第7話 卒業
いよいよ卒業式が始まる。やっぱり僕の頭の中は麻美しかいない。正直なところ、式辞とか答辞なんてどうだっていい。卒業証書貰ったのだから早くしてほしい。問題は卒業式が終わった後。どうやって告白するかだ。でも式が終わった時の曲に涙が出た。
♪♪~
何でだろう?全く何もしていないのに何で?皆を見たらクラスの半分以上が泣いていた。貰い泣きではないだろう。グスッ...。
「優希、泣くなよ。」
塁、お前は何故泣かない?それ以上に小学校の時からの苦しいことが涙になって止まらない。だから塁に言い返せない。
「あれ?卒業メッセージ見てみろよ。DJ明日香から来ているぞ。」
僕は涙を抑えてメッセージを見た。
“優希君へ 悔いを残すな!それとプロの世界で待っているよ。(^o^)”
「何だよ、優希にかよ。」
「嬉し…。」
やっと言葉が出たよ。そう思いながら教室に戻った。
「皆卒業おめでとう。先生嬉しいよ。」
そんな話は全然頭に入ってこない。後ろに麻美がいるのかドキドキする。
「...それでは解散。」
今だ。
「麻美少し時間大丈夫か?」
と言ったとたん先生が信じられない発言をした。
「そうだ、熊谷。先生と一緒に職員室に来てくれ。」
ふざけるな!後ろで塁が心配そうに見ている。
「ごめんね優希。」
と言いながら麻美は先生の所に行った。はぁ?何で?何でこうなるの?落ち込んでいる僕に凛が僕の腕を引っ張り...。
「屋上行くよ。」
と言って僕は連れて行かれた。
屋上には僕と凛だけ。空気読んでくれたんだ。
「優希、もう麻美ちゃんの所には行かんといて欲しいねん。」
何言ってるのだ凛。
「意味が分からない。」
少し間が開いた後僕にこう言った。
「正直、優希と麻美ちゃんが羨ましかった。2人は私から見てお似合いやで。ううっ...。」
泣いているの?
「でも私は優希とずっと一緒におった。私、自信持って言えるよ。...愛してる。」
えっ...。
「あんたが悩んでいるところなんて見てられへんかった。私の方が優希を幸せに出来る。...ずっと一緒にいて欲しい。」
こ...告白された…。少し時間をおいて答えた。
「凛、気持ちは嬉しいよ。でも俺には麻美しかいないんだよ。麻美に対しての気持ちは“好き”だけではないんだよ。“結婚したい”と思っている。それくらい愛しているの。だからごめん...。」
凛は涙で顔がグチャグチャ。
「はよ行きや。麻美ちゃん帰ってまうで。...ありがとう。応援してるで。」
「分かった。ありがとう。」
僕は凛を1人にして麻美の所に行った。
職員室にいるだろうと思い中に入った。
「先生、麻美は?」
「熊谷なら10分前に帰ったぞ。」
「はーーーーーーーーーーーー。」
その場から動けなかった。
「大丈夫か原田?」
もう涙は出ないし麻美にも会えない…。明日香さん...ごめん。何にも出来なかった。悔い残しちゃった。
後悔しか残らない義務教育でした。 続く