タイトル未定2024/06/23 00:54
「起きてください...」
「起きてくださいお嬢様」
雀の鳴き声と私を呼ぶ女の人の声がする。
「そろそろ起きないと遅刻しますよ」
私は、意地悪するように言った。
「二人でいるときは名前で呼んでくれないと起きない」と。
女の人は恥ずかしそうにしながら
「と、と、桃花起きて」と言った。
私は目をこすりながらこれでもかというほどにのびをした。
「おはよう。佳苗」
佳苗は私の専属メイドであり子供のころから姉妹のように一緒に過ごし、育ってきた私にとって一番仲良く信じることのできる女の子である。私は朝が弱くこうして毎朝のように佳苗に起こしてもらっている。私は佳苗の赤面した顔を見て「そんなに照れることか」と不思議になったがいつものことなので無視しベットから起きた。
「お嬢様、旦那様がお呼びです。着替えたら書斎までとのことです」
私とてもダルそうな顔をしながらすぐに着替え書斎へ向かった。
コンコンコン(ドアをたたく音)
「お父様桃花です」
すると書斎から低い声で「入れ」と言われた。入るなりお父様から
「恋人は、いるのか」と問いかけられる。私は即座に答えた。
「いません」
私が通っている高校は色々なお嬢様たちが通う女子高であり男子との会話はもちろんあって話したこともない。でも私はもてないわけではなよく女の子に告白されている。お父様は私の返答を予測していたかのように続けた。
「お前には今週末お見合いをしてもらう」
私はその一言に思わず絶句した。