3話目
トイレに入る。キョロキョロ。あれれ?ドアは全て開いている。ていうか電気着いてない。真っ暗なトイレ。うー怖い。
パチッ。
電気をつけたらお化けだキャー(棒読み)。そんなことがあった日にゃ、おら泣くわ。いや、マジで。結構びびりだったりします。うー。後ろ振り向くのが恐ろしいじゃないかー。誰もいないでよー。
そのあと何したかは内緒。うふふのふ。まあ、気にしなくても大丈夫。知らなくても生きていけるから。ぬふふのふー。
とか、別に勿体振る必要なんか全くない。そんなの皆無。ただ鏡の前で遊んでた。ほら。変顔とかいうやつあるでしょ?それ。こう見えて結構得意なんだよー。え、見たまんま?そんな失礼なこと言わないでよ。喜んじゃうじゃないの(笑)けらけらけらー。わらわらわらー。ぬはぬはぬはー。痛っ。
うん。いろんな変顔して頬つりそう。どんな顔したかなんか聞かないでね。とにかくへんてこりんりんな顔。とても見せれる顔じゃないわ(笑)んー。そろそろ飽きたし。もーいいかなー。
パチッ。
電気は消す。節電だぜ、みなさん。トイレから出たら電気を消しましょー。おーいぇーい(棒読み)。まぁ、それは学校のトイレでも適応するかどーか怪しいけどね(笑)
とにかく吾輩はトイレから出る。右見て左見て、また右を見てー。はいよし、指さし確認終了ー!!車はもちろん来てませーん。何しろここ学校内ですから。普通の高校の廊下でございまーす。わっはっはー。
じゃなくて。何を確認してたかっつーとですねー。さっき遭遇してたイノ。わざわざのんびり鏡の前で遊んでから出てきたけど。そーして時間稼いでたけど。もしもまたイノと会ったら嫌だけんね。
んで。確認の結果。イノはいませーん。
むー。なんでだろーねー?遭遇したイノとの気まずい空気からなんとか乗り切ったけど。イノと行く先が同じだったという。こっちは友達捜してトイレ行ったのに。一体イノは何してんだか。
てか。いなかったんですけど。お化け。イノもいなくなってしまったけど。いやいやいや。そーじゃなくて。わたくしのお捜し中のお方はいらっしゃらないんですけど。荷物置いて消えるとしたらトイレでしょ。そこにいないとは謎だ。一体やつは何処さヘキサのペンタゴン。
ふらふらと漂流しながらもう一度教室に戻ることにした。来た道は通らずに。その道が一番最短なんだけど。ん?一番も、最短の最も、意味一緒だね(笑)ダブったダブったダブリンコー。
教室から一番近いトイレまでの道のり。教室を出てそのまま廊下を歩いて右に曲がるだけ。近い。短い。その距離。そこは通らない。あえて遠回りをしよう。下足の方にでも寄ってみようかな。
ただの廊下から渡り廊下へ。中庭の横を一人。ここも薄暗い。途中にある冷水器。一口だけ水を飲む。やたら冷たい。そのまま渡り廊下を歩ききる。
雨の音。窓がガタガタ揺れてる。風吹いてるんか。嫌だなぁ。帰りびしょ濡れになるじゃんか。
この高校の最寄駅まで15分は歩くんだよ。もっと駅が近くにあればいいのに。電車通学の人は誰もが一度は思う。だって駅が見えてるのに。線路沿いの道を15分も歩く。なんかとても損した気分になる。
横を乗りたかった電車が悠々と走る。あの虚しさ。駅目前で出て行かれる電車。あの悲しさ。もうちょっと、あと少しでも駅が近かったら。乗れてたのに。あの苛立ち。
そんな道のり。距離はたかがしれてる。でも長い道のり。それが雨なんて。余計憂鬱になるよ。
何しろ歩道なのに川のようになっていたこともあった。横に溝があるのに意味ない。草が生えてるし。歩道より低い位置にある車道も池のよう。車が横を走る度に水がザッパーン!!傘の意味ない。横からの不意打ちだから。あれは避けようがない。大量に汚い水がかかる。あの時は最悪だったなぁ。まぁこのくらいの雨なら大丈夫かな?あの時は大雨雷警報だったし。
「えーっと。コホン。」
なーんか。物思いにふけちゃった。てへ。下足から教室に戻るとしますか。
あ。そうそう。下足でまた同じクラブの人と遭遇したんだよー。報告。結構みんな残ってるんだねー。みんな暇人だなー。だなだなだなー。
そしてまた例の場所に到着ー。荷物と友達のいる教室。今度は両方揃ってるといいんだが。期待をこめて開くドア。
ガラガラガラー。