プロローグ~Encounter ~
初めてですので分かりにくい所があるかもしれませんが、皆さんよろしくお願いいたします。
少しづつ書いていきますので、宜しければ読んでいただけると嬉しいです。
アドバイスや質問などもいただけると助かります。
プロローグ~Encounter ~
『お姉ちゃん誰?』
幼かった俺の前 に一人の少女が現れた。
『…なんじゃ、妾のことを知らぬのか…』
『知らないよ?』
『そうか…まあ、よい』
そういった少女は溜め息をひとつつき、何かを呟いたようだったが俺の耳には届かなかった。
それにしても美しい少女だ。俺の目は少女の姿に釘付けになっていた。雪のように真っ白な髪は膝ほどまであり、髪の色に合わせているのだろうか白いワンピースを着ている。そこから見える手足は、透き通っていると錯覚してしまいそうなほど美しく、驚くほどに華奢だ。そんな中でも一際目立っているのは、金色に輝く瞳だった。しかしその瞳には、何処か諦めたような光が宿っている。その瞳により少女の白く儚い風貌を更に際立たせていた。
『…なんじゃ妾の顔に何かついておるのか?』
少女は、俺の視線に気付いたらしく、眉をひそめて訪ねてくる。
『そ、そうじゃないけど…』
『ならなんなのじゃ?おかしなやつじゃな…』
腕を組み呆れたという顔で俺を見てくる。そんな少女に対して、俺は無意識のうちに
『…お姉ちゃん、僕と遊ばない?』
ニコリと笑ってそういった。すると少女は驚いたような顔をしたかと思うと、いきなりニヤリと笑う。
『ほほう…妾と“遊び” とな?…ふむ、面白い。よかろう』
『本当!?』
『うむ。妾はちと、退屈しておったのじゃ』
そういった少女には、先程とは少し違う明るい雰囲気が感じられた。
その後ヘトヘトになるまで遊んだ俺たちは、地面に倒れこみ、帰り際に1つの会話をした。
『アハハハハハ!実に、実に良い!久方ぶりじゃこんなにも胸が踊ったのは!』
少女は満足そうな顔をしながらそういった。
『楽しかったけど…疲れちゃったなぁ~』
体中に砂をつけて、そんな話をする。
気が付くと辺りは夕日によって赤く染められていた。僕そろそろ帰らないと、と少女に言って体を起こすと、少女もゆっくりと起き上がって口を開いた。
『何か礼をせんといかんな』
その時の少女はとても真剣に見えた。
『お礼?いいよ、僕はお姉ちゃんと遊べただけで満足だよ?』
『そうはいかん。うむ…何が良いかのう…』
少女はそう言っているものの顔は悩んでいるようにはとても見えない。と、突然少女は俺の真横まで近付いてきた。何事かと思い顔を動かすと、不意に柔らかい感触を唇に覚えた。
『………ふえぇ?』
突然のことで驚いた俺だったが、この時のことは鮮明に覚えている。
白く長い髪が顔に当たるたびに女の子特有の甘い香りがし、とても心地よい。唇が触れ合った時間はほんの数秒程度だっただろうが、俺には、永遠にも感じられた。
唇が離れた後、俺の体は微熱に包まれたようになっていた。そんな俺を見た少女はクスリと笑うと俺に言った。
『良いか、これは、“契約” じゃ。…妾とそなたがもう一度逢えるように…な』
『けい…やく?』
幼かった俺には、言葉の意味がよく分からなかった 。少女は俺の思っていることが分かったのか更に言葉を紡ぐ。
『そうじゃ契約じゃ。そうじゃのう…約束、といったところじゃろうか』
『 約束…うん!また会おうねお姉ちゃん!』
俺は、そういって少女に背を向け歩き出した。
『ちょ、ちょっと待つのじゃ!まだ話は終わっておらんぞ!』
少女は俺の肩を掴み引き留めた。
『えっと…何かなお姉ちゃん?』
何か悪いことでもしたかと内心焦っていたのだが少女は俺の肩から手を離しまた呆れたという顔をして言った。
『まだそなたの名を聞いておらぬぞ?』
『ふぇ?僕の名前?…あぁ!ごめんねお姉ちゃん!忘れてたよ』
俺は改めて少女の方を向き、名前を名乗る。
『僕の名前は“夜刀神 春”だよお姉ちゃん』
少女は俺の名前を聞くと嬉しそうに笑う。
『そうか…ハル…ハルと言うのか…うむ、良い名じゃな…』
『えっと…お姉ちゃんの名前はなんていうの?』
『うむ、そうじゃのハルには、妾の名を教えておこう。良いなハル忘れるでないぞ?』
その時一陣の風が吹き、葉を散らす。
『妾の名はーーー』
その時の少女の姿は、さながら“天使”のようだった。
『 “ルシファー ” 』
ここで俺の意識は現実に引き戻されていった。