第14話 拷問という名のイジメ
どうしてだ。どうしてこんな状況に陥った?
「おら!さっさと吐けや!!あんな事した理由サッサ話せや!!」
どうして俺はパンツ一丁で手首は縛られ鞭打ちされてるんだろ……というか、関西弁使いたそうなんだけど、使うならきちんと使ってあげてよ……
そんなどうでもいい事を考えるのも癪なので、俺はゆっくり今に至った経緯を思い出す。
時は戻り、2時間前(前話直後)。行男が何故か消えた後すぐに、輪子に手際良く捕縛され、千早の元に連行されて、パンツ一丁にされ、拷問が始まった。
最初の方は、洗濯板みたいな木の板の上に正座させられ、その上に重石を何個も置かれた。その時の千早の顔が氷使いの某将軍に似ていたのを俺は見逃さなかった。正直、トテモコワカッタ。
それ以降、徐々にエスカレートしていき、吐くことを吐いてもそのまま続いている状況になっている。
余談だけど、連れてきた本人はとっくにトンズラしていて、俺を完全に見捨ていった。上司のくせに止めず見ぬ振りとは悲しいけど。
そんなかんやで現在に至っている訳だが、はっきり言おう。これイジメだよね?イジメでしょ?イジメダメだよね?
「おらおらおら!さっきから何かに浸っているようだが、さっさと全部吐いて楽になれよ!!」
「だから全部話したじゃん。行男がGMコールっぽいのを言って消えたって。その直後に輪子に捕縛されて現在に至るって。それだけだよ」
ホントもう疲れたから返してよ。レベル高くても、疲れるんだからさ。
「何度も言っとろうが!!それ以外も吐けって!!なんでお前が行男と接触してんだよ!!」
「いやいやいや。それも話したじゃん。ボス部屋見つけたら、行男が居たんだって。ホント学習してくれよ。てか、解放してくれよ……」
疲れを相手に見せても、解放されることもなく、そのまま続行されると思えば、千早が飽きたのか、
「もういいわ。どこかに捨ててきなさい」
と言ったので、見事解放&リストラされて職も失った。
「さて、電子と合流するか……」
誰も聞いてないのに、そんな事を言って、俺は電子に連絡を入れて合流の約束をした。