10話 海水浴ハンティング
大地達の学校教師
柳幸二 担任 数学教師
鳴沢真 副担任 社会科教師
サマードラコンイベントも無事終了、夏休みはまだまだ続く。
朝目が覚めたらいきなり比呂から電話が、海水浴行こうとの誘いの電話だ、千春と二人でラブラブしてれば良いのにこいつは・・・とりあえず萌香と翔子も誘うと睨み俺はあっさり承諾したが電話の切り際の最後に比呂が。
「野上と翔子どっちが好きなんだよ?」
「はぁ!?」
俺はこの時点では何も言えなかった、前にも話したが、萌香が好きだなんて言えずに自分の気持ちをまだ押し殺している。
いきなりは無理だから明日みんなで海水浴に行く事に決まった。
比呂の話によると、行き先の海の家は千春の親戚が経営しているお店らしく、簡単に話が通ったらしい、さらに1泊2日の予定ときた、俺達は未成年だし保護者が居て当然だ。
翌日、駅に集合し目的地に出発したが車内の席決めがまた修羅場だった。
比呂は千春の隣に座らせるとして、俺は萌香と翔子を隣同士にさせれば良いと考えたが翔子が俺の隣に座りだし萌香がそれを見逃すわけがなく言い合いが始まる始末。
「二人ともお願いだから喧嘩は止めてくれ」
「別に喧嘩してないよ!ねー?」
「ねー」
何故か息が合う二人だな。
目的地に到着し、各人水着に着替えて砂浜へ。
俺と比呂は当然先に到着し、場所取りの準備をし始めてたら女性陣がやってきた。
「お待たせーて大地何下むいてるのよ!」
萌香達の水着姿を直視出来ず下を向いていた俺だが翔子が横に座りだし。
「大地くーん日焼け止め塗ってよ」
・・・・・出来るか!
「みんな揃ったから海水浴しながら、狩りをするぜ、表向きは海水浴だが本当はここで狩りをしてその後みんなでバーベキューだぜ」
比呂のやつこれが目的でだから俺達も誘ったのか。
沖に出ない程度に泳いではボール遊びをし、休憩後ログインしたが誰も居ないこの海水浴場何か不気味に感じたが、海水浴場に他のプレイヤーが居なかったここまで計算したんだな比呂は。
「比呂これが狙いだったんだな?」
「流石親友わかってるねー」
確かに他のプレイヤーが居ないのは快適で良いが、少し不安だ。
「女性陣こんな事に俺は予想していなかったけど大丈夫?」
千春は了承したが、萌香と翔子は戸惑っていた。
「大地君が守ってくれるならオッケーだよ」
「同じく!」
何故俺の名前を出すこの2人は、事ある事に俺に振る、頼むから変な期待は持たないでくれ・・・。
モンスターが襲来したが見たことないモンスターが・・・スイカの様なモンスターがふわふわと宙を浮いてる。
「スイカだよな?」
「スイカだね」
俺と萌香はスイカである事を確認した。
「大地このスイカのモンスター食えるぞ!」
こんな事があるのか!比呂の一言でスイカのモンスターを退治し食べてみた。
・・・・う、うまい。
本当にうまかった。
「うわぁこれおいしい大地君、はいっあーん」
「ちょっちょっと!翔子」
「あははわたしみんなと友達になれて良かった」
このやり取りを見ていた千春が心底笑ってる、あの引っ込み思案だった千春が比呂にもそんな笑顔を見せただろうか。
俺も変わらなきゃかな、そう考えたら翔子と萌香どっちが好きなんだの比呂の言葉がふと頭によぎってしまった。
気を取り直して狩りを続行、スイカのモンスターばかりでなく他のモンスターが居たから少し安心した、スイカのモンスターはある意味水分補給変わりになる。
1時間程狩りをした結果本日の稼ぎ50000Sをわけあい10000S、100円ゲット今回は少ないが何か楽しかった。
夜は千春の親戚の家でバーベキューを堪能中。
「大地ちゃんと食べなさいよ」
萌香が俺に焼けた肉や野菜をよそってくれたので出来るだけ萌香の側にいる事にした、萌香に気持ちを伝えられないもどかしさ、壊れるほど思っても1/3しか伝わらなかったらどうしよう、そんなもどかしさで頭がいっぱい、萌香の隣にいるのが気になるのか翔子も俺の隣に来ていた。
前に翔子は気になる人ができたとか言ってたが・・・まさか俺か!?
「ねぇ大地君花火しようよ」
考えてるうちに翔子が花火しようと言ってきたが当然萌香も黙ってはいない、2人のアピールタイムがひしひしと俺に伝わってきた。
とりあえず3人で花火をし、夜も遅いので風呂入って床についた。
だが俺は眠れなかった、萌香と翔子の事を考えていたからだ。
しょうがないからみんなの寝静まった頃を見計らって1人こっそりログインした。
「1人はやはり気楽でいいわ」
と言いながら俺は弾丸をリロードしながらモンスターめがけ銃弾を放つ。
パンッ!!
パンッ!!
パンッ!!
1人しかいないから無情にも銃声だけがこだまする。
気づいたら50000S稼ぎ、500円ゲット。
疲れてしまいログアウトしそのまま眠りについた。
自分はアトピー持ちだから海には入れないのですよ(泣)
泳げますが(笑)
読んで頂きありがとうございました