよ!」

「成瀬君と同じ班になりたい・・・」

 隣の席で比呂と同じ班になりたいのかヘアバンドをした、ストレートロングヘアーの女子が祈りを捧げていた。

 彼女の名前は桃井千春ももいちはる何て言うか、俺といい勝負くらい大人しすぎてクラスの輪にあまり入れない感じの子だが、友達とかとは普通にお喋りして、俺とは真逆な感じがする、ちなみに、吹奏楽部所属。

「桃井さん顔色悪いよ大丈夫?」

「えっ神野君?大丈夫大丈夫」

 つい、声をかけてしまった。

 萌香の前にくじ引き箱が用意され1人ずつくじ引きをしていた、何故か俺が最後だった。

 くじには数字が書かれていて同じ数字の人が班の仲間だ。


 結果は・・・・。


 まさかの俺と比呂と萌香、更に祈りを捧げていた千春だった。

「それじゃ班も決まりました、各班は班長を決めて下さい」

 萌香が俺に駆け寄ってきた。

「大地よろしくね♪」

「これ、仕組んだだろ?」

「偶然でしょ?」

 て言うか、絶対仕組んだなこれ。

「大地夜はハンティングするぞ」

 おいっ待て!林間学校でもやる気か比呂のやつは。

「大地と成瀬は危ないからあたしが監視役!」

 あっそういう事か・・・萌香の企みが読めた、比呂の行動を見抜いていた。

「あの、成瀬君よろしくね」

「おっ!桃井よろしくな!」

 俺達の班長は萌香に満場一致で決まった。


 自宅に帰って今日こそは普通にプレイしようと思った、実際今リアルに稼げたのは合計2000円行くか行かないかの額だった。


 ピロピロリン♪


 突然メールが来た・・・翔子からだった。

【大地君の学校林間学校あるでしょう?うちの学校もなんだよ!だからさ自由時間に会えたらいいな♪】

 待て!待て!まさか翔子の学校と俺の学校林間学校の場所同じなのか?

 俺はどうせ会えるわけないと思い軽々と時間あればね!と返事してしまった。


 林間学校当日、学校に集合した俺達は先ず班事に別れて集合した。

「全員いるなー遅刻したヤツは知らんからな」

 担任の一声で始まった。

 バスに乗り込み俺の隣に比呂が座ると思いきや、萌香が座りだした。

「成瀬!大地に話あるから大地の隣譲って」

 とか言って比呂をどかす。

 千春の横に比呂が座り、千春は顔が真っ赤だった。

「桃井どうした?顔赤いぞ」

「あっ成瀬君何でもないよ」

 おいっ比呂空気読め。

「大地実はね桃井さん成瀬の事好きみたい」

 萌香がそっと耳打ちした。

 そういう事か・・と言うか萌香の吐息とシャンプーの香りが・・やばい大丈夫か?俺の理性。


 自我を保ち何とか目的地に到着した、自然豊かで湖があって空気がおいしい、他校の生徒が居たがよく見たら・・・

 見覚えがある顔が。

 その女の子が俺に気付いたのか、手を振りだした。

 まさかの秋山翔子!?俺は目を疑った。

 マジでこんな場所で再会するとは誰が思った?

「お前ら他校の生徒が一緒だが仲良くやれよ!後、男子!女子部屋侵入や女湯覗いたヤツは先生からきっつーいお仕置きあるから覚悟しろ」

 担任からの諸注意だった。

 そんな事しねーつぅーの!!

 宿舎に着き、部屋に荷物を置いて少し時間が空いた、横になろうとした時、翔子からメールが来た。

【まさかの同じ場所だねーこれって運命かな?】

 偶然てあるんですねーみたいな感じに、返事をした。


 皆でわいわいやりながら授業の一環で、自然を満喫し夕食後夜になった。

 俺は風呂に入り終わり部屋でゆっくりしてた、当然女湯を覗く男子もちらほらと。

 部屋ではスマホでゲームしてる人も居れば、読書をする人バラバラだ、ロビーでは女子と喋っている人も居る。


 所変わって女子部屋では、萌香と千春がお喋りしていた。

「千春ちゃん成瀬の事好きなんでしょ?」

「えっ!?はわわわっ」

 いきなり恋バナし始めるが・・・。

「あの野上さん?実はね・・・」

 何の話か気になるが、再び大地達の部屋では。

「大地寝る前にやるよな?」

「お前マジでやるのか?」

 正直俺は乗り気じゃない、むしろ寝たい。

「野上にはメールしたぜ!」

 比呂のやつ、手回しが早いな萌香が俺達の監視役で来るのをわかってたのか。

「翔子居ただろ?あいつも呼んだ」

 待て!待て!こいつ手回しマジで早いぞ、俺は鳴沢先生が現れないか心配だった。


 消灯時間になり、まだ寝つけない生徒が多数居た。

 ログイン開始し、ロビーに集合した、俺と比呂が待っていると萌香が見知らぬプレイヤーを連れてきた。

「お待たせこの子のHN(ハンドルネーム)はサラちゃん、リアルは桃井さんだよ」

 萌香が連れてきた女の子は桃井千春だった、ふりふりスカートでアイドルかと思わせる格好のアバターだった。

 ジョブはまたまたサポート役向けの吟遊詩人だ、萌香の姫キャラに比べたら、まだマシだ武器は竪琴を使い、音符を飛ばして敵を倒すジョブ、だが破壊力は見込めない。

「桃井さんもこのゲームやっているんだね」

 俺は緊張をほぐすためサラ事、千春に声をかけた。

「えっとガンナーは神野君でランサーが成瀬君だね?」

 意外だった、文化系女子の千春がまさかのこのゲームに参戦しているとは、人を見た目で判断してはいけないな。

「大地君見ぃーつけた♪」

 いきなり背後から俺を目隠しする、女の子があらわれた、そう遊園地で遊んで以来の翔子だった。

「翔子さんこんばんわ」

「嫌だなぁ大地君他人行儀で翔子で良いよ」

 良くない良くない、萌香から何か危険なオーラを感じる。

「揃ったから行くか!」

 比呂の一声でいざハンティング。

「成瀬!桃井さんちゃんと守りなさいよ!」

 萌香のヤツまさか!これを期に比呂と千春をくっつける作戦か!?

「大地君はわたしと一緒で良いよね?」

「翔子ちゃん大地はアタシが先約だけど?」

 何か萌香と翔子が別の意味で争いそうだ。

「もう、二人共喧嘩はやめてくれ!比呂、萌香と翔子さんは俺が守るから安心して前衛やってくれ」


 ズキュン!!


 俺の何気ない発言に萌香と翔子が顔を赤らめていた。

「眠いからさっさと終わらすぞ」

 俺はマジで寝たいからこのハンティングを早く終わらせたかった。

 外に出て林を経由し湖のほとりに出た。

 モンスターが大量に湧いていた。

 ポロロン♪

 千春が竪琴を奏でると俺達の能力が一時的に上がった。

「皆これで少しは楽にできるよ」

 本当楽だった体がいつもより軽い。

 効率は良いが体力が持つかわからない、萌香が回復してくれるが萌香のMPも持つか不安だ。

 比呂が千春を守り戦っているが・・・・

「桃井のスキルいいな!助かるぜ!」

「えっ!あ、ありがとう」

 何かいい雰囲気だな、俺達はと言うと。

「大地君そっち行ったよー」

「萌香離れろ!」

 合図と同時に銃を打つ。

「大地君わたしの思っていた通りだよ」

 何をだ?翔子が何を俺に期待しているんだ、俺は萌香と翔子を守る事で精一杯だ。

 湖の周りを10周しただろうか・・湖は1周4.5Kmフルマラソンしてしまった・・。

 気づいたら100万Sとは行かないが20万S稼いでいた、当然5人で分け合い4万S=400円だった。

「桃井あのさ・・これからも仲良くしてくれるか?」

「えっ!?うんよろしくね比呂君」

 何かあの2人に何があったかわからないが俺には恋愛フラグが立ったように見えた。

「大地第1段階完了うまくいったよ」

 萌香が俺の手を取り喜んだ、ち、近い萌香の吐息とシャンプーの香りが再び。

「大地君楽しかったねー」

 今度は翔子が俺の腕を組みだした、や、やばい当たっている・・・翔子の胸が・・・。

 これ月単位で計算したら確かに小遣い稼ぎになるかもと思ってきた。





林間学校は経験ないですね、登山はありますが

読んで頂きありがとうございました

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