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第三話︰もうやめて!私のライフはもうゼロよ!

 さあ、状況を整理するために落ち着こう。深呼吸しよう。


 「すーはー、すーはー………」


 落ち着けるわけあるかァァァァ!!俺はただの人間離れしたマッチョだぞ!!石を全力で投げただけで木にめり込むわけ無いだろ!!……ないよな?……


 そうだ、ここは異世界だ。身体能力が元の世界と違うのかもしれない。きっと、そうだ。そうに違いない。


 そんなことよりも今は、これからどうするかが大事だ。近くに道はなさそうだし、道に出るのかすらもわからない。まあ、歩いていれば、いつかは道に出そうだが…


 体力も持つとは限らないよな。またさっきの猪にであっても大変だ。まあ、倒せるが。


 俺が、そんなことを考えていると、


 「あのー、大丈夫ですか?」 


 と誰かが喋りかけてきた。

まか

 少し驚いたが、動揺を隠し、声がした方を向くと、俺は言葉を失った。美女だった。


 小顔で整った顔、程よく、肉がついていて出るとこは出て、引っ込んでるとこは引っ込んでるワガママなボディ。そして、彼女の一番特徴的な…尖っている耳。

 そう、一般的なアニメやゲームに出てくる『エルフ』にそっくりであった。


 「おーい、聞いてます?」


 彼女の言葉で我に返り、


 「あっ、ハイ。大丈夫です。」


 と、答えた。それでも彼女は俺に話しかけ続ける。女性から話しかけられた記憶なんて、ここ数年ないので、俺の心臓は緊張でバクバクしていた。


 「それより、立派な筋肉ですね。どうやってここまで鍛えたんですか?」


 筋肉なんか褒められたことのない俺は、今の一言で調子に乗ってしまった。


 「この筋肉は10年間毎日筋トレをして、鍛えた筋肉です。お嬢さんは筋肉に興味ありますか?」


 「いや、まったく無いです。ていうかあなた、キモいです。ちょっとの筋肉ならカッコイイですが、あなたはちょっとどころじゃないです。物事には限度があるって知らないんですか?まあ、脳みそにまで筋肉が詰まってそうな脳筋っぽいですしね、あなた。そこまで知恵が回らのでしょう。」


 グハッッ!やめてくれ、その言葉は俺に効く…大体何なんだ、美女なのに毒舌って、とてつもなくタチが悪い。


 ……俺は周りからそう思われてたのか……だいぶショックだ…


 「あっ、すいません。キモかったのでつい本音が出ちゃいました。」


 トドメをささないでくれ…


 「ところで、ウリホーン見ませんでした?この森から出没情報が出たので討伐しに来たのですが。」


 「ウリホーン?なにそれ?」


 「ウリホーンっていうのは猪に角が生えた魔物です。ていうか、ウリホーンも知らないなんてやっぱり脳筋なんじゃ…」


 はい、脳筋です…もうそれでいいです……ってかそれさっき俺が倒した魔物じゃね?


 「その魔物なら、さっき俺が倒しました。」


 「いや、冗談はよしてください。あの魔物はBランク冒険者でもソロ討伐が困難なんです。ただ筋肉があるだけじゃ討伐はできないです。」


 「いや、でもその魔物ってコイツのことですよね?」


 そう言って、その魔物の死体を指し示した。その死体には虫が寄ってきており、臭いもひどくて、さっさとここを離れたい気分だった。


 「えっ、……ってこれウリホーンの死体じゃないですか!本当にあなたが倒したんですか!」


 「いや、そうだって言ってるじゃないですか。」


 てか、この子は今、この死体に気づいたのか。鈍感である。


 「いやでも、あなた武器とか持ってないですよね。どうやって倒したんですか?この死体には大きな風穴が空いていて、後ろの木に石がめり込んでますけど…まさか石を全力で投げたわけじゃないですよね?」


 ……そのまさかです…全くもってその通りです…


 「…その反応を見るに図星みたいですね…とりあえずこのことをギルマスに報告しないといけないので、私についてきてください。」


 と、彼女は歩いていったが、何を思ったのか死体のところまで戻って、あろうことか角を素手で引き抜いた。


 そして、その角を大事そうに抱え、また歩き始めるのだった。


 角って素手で引き抜けるものなのか、とそんなことを思いながら、急いであとをついていくのだった。


 

不定期投稿ですいません。あと文字数の調整も下手ですいません。m(_ _)m

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