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再び  作者: ユアサヒトミ
12/16

SIDE STORY 麻美ver PART2

修学旅行に優希は来なかった。少し寂しかった。ラジオの仕事が入っているのだ。凛と2人でお土産を選んでいた。

「気にすることないて。」

「別に気にしてないよ。」

そんな中、私たちの所に塁が走ってきた。

「2人とも大変だ。」

「どないしてん?」

「今、優希のラジオの生放送を聴いていたんだけど...麻美のことカミングアウトした。」

どういうこと?

「それだけならまだいいんだけれど...それをクラスの半分以上の人が聴いていたんだ。」

私と凛は何も言えなかった。その夜、涙が出た。



学校に戻ってきて優希とだいぶ気まずい関係になった。そんな中、優希を屋上に呼んだ。

「何で私なの?」

「何でって…。」

「もう話したくない。だからお願い、もう関わらないで。」

本当はそんなこと思っていないのに。何も言えなかったから私は教室に戻った。



卒業式前に卒業アルバムが届いた。私はアルバムの男子人気投票にさりげなく優希に投票した。皆、優希の名前が呼ばれたとき驚いた。卒業式の前日、凛と買い物に出かけた。

「私これいいのかな?」

「知らんて。」

そうだよね…。

「あっ、これ優希に似合うやんな。」

「凛は優希のこと本気で好きなんだね。」

「麻美は優希のことどう思っているん?」

「………。」

私は何も言えなかった。



私たちは中学校3年生になった。中学校3年間同じクラスなのにほとんど話ができていない。だんだん大人になる優希を見て私から離れていくようで怖かった。そこで私は手紙を書いてデートに誘おうとした。

“言いたいことがある。ゴミ倉庫に来て。”

具体性が無かったかな。それにあっけなくスルーされたし…。私嫌われた…。



高校受験も終わり、中学校も卒業も間近だ。今日は卒業式。優希に会える最後のチャンス。私、優希に告白する。

「皆卒業おめでとう。先生嬉しいよ。」

そんなことどうでもいいから、速く優希に思いを…。

「...それでは解散。」

今だ。

「優希、少し時間大丈夫?」

その時だった。

「そうだ、熊谷。先生と一緒に職員室に来てくれ。」

はっ?嘘でしょ?私は先生に連れて行かれた。職員室から出た後、私は1人で大泣きした。   続く

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