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再び  作者: ユアサヒトミ
2/16

第2話 小学校生活なんて

「おはよー。」

「えっ…、あっおはよー。」

いや、テンパり過ぎだろ。しかも少し地味。

「うん、俺とのクラスは初めてだね。名前は?」

「熊谷麻美です。よろしくね。」

ランドセルを下ろしながら、ゆっくりと席についた。

「いつもTV見てるよ。頑張ってるね。」

「ありがと。」

何だか麻美ちゃん笑顔が可愛い。

「優希くんって呼んでいい?」

「い...良いよ。だったら俺も麻美って呼ぶから。」

この空間すごく楽しい。

「はい皆席に就け。授業するぞ。」

先生が来たから会話はお預けだけど、これから楽しめそうだ。



今日はラジオの仕事でラジオ局にいる。ラジオの番組で今日は恋愛の話をするらしい。

パラパラッパラー♪♪“ハ~イDJ明日香です、こんにちは。今日はゲストに原田優希君をお迎えしていま~す”

「よろしくお願いします。」

「優希君って今何年生?」

「小学5年生です。」

「すごいね。小学生でタレントでしょ?」

「そんなことないですよ。学校でなんてモテませんから。」

「あー、もしかして優希君、好きな人いるでしょ?」

「そこまではないですよ。」

少し馬鹿にしているのかと思った。

ラジオの収録が終わりDJ明日香さんと小噺をしていた。

「私もさ、小学校の頃好きの人いたよ。ずっと告白したかったけど、その彼…転校しちゃったの。」

僕は何も言えなかった。

「もし優希君に好きな人がいたとしたら、しっかり思いを伝えてね。タレントなんて関係ないよ。」

「わかりました。」

その時僕は麻美のことを少し考えた。まだ1回しか話してないんだよ。



キーンコーンカーンコーン♪♪

「おはよー麻美。」

「おはよー優希君。そうだ、昨日のラジオ聞いてたよ。」

「本当?どうだった?」

「優希君さ、あまり調子に乗らない方がいいよ。」

えっ?どういうこと?

「私には優希君の考えていること分かる。有名人ぶっているでしょ?」

麻美にはお見通しだった。こんな小学生いないって。少しでも僕のことを考えてくれているだけで嬉しかった。

「う...うん、はい。分かりました。」

「何で敬語?」

麻美は笑いながら言った。

キュンという音が微かに胸の中で聞こえた。   続く

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