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プリシナには幼い頃からほぼ婚約することが確定している公爵家の嫡男ラファエル・シドルフが隣にいた。
彼はプリシナの3歳上で、家柄も容姿も優れていた。
それだけでなく誰に対しても礼儀正しく接し、多くの女性から憧れを抱かれる存在である。
そんなラファエルは初めて会った時から、紳士的な振る舞いでいつもしっかりとプリシナをエスコートしてくれていた。
プリシナは彼の事を恋い慕っている。
父の愛も得られず、母の愛の最にはなれなかったが、それでもプリシナには彼が隣にいた。
初めて出会った時からずっと慕っていたが、彼から同じ気持ちが返ってくることはなかった。
しかし彼はいつもプリシナに対して妹のように優しく接してくれる。
決して同じ気持ちが返ってこなくてもいずれ婚約を結び、結婚をし、恋い慕う彼と穏やかな夫婦となれることがプリシナにとっては待ち遠しかった。
妹のような存在でも、例え同じ気持ちでなくても、燃え上がる想いでなくとも
傍にい続けられるだけで十分だったのだ。
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プリシナは気づいてしまった。
自身が恋い慕うラファエルの想いが変わったことに。
誰よりも傍で見つめてきた
だからこそプリシナは、ラファエル自身よりも先に彼の変化に気づいてしまったのだ
自分の隣で腕を組んで誰よりもプリシナが傍にいるはずなのに
今の彼は私のこと等視界にすら入っていない
ラファエルの、彼の視線は自身の腹違いの妹に向けられているのだ
アディリナを見つめるラファエルの視線には熱情が込められている。
それは一度だってプリシナには向けられたことのないものだ
心中に激しい怒りが燃え上がる
嫉妬、羨望、憤怒、不満、悲哀、様々な感情が混ざり合う
腹違いの妹はいつだってプリシナの欲しいものをすべて奪い去っていく
父の愛も、母の関心も、穏やかな家族も
そして、そしてプリシナの初めての恋でさえも
―なぜ、ナゼ何故なぜなぜ、なぜなの!―
いつもいつもいつも、あの子はいつも私の欲しいものすべて奪い去っていく
後から来たくせにあまりに容易く奪い去られてしまうのだ
私は母とは違う
母のように自身に向けられる愛を何もせず、ただただ待っていることはしない
お前の持っているものはすべて私が持つべきものなのだから!
プリシナはアディリナとフェリシナの存在の被害を受けたで人物す。
彼女は母と違い自分で状況を打破する気持ちも行動力もあるのに。
登場人物の余談とか本編に出てこない設定とか見たい方いるかなあ…




