4話 姉は美人系、妹は可愛い系
間が開いてしまいましたが、4話投稿します。
今回はちょっと短めです。
注意深く地面を見渡し、放置したままになっている筈のオークがドロップした魔石を探す。
が、何も見つからない。地面を探して見つかるのは対オーク戦によって踏み荒らされた雑草くらいだ。
折角苦労して倒したオークのドロップ品なので、このまま失うのは勿体ない。
「未取得のドロップ品は、一定時間経つと消失する仕様なのか?」
いくら探してもオークの魔石は見つからない。
それどころか、オークの死体すら見つからない。ハウジングスキルで異空間に入るまでは、確かにあったはずなのだが、最初から何も無かったかのようだ。
「そう言えば、魔石が何処にドロップしたかも確認して無かったな」
プルンの場合は体があった場所に魔石をドロップしていたが、体が弾けていたので直ぐに見つける事が出来ていた。
オークの場合は、倒した時は死体がそのまま残っていた。魔石のドロップ場所がプルンと同じなら、オークの元いた場所にドロップしている事となり、死体の下と言う事だ。
「いや、実はドロップ品は剥ぎ取り方式なのか?」
それなら死体くらい残っていても良いはずだが、それすらも無い。
そうなると、やはりオークが死んでから時間が経ちすぎた為に消滅したと考えた方が自然か?
「主様、ありました」
「主さんの探し物、これ?」
俺から離れ、茂みを探していたリンとリオが何かを見つけたようだ。
二人とも、最初は俺と同じようにオークと戦った場所を中心に探していたのだが、次第に茂みの方に移動していったのだ。
流石に戦場となった場所から距離があった為、そんな離れた場所には無いだろうと諦めつつ、しかしペットになったリンとリオを無視する訳にはいかないので、二人がいる茂みの中に足を進める。
「げ」
茂みの中に足を踏み入れた俺が見た物。
それは食い荒らされたオークの死体だった。
「これですよね、主様の探し物」
食い荒らされた死体の腹から、魔石と思われる物体を取りだすリン。
食い荒らされ、殆ど原型を留めていないオークから物体を取りだすリンが恐ろしい。
「どうぞお納めください」
飼い主が投げたボールを拾って来た飼い犬のように、俺に魔石と思われる物体を差し出してくるリン。
「…ありがとう」
犬好きの俺としては、可愛い愛犬が持ってきた物を受け取らない訳にはいかない。
恐る恐るリンから魔石と思われる物を受け取り、確認もせずに袋の中にしまう。
ちなみに袋はハウジングスキルの家の中に会った物を持ってきている。
今までのジャケットのポケットに入れていた魔石も、既にこちらの袋の中に移している。
「でも、何でオークの死体がこんな場所に? 元の場所から結構移動してるけど?」
「ハウンドドッグの匂いと足跡が残っておりますので、恐らく某達が立ち去った後にオークの死体を移動し、喰らったのかと」
「ハウンドドッグ?」
「群れで生活する、魔犬型モンスターです」
「私たちの親戚」
リンが言うハウンドドッグがオークの死体を茂みに移動させ、その肉体を己の糧としたのか?
俺にはハウンドドッグなんてモンスターがいた形跡がまったく見えない為、判断のしようがない。
それに、中途半端にオークの死体が残っているのも気になる。
こういう場合って、骨しか残らないんじゃないのか?
「残っている足跡から考えると、恐らくここにいたハウンドドッグの数は多くとも三匹程度かと」
「群れで生活するモンスターなのに、随分数が少ないな」
「某達と同様に、群を襲われ逃げ延びた個体では無いでしょうか?」
「襲われた?」
「はい。某達の群が暮らしていた村が、東からやってきたオークの群に襲われたのです。その際に某達の父である族長は討ち死、群の仲間達も散り散りに」
東から来たオークの群に襲われた、か。
そう言えば街のNPCも、東にあるパルキア要塞をモンスターの群が襲ったと話していたな。
何かのイベントが進行中なのか?
「それで二人だけでこんな場所にいたんだ」
「なんとか妹とここまで逃げ延びたのですが」
「オークに見つかった」
気になるのは二人を襲ったオークが、二人の村を襲ったオークの群に属する個体なのかだ。
もし村を襲ったオークの群に属する個体なら、村からここまで追って来た事になる。
二人の村がこの近くなら良いが、離れているならわざわざ追って来たということだ。
もしかすると、この二匹には何かしらの価値があるのか?
レアなペットを手に入れて嬉しい半面、オークの追手に襲われる危険性を考えると不安になってしまう。
…たまたま近くにいたオークに襲われた可能性もあるから、取り越し苦労かもしれないが。
「なあ、二人の村ってこの近くにあるのか?」
「某達の村ですか? ここより東に一日程歩いた森の中にあります」
歩いて一日か。
予想していたよりも近い場所にあるんだな。
これなら二人が特別だから追って来た訳じゃなくて、普通に逃げた獲物を追って来ただけの可能性が高いな。
二人は族長の子供だし、何より女の子だからな。
オークって他種の雌と交配するイメージが強いから、ただ雌を追って来ただけだったりして。
「そうか。もうちょっと強くなったら行ってみるか」
「・・・お供いたします」
「ん。その時は道案内、よろしく」
まあ、村を襲ったオーク達がまだいるかもしれないから、行くのはレベルが上がってからだけど。
オーク一匹を倒すのに死ぬ思いをした現状では、複数のオークと対峙するのは危険すぎる。
「さて、目的の物も見つかったし、街に移動しよか」
「承知致しました」
「ん」
空に目をやれば、既に日は傾き始めていた。
これ以上出発が遅れれば、日が沈むまでに街に到着出来ないかもしれない。
流石に日が沈んでから、知らない道を歩くのは得策ではない。ただでさえ現実世界のように舗装された道を歩いている訳では無いのだ、途中で歩く方向が分からなくなって迷う可能性が高い。
「折角だから、二人がどれくらい戦えるかプルンで確認しながら帰ろうか」
「承知致しました」
「ん」
提案に対して頭を下げて答える姉に、頷くだけの妹。
短い時間だが二人と接してみて分かったのは、姉のリンは礼儀を正しく武人のような性格、妹のリオは無愛想だが必ず姉の後に行動するようにしているように見える。
姉妹の間で何かしらの上下関係でもあるのだろうか?
二人の関係はまた後で考えるとして、今は二人の完全に回復して無いHPをどうにかした方が良いな。
オークに襲われた時は約半分だったHPバーも回復してきているが、それでもまだ8割か9割で全快には至っていない。
プルン相手なら十分だと思うが、先程のオークの例もあるし用心した方が良いだろう。
それに、こまめに回復して常にHPを全回復状態にしておくのが、俺のRPGをプレイする時のお約束だし。
「二人ともHPが回復しきって無いみたいだから、念の為回復させるね」
「そんな、主様のお手を煩わせるなど恐れ多い。それに今は…」
「今は?」
回復させようよとリンに手を伸ばすが、身を固くして後ろに下がり俺の手から逃げてしまう。
なにか、回復させるのに都合が悪い理由でもあるのだろうか?
「今はその、生え変わりの時期ですし、汚れていますので」
「いや、俺は気にしないけど」
リンが何故HP回復を断るのか分からない。
確かにリンの体は汚れているだろう。
しかし、それは家の外で飼われている犬に触るのと同じ事なので、俺は特に気にならない。
現実世界でも、お隣さんの飼い犬とか良く撫でていたし。
「恐れ多いですし、その」
「…主さんの口の中が、姉さんの毛でいっぱいになる」
「あ~。何か回復方法に認識のズレがあるみたいだね」
リンもリオも、回復方法を[傷口を舐めて治す]だと思い込んでいるな。
まあ、子犬型モンスターだった二人にとっては、もっとも身近な回復方法なのだろう。
「リン、ちょっと手を出してみて」
「は、はい」
おずおずと差し出されたリンの手を取る。
子犬型モンスターだけあって、小さくて可愛らしい手だった。
ちなみに、指は五本ちゃんとあるようだ。
「癒せ、ファーストエイド」
癒しの光がリンの体を包み込む。
殆ど自然回復していたリンのHPは、これだけで全回復した。
「傷が治ってる」
「これが俺の持っているスキルの一つ。まだ初心者だから、大して回復しないんだけどね」
「いえ、素晴らしいです!」
「主さん、凄い」
何故か好評だ。リンの尻尾も左右に激しく動いてる。
こういうスキルは現実世界から来た俺よりも、この世界で生きてきた二人の方が馴染み深いと思うんだが。
コボルトの二人には回復系のスキルは縁遠いのかもしれない。
「次はリオの番ね」
「よろしく」
「癒せ、ファーストエイド」
リンの後ろにいたリオの頭に手を乗せ、リオのHPを回復させる。
リオのHPも自然回復でほぼ全快していたので、回復術のレベル1スキルであるファーストエイドでも全回復状態にする事が出来た。
全回復させたリオを見てみると、リンに比べると激しさは無いが尻尾は左右に揺れている。
目を細めて幸せそうなので、頭に乗せたままになっている手を近所の飼い犬を撫でるように動かす。
「…ん」
「あ、ごめん」
条件反射で頭を撫でてしまった。
リンもリオも、見た目は二足歩行する子犬だからなぁ。
しかも、ドーベルマンみたいな使役犬じゃなくて、チワワとかの愛玩犬のような可愛らしい犬種(?)だ。
思わず撫でてしまうのも仕方ないだろう。可愛いし。
「イヤじゃないです」
「そっか」
恥ずかしそうに俯くリオの頭を撫で続ける。
俯くリオが可愛くて可愛くて、手が止まらない。リオが嫌がっているなら止めようと思うが、リオの尻尾が嬉しそうに揺れているので、言葉通り嫌がってはいないと思う。
姉のリンも撫でられているリオを羨ましそうに見てるから、きっと大丈夫なはずだ。
大丈夫だと思うと躊躇していた手の動きが、自然と大胆な物に変わっていく。
散歩している犬を見かけて、飼い主さんに断って撫でている時に似ているかもしれない。
隣に飼い主さんがいるが滅多な事は起きないと思うが、吠えられたり噛まれたりしないかと最初はビクビクしているが、撫でた犬が吠えたりしないと分ると次第に躊躇しなくなっていく感じだ。
「リンも、おいで」
「はい!」
ここからでは手が届かないので、羨ましそうにしているリンに呼び掛ける。
返事と共に、リンは直ぐに俺の元に走ってきた。
俺はそんなリンの頭を優しく撫でてあげる。
「くぅん」
甘えた声を出すリン。
やっぱり可愛い。あまりの可愛さに、撫でていた手が止まってしまう。
動きが止まった手に頭を擦りつけてくるリン。
可愛い。
姉に対抗するように、リオも動きが止まった手に頭を擦りつけてくる。
可愛い。
可愛いから、もう少し見てよう。
目を細めて幸せそうな二人を見ていると、心が和む。
って、和んでる場合じゃない。
早く街に戻らないと。
「さ、そろそろ出発するよ」
「は、はい!」
「…はい」
幸せそうな顔から、一瞬で真剣な表情に戻るリン。
その雰囲気は先程までの愛玩犬から、警備犬や狩猟犬のような雰囲気に変わっていた。
そんな切り替えの早い姉と違い、リオは名残惜しそうにしていた。
が、それでも俺の手から頭を放して出発する準備を始めている。
「それじゃ、出発しようか。途中、一匹で行動してるプルンがいたら、リンの力を見せてもらうから」
「承知しました。某の槍、主様に捧げます」
「…リオは?」
「リオはリンの次ね。リオの次は俺が戦うから」
本当はPT戦を試してみたいけど、まずは個人の能力把握が重要だ。
三人で連携しようにも、個人の能力が分らなければどう連携すればいいのか分らないし。
特にリオ。弓が余ってたらか渡したけど、ちゃんと敵に当てられるのか?
「主様、あそこに一匹います」
そんな事を考えながら歩いていると、リンがプルンを発見したようだ。
リンが指さす方に目を向けると、確かにプルンが一匹で行動中だ。
周りを見渡しても他にモンスターはいないみたいだし、ここは予定通りリンに相手をさせよう。
「リン、君の力を俺に見せてくれ」
「承知」
槍を構えたリンが、ゆっくりとプルンに近付いていく。
やがて間合いに入ったリンが、槍を引き絞りプルンを正面から貫く。
リンの槍はプルンの中心を貫くが、仕留め切れていない。
攻撃されたプルンも黙って無い。
なんと貫かれた状態で普通の生物なら動けないはずなのだが、そのゼリー状の体を活かして槍の拘束から逃れてしまう。
自由に動けるようになったプルンは、攻撃してきたリンに対して自身の体を武器に反撃に出る。
リンがプルンの攻撃をどう対処するのかを見極めようと、リンの動きに集中する。
今のところ槍を引き戻しているだけで、特に回避しようとはしてないが。
「っく」
なんと、リンはプルンの攻撃を正面から受け止めた。
プルンの体当たりを耐えたリンは、槍でプルンを突く。
そして、プルンの反撃を正面から受けて耐える。
反撃を耐えきったリンが再度攻撃し、プルンを倒しきる。
…なんか、殴り合いのケンカみたいな戦闘方法だ。
全快させたリンのHPバーが半分になってるし。
「この勝利を主様に捧げます」
「ありがとう、これからも宜しく頼む」
「御意」
出来れば血まみれの勝利じゃ無くて、もう少し優雅な勝利を捧げて欲しいと思うのは俺だけか?
とりあえず、直ぐに出来る対応策としてリンには盾とか防具を買ってやろう。
あんな戦い方じゃ、何時か死んじゃいそうだしね。
一番良いのは、あの戦い方を変えさせる事だか、それは長期的な解決策として対応しよう。
「次はリオの番」
横にいるリオに目をやると、既に弓に矢をつがえていた。
リオが狙う先を見てみると、一匹のプルンが草を食べているのが見える。
その距離、10メートル程。
テレビで見るアーチェリーはもう少し離れた所から狙っているけど、まあリオは素人だからね。
それに弓も所詮は初心者~中級者用の装備だろうから、そこまで命中精度があるとは思えないし。
「…うつ」
一言宣言してから、矢を射つリオ。
放たれた矢は、狙い通りプルンに一直線に襲いかかる。
が、最終的に矢が刺さったのはプルンが草を食べている場所から、右に30センチ程外れた地面だった。
まあ、10メートル離れた場所から見てるから、実際はもう少しずれてると思う。
「外れた…」
「まあ、初めてだから仕方ないよ」
「もう一回」
リオがもう一度弓に矢をつがえる。
プルンはノンアクティブモンスターだから、攻撃が当たらない限りは無害な存在だ。
だから、ファーストアタックに限り何回でも失敗出来る。
…セカンドアタックとかも失敗しそうだから、何時でもフォロー出来るようにしておこう。
「…うつ」
再びリオが矢を射つ。
その矢もプルンを外れ、プルンから左に20センチ程離れた地面に突き刺さった。
「もう一回」
失敗にめげず、次の矢を弓につがえるリオ。
その瞳には涙が浮かんでいた。
「…うつ」
どうでもいいことだが、これだけうつと言われてると鬱病にかかった気がするな。
などと馬鹿な事を考えている間に、リオが放った矢は地面に突き刺さっていた。
二本目の矢よりも外側に突き刺さっているので、まだまだリオの矢が当たるのは遠い未来のようだ。
「うぅ」
涙を溜めたリオは弓を手にしたまま、ずんずんとプルンに近づいていく。
草を食べてるプルンの目の前で立ち止まると、弓に矢をつがえるリオ。
まさか、その距離から射つのか?
もうリオとプリンの間の距離は、至近距離と呼ばれる程の距離しかない。
…遠距離武器の意味ねぇ
と、あんな距離から矢を放ったら、プルンの反撃に対処できないよな。
ちょっとフォローに行こう。
流石に姉妹二人がボロボロになると回復に手間がかかるし、これからの移動時間も足りなくなるかもしれない。
しかし、俺がフォローに行く前にリオは矢を放ってしまう。
至近距離で放たれた矢は、今度こそプルンの中心を射抜いた。
まあ、ほとんど矢じりがプルンに刺さりそうな距離から射ったから、あたるのは当然なんだけど。
プルンが矢によって拘束されたのは一瞬。
プルンはすぐさま矢の拘束から逃れ、リオに反撃を行った。
しかし、既にリオはその場にはいなかった。
矢を射った次の瞬間、リオは180度反転し駆け出していたからだ。
駆けながら弓に矢をつがえ、弦を引き絞る。
そして、再度180度反転し反撃の為に近づいてきたプルンに至近距離から矢を射つ。
至近距離から射たれた矢は再びプルンの中心を射抜く。
その結果を確認し、リオは180度反転して再び駆け出す。
もちろん走りながら弓に矢をつがえる事は忘れていない。
弦を引き絞り攻撃態勢が整うと、180度反転して反撃の為に近づいてきたプルンを射つ。
この逃げながら射つ動作を三回繰り返し、ファーストアタックの矢を合わせれば計四本の矢をその身に受け、プルンは絶命した。
結局、リオは無傷でプルンを倒してしまった。
「リオ、頑張った」
「あぁ、頑張ったな」
嬉しそうに駆け寄ってきたリオの頭を撫で、リオの頑張りを褒める。
幸せそうに目を細めるリオを見ていると、やっぱり心が和む。
あと、ちょっと離れた所から羨ましそうに妹を見てるリンもいい感じだ。
「でも、リオは後衛職なんだから、次は遠くから矢を射つように。あんな近くから射ったら、前衛職と変わらないよ」
「わかった。練習する」
頭を撫でながら、リオに弓の練習をするように課題を出す。
しかし、ゲームなんだから弓の練習なんてしなくても当たりそうな物なんだが。
ついでに、リンにも課題を出そう。
「リンも、もう少し敵の攻撃を避ける意識を持つように」
「しかし、某は逃げるのは性に合わず」
「駄目だよ。何時もあんな戦い方じゃ危ないし、怪我だって」
「某は武士です。怪我を恐れて戦えないようでは半人前です」
素直に話を聞いてくれたリオと違い、武士としての在り方にプライドを持っているリンは話を聞いてくれない。
己の在り方にプライドを持っているのは良いんだけど、俺のペットとしてはリンの在り方は不適格だ。
だって、戦闘があれば毎回心配になるし、折角綺麗な毛並みなのに怪我したら勿体ない。
「その志は立派だと思うけど、主である俺の事も考えて欲しい」
「主様の事は十二分に考えています。どうすればお役に立てるのか、某は常に考えておりますので」
「俺の事を考えてくれるなら、リンが怪我しないか心配する俺の気持ちを汲み取ってくれ。それに怪我したら、折角の美人さんなのに勿体ない」
「そ、某が美人ですか」
あ、そっちに食いつくんだ。
てっきり俺の気持ちに気付かずに申し訳ございません、とかの流れになると思ったんだけど。
やっぱり、リンも女の子なんだな。
「主さん、リオは?」
「リオは美人と言うよりは、可愛いかな」
「リオは可愛い」
あ、嬉しそうだ。顔がほころんでるよ。
やっぱり可愛いなぁ。
「そう言う訳だからリン、怪我はしないように」
「は、はい!」
「分かれば宜しい。さ、魔石拾って出発しよう」
次は俺が戦う番だから、二人にご主人様のご主人様たる所以を見せてあげよう。
きっと、二人の忠誠度とか友好度がさらに上がるに違いない。
しかし、結局プルンに出会う事無くアルトエルンに着いてしまい、二人の忠誠度とか友好度を上げる事は出来ないのであった。
とりあえず今回は全年齢向けで。
はっちゃけたR18な内容は、そのうち外伝として書きたいと思います。
多分タイトルは「神が造った世界で叫べ」 ダンジョン作成モノを予定してます。
(プロット段階なので内容が変更される可能性が高いですが)