表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/15

第10話 第7問

『第7問!!』

いつも通りの効果音が入る。

『貴方は千早より、電子の方が信用でき、好きである。イエス・オア・ノー!!』

地雷踏んだよね!?今確実に地雷をポチッと踏んだよね!?

『さぁ!どっち!!』

正解はもちろん、イエスだ。だって、千早嫌いなんだもん。信用出来ないもん。女王様気取りの腹立つ女だもん。

そんな冗談は置いといて、本気でマズイ。ノーと言えば死、イエスと言えば正解で無事解放されるのだけど、

『この問題は最終問題なので、全プレイヤーに独占生配信中でーす。これは白黒はっきり着くし、さっすが私だよね〜。』

AIはとても素晴らしい笑顔で言う。ってかマジで要らねー事してくれたな!!おい!!

『早く答えてくれません?皆暇しちゃうよ〜。』

もうそろそろ答えないと、どちらにせよマズイ。

『切っても良いかな〜?』

「恥ずかしいからさ、暗号式で答えてもいいかな?」

もちろん、苦し紛れの提案だが、

『おぉ〜!!面白そうだね〜。良いよ〜。それじゃあ、3・2・1どうぞ!!』

仕方ない。やるか。

「いまこそ動き出せ。

イエスやノーを答えずに

回数を重ね、鍛え上げたその技で

そのドス黒い感情を曝け出せ!!」

厨ニ病っぽいこと言っちゃったよ。恥ずかしいよ。出来るだけ声低く言っても恥ずかしいものは恥ずかしいよ。

『なるほどぉ〜。そう答えちゃいましたか〜。中々カッコよかったですね〜。』

ウルへーやい!

『まぁ、きちんと正解を答えたのも腹立たしいですが、今回はプレイヤーの勝利です。それじゃあ、賞品の選択をしてくださーい。』

AIがそう言えば、俺の目の前に『経験値10万』か、『記憶を40%加算』かのボタンが現れた。

俺は悩んだ。鬼上司の指示は前者だが、俺が抜け出す為には後者も捨て難い。だけど、死ねば終わりかもしれないこの世界。レベルが上がれば自然にHPも上がるという無理矢理な理由で前者を押した。

『それでは、経験値10万をプレゼント〜!!』

すると、俺のレベルは超高速で上がっていく。バグってるのじゃないかって思えるぐらいにだ。

最終的に、俺のレベルは39まであがり、残った経験値で90%を超えている。もちろん、この時点で最強だろう。

『ではでは〜。全プレイヤーでたった1回の尋問クエストは終わりだよ〜。皆頑張ってね〜。』

その声がトリガーになっているのか、俺の頭の上の爆弾が消え、俺の周りから光が発光し始めた。

そして、次の瞬間には、クエストNPCが居た場所へ戻っていた。

「お疲れ様。最後の暗号は誰にも言わないであげる。」

やっぱり鬼上司にはバレていた。

「それで?次はどうする?」

「次は一緒にこの村に行く。この層の1番大きな村。」

その村は、俺等のいる村の北東4kmって所にある村だった。

「その理由は?」

「そこにこの層のボスがいるかもしれないから。」

つまり、攻略する気だ。

「ボスのいる建物を見つけたら、すぐに私に知らせること。そして、そのまま偵察をしつつ、可能なら個体撃破。」

俺のレベルは39。コイツが15ぐらいだとしても、余裕で倒せるであろうことは目に見えている。

「余裕じゃん。」

「油断しないで。ボスと通常モンスターは格が違い過ぎる。それに、貴方はたった今、鬼の様にレベルが上がった。体が馴染まず、死ぬのは火を見るより簡単。だから、何戦か交えつつ村に行く。」

「了解。」

もちろん、この女の言う事なんて信じてなかった。だが、それを俺は後悔する。それに気付いたのは大分遅かった。

暗号が簡単過ぎるのは許してください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ