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再び  作者: ユアサヒトミ
3/16

第3話 野外活動

季節は夏から秋へ。あっという間です。学校では2泊3日の野外活動の準備が着々と進んでいます。夏に席替えが1回あって麻美とは席が離れたけど…凛が空気を読んだのか、麻美と凛と同じグループに入ってしまったのだ。それをグループ決めた後の学校帰りに言うなって。

「麻美ちゃんとどないなっとんねん?」

凛が興味津々だ。

「どうもなってないって。」

「つまらんわー。席替え以降話してへんのやろ?」

その通りだ。そのせいか心が痛い。仕事にも支障が出るし…いやまさか。

「寂しいけど、でもしょうがないよ。」

「とりあえず野活の時に2人にしたるから、頑張りー。」

凛は良い意味で僕にお節介だ。

「余計なことはするなよ。って別に好きとか思っていないし。」

「もー顔に書いとるわ。とにかく今すぐ告白しろって言っとるんちゃうんやから。せめて自分の気持ちに正直になり。」

僕は少し歩くのが遅くなった。



野活の日がやってきた。

今は登山をしている。一応リーダーだし一番後ろで皆を支えている。一方の麻美は動くのが遅いから僕の前にいる。

「ハ~…。もうダメ…。」

「麻美大丈夫?」

「優希君後ろにいてくれてありがとう。」

「無理するなって。少し休もう。」

僕と麻美をおいて皆は先に行った。

何を話せば良いんだろうか?麻美が不思議そうに質問した。

「なんで私に気を使ってくれるの?」

「何でだろう?自分でもよくわからない。」

「そっか。でも別に気を使わなくても良いんだよ。」

特別だってことを認めたくないから言いたくない。

「理由は分からないけど、何でかほっとけないんだ。」

麻美は無言になった。

「ごめん嫌だった?」

「どっちかと言ったら嬉しい…。よしそろそろ登ろうか。ハハハ。」

「うん行こうか。」

僕は思い切って麻美の手を握って山を登った。

心臓がバクバクした。



僕たちの泊まる場所はコテージだった。男2人でラジオの話。

「最近仕事どう?」

こいつは僕の友達、李塁(りるい)。普通の日本人だ。ベットに寝ながら僕に言った。

「少し仕事が捗らないかな。」

「おっ、恋でもしてるのか?」

「うるさいな…。」

もうおそらく麻美に恋をしているだろう。恋どころではない。運命の人かもしれない。

「塁は好きな人いるのか?」

「俺は何を隠そうDJ明日香ちゃん。」

そっちね。(笑)

「優希、頼む。明日香ちゃんのサイン貰ってきて。」

「はぁ?こっちだって仕事なの。」

「そこを何とかしてくれよ。」

ベットから起きて両手を合わせた。

「まあいいけど…。少し外の空気吸ってくる。」



外は真っ暗。そんな中、タレント事務所から電話が掛かってきた。

プルルル♪♪プルルル♪♪

「もしもし原田です。」

社長からだった。

「何で小学校に携帯電話を持ってきているんだ。」

「すみません。」

正論です。

「明日すぐに帰って来れるか?明日ナレーションの仕事だから。」

はいっ?野活もう終わり?

麻美ともっと話したかったな。それと凛、ごめんね。   続く

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