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一から始める精霊王の道  作者: 森レモン
第1章 幼年期
9/15

第9話 精霊の進化

投稿が遅くてすいません。無理せずにやってるのでのんびりとしてます。

 ラシルはまずはマグマゲルムを覆っている炎を消そうと水の精霊と風の精霊を召喚して水を吹きかけた。

 するとマグマゲルムは水など気にせずにこちらに突進をしてきて、ラシルが放った水は近づくと一瞬にして蒸発してしまい、辺りを水蒸気によって覆われてしまった。姿が一瞬見えなくなり視認出来た時にはラシルの近くへと現れて体当たりをして来た。土をずりながらしてくる体当たりは、スピードはそれ程無く簡単に避ける事が出来たが、マグマゲルムの皮膚の温度はとても高く、近づいただけでもかなりの熱気を受けた。

 マグマゲルムを倒すにしてもまずはマグマゲルムを覆っている炎をどうにかしないと近づく事も出来ない、マグマゲルムも先程からラシルに近付こうとしているが、今日倒したクリーチャーや吸収した精霊のおかげでステータスは伸びている。スピードはラシルが優っている為に中々近づけずに拮抗した状況になっている。

 マグマゲルムも簡単に近づけない事でだんだんとイライラしてきてるようだ。


「ヴォグォーーー!!」


 と独特の鳴き声なのか雄叫びなのかわからない声を発っすると同時にラシルに向かって火の石を飛ばして来た。火の石は放物線を描きながらラシルに向かって来る。上を見ながら火の石を避けようと眺めているとその隙を突いてまた体当たりを仕掛けて来る。

 

 「ザザァーザザァー」

 「音さえわかればそんな簡単には!」


 と動く時に音が聞こえて来る為、仕掛けが早くにわかった為、難なくかわせる事が出来た。

 次にマグマゲルムは、同時に2発程の火の石を飛ばしてきた。火の石は逃げ道を塞ぐようにして放たれて、ラシル目掛けて体当たりをしてくる。だが火の石も体当たりも不意打ちで無い限りは避けるのは容易い為、ラシルは逃げ道が塞がれる前に脱出する事に成功した。

 さらにマグマゲルムは火の石を同時に6発程放って来た。ラシルはおおよその落下地点を見定めて安全な地点へと移動するとマグマゲルムはまた体当たりをしてきた。ラシルはそれを見て上空に避けようと飛ぼうとしたが、マグマゲルムは先程よりも速くラシルに体当たりで突進してきた。

 先程までの攻撃をなんとか避けていたラシルだったが、マグマゲルムのスピードが突然速くなったことにより、ラシルはマグマゲルムの体当たりに直撃し吹き飛ばされてしまった。

 直撃を喰らったラシルは打撲と火傷により、相当なダメージを貰ってしまったが良くみるとマグマゲルムの体長が小さくなっている事に気づく。それにより直撃を喰らってもなんとか生き残こる事が出来たみたいだ。

 どうやらマグマゲルムは火の石を自分の身体を削って放ってるようで放てば放つほど身体が小さくなり、スピードも上がるようだった。そのまま避け続ければ火の石は放て無くなるのではと思っていたが、マグマゲルムは火の石が落ちた場所に行って火の石を回収し始めた。

 火の石を放っては回収を繰り返す事により何度も火の石を放つ事が出来るマグマゲルムは、惜しむ事も無く火の石をラシル目掛けて放って来る。


「こりゃ逃げる事も視野に入れないと」


 マグマゲルムのスピードアップも視野に入れて避け続けているが攻撃手段が未だに思いつかないラシルの体力は徐々に消耗されて、息遣いも荒くなってしまっている。次に攻撃を貰ったら死んでしまうだろうと思い、精神的なプレッシャーもかなり体力消耗させてくる。このまま戦い続けても死を待っているようなものだ。

 マグマゲルムもそれを狙っているのか、火の石を打っての体当たりで回収の繰り返しで無限に攻撃を繰り返そうとして、先程から同じ事を繰り返している。

 その攻撃はラシルも避ける事は出来ても炎が邪魔で中々近づく事も出来ない。

 先程からの火の石の攻撃には周囲の温度もあがり、ラシルの体力はさらに減少してしまう。マグマゲルムを倒す算段もつかずにこれはやはり退却かと考えようと思っているが暑さにより思考能力も低下してくる。冷たい水にでも浸かりたいなぁと考えていると、ふと朝の実験を思い出し負の精霊を召喚した。

 負の精霊によりマグマゲルムの熱を奪って見ると、マグマゲルムを覆っていた炎は消えて、マグマゲルムを覆っているひび割れた土が見えてきた。炎を纏わないマグマゲルムはヘドロスライムを乾かしたような見た目で、ひび割れからは空気が歪んで見えて無色の何かが出てきているようだった。


「グァォーー!!」


 と雄叫びを上げてマグマゲルムは炎が消えて直ぐに自身に向かって火の石を繰り出してまた直ぐに炎に覆われてしまった。

 マグマゲルムはひび割れから発生している無色の何かに引火して燃えているようで、無色の何かは絶えず出てきているようだ。ひび割れは渇いた土のように見えたのであの土を取り除いたらどうなるか試して見ることにした。

 ラシルは先程と同じように、負の精霊により炎の熱を奪って消化し、次に水の精霊と風の精霊により水を噴射した。

 するとマグマゲルムを覆っていた土が剥がれ落ちて中からはスライムが現れた。スライムからはぶくぶくと水泡が出てきているのが見えて、これが燃えている原因だろうと思い、火の精霊を使って試しに燃やして見ると、スライムはまた炎に覆われてしまった。

 

「ギャアァーー!!」


 炎に覆われたマグマゲルムは今まで燃えて居た時とは違い、悲痛の声を出してきた。どうやらマグマゲルムを覆っていた土は鎧代わりとなっていたらしく、マグマゲルムの本体は決して火に強い訳では無く、むしろあの透明な何かによって絶えず発生してる水泡が燃えて、どんどん身体を溶かして最後には死に絶えてしまった。

 倒し方が合っていたのか思い掛けずにマグマゲルムの弱点を付けたのか決着は呆気なく、逃げるしか無いと思ってた戦いが倒せた事をラシルは感動した。

 マグマゲルムが死んだと同時に、マグマゲルムが食べたと思われる大量の小精霊達が一気に解放されたのでラシルは、それを全て吸収する事に成功した。

 ラシルは命の精霊を召喚して体力の回復をしながら周囲の警戒をする。

 今回の戦いは、突然始まってしまったけど、運良く倒せて良かったし得られた小精霊の数も多かったので結果としては上々だと思う。

 だけど次に同じような強敵に遭ったら今の状態では勝てる気がしない為、休んだらこのまま帰宅しようと思う。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 帰り道は敵の姿は見えたが、レベルの上がったラシルに挑んで来る敵は居なかった。野生の勘という物でも働いたのか、ラシルの強さを肌で感じて逃げ惑っている様だ。今回は帰宅するのが目当てなので丁度良いが、狩りをする場合にはなんらかの対抗策が必要になって来そうだ。

 帰宅をしたラシルは保存してある食べ物で、ご飯を作って食べてから閲覧で自分の状態を確認する。


名前:ラシル

レベル:10

種族:幼精人

種族特性:吸収・変化・召喚

スキル:閲覧・髭

HP:83(23)

MP:75(20)

腕力:42(31)

防御:32(21)

知力:27(16)

敏捷:27(16)

器用:29(18)

技術:24(13)

魔力:27(16)

精神:33(22)

勇気:28(17)

再生:32(21)

五感:36(25)


 おっ!レベルが10まで上がったか、泥魚やマグマゲルムを倒して大量の経験値を手に入れたからかな。ステータスの伸びはレベルアップじゃあ、あまり上がらないけど平均的に伸びてくれるのは吸収した小精霊の少ない部分を補ってくれるしありがたいし、HPとMPが5ずつ増えてくれるのは助かる。HPは生死に直結するし、MPは精霊召喚する時に使う分、重宝する。実際、マグマゲルム戦では精霊がいなければ勝てなかったし、MP切れだけは避けたい。

 小精霊もたくさん吸収出来たし、ステータスもだいぶ上昇してるようだ。これも泥魚とマグマゲルムからたくさん吸収出来たし強敵は生死に関わる分、たくさん小精霊を食べている可能性があるし、倒すと一気に強くなれるな。

 後は、吸収した精霊の数でも確認してと…ん?

 小鬼丸?ねね?これは一体?


吸収した精霊

木の精霊4

木の小精霊3

負の精霊4

小鬼丸

火の精霊

火の小精霊

土の精霊4

土の小精霊

光の精霊3

光の小精霊

風の精霊3

風の小精霊

金の精霊3

金の小精霊3

雷の精霊2

雷の小精霊3

闇の精霊3

闇の小精霊

水の精霊4

水の小精霊2

勇の精霊3

勇の小精霊2

命の精霊4

命の小精霊

ねね


吸収した物

岩10 木12 草9 青銅7


 精霊に名前が付いてしまったようだ。小精霊25匹分のようだ。他の精霊も小精霊が25匹分集まったら名前付きになるのか?まずはこの名前付きの精霊を召喚してみるか。今のMPの感じだとどちらかしか召喚出来そうもないな。まずは上から順に召喚してみるか。


 「小鬼丸召喚!」


 すると目の前には、ラシルと同じぐらいの背丈で、右手には包丁のような小刀と左手には丸い盾を装備した鬼が現れた。


 「初めましてラシル様、小鬼丸と申します。」


 しゃ、喋った!


 「お前喋る事が出来るのか?お前は一体何者だ?」


 「私は、ラシル様より生まれた精霊です。火の小精霊を素に出来ております。他の精霊達も進化をしたら、喋られる者も居るでしょう。私は、この小刀に火を纏って攻撃する事が出来ますので、戦闘で必要があればいつでも命令して下さい。」


 どうやら、進化した精霊はラシルに忠誠心を持って動いてくれるみたいだ。というか会話が出来てる。これでようやく1人にならないで済みそうだ。

 その後もいろいろと質問してみたが今解った事は


 1.小精霊25匹集めると進化

 2.精霊には喋れる個体が居る

 3.小精霊125匹でまた進化する

 4.名前付きの精霊はラシルの意思で戻すか死ぬか

  進化するまでは出たまま


という事が解った。ラシルが集めた精霊がどうなって行くのか解らないが小精霊を集めるのがまた楽しみになった。

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