表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
憧れの悪役令嬢に転生したからと言って、悪役令嬢になれる訳では無い!!  作者: 瑠美


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/32

26.帰宅して

ぅん?


寝ぼけた思考回路を手繰り寄せながら、ぼんやり意識が戻ってくる


すると、フワッとベッドに下ろされて、目が覚めた


「お目覚めかな?」


私を見下ろす黒い瞳は、月夜に照らされて、さらに深みを増して艶やかに輝く。


私あのまま眠っちゃったんだ。


私は起き上がってラルフを見上げると、ラルフはベッドの端に腰掛けた。


そして、私の頬に手を添える


指先が触れるだけで、心臓がうるさくてどうしようもなくなる。


「君がレオンをどれくらい思ってるかは分からない。けど、忘れたいのであれば、僕はいくらでも助力するつもりさ」


「……え?」


「そして。努力もする」

「努力?」


ラルフは柔らかく笑って言葉を重ねた。


「そう。君が僕を好きになってくれるように。」


その言葉の意味を理解するより早く、

ラルフの顔がゆっくりと近づいてきた。


息を呑んだ瞬間、チュッと小さな音がした。


……え?

あまりにも一瞬で、頭が真っ白になる。

熱が顔に一気に上って、反応に困って目をギュッとつぶった。



ラルフはさっと離れて、両手を耳元に掲げ、何もしてませんみたいな素振りを見せた


「あー……。ごめんごめん、今のは無しで。」

「ホントならこのまま押し倒してしまいたいところだけど……君の気持ちを、尊重したいからね」


からかうような言葉なのに、目の奥は真剣だった。


そう言って立ち上がり、私の頭をポンポンと撫でると、

「歩き回って疲れてるだろう?使用人を呼ぶから、支度して休むといい」


と言ってドアの向こうに消えていった。


私は、しばらくその扉を見つめたまま、息をするのも忘れていた。


――心臓、まだドキドキしてる。


指先で頬に触れると、そこにまだ温もりが残っているようで……。


今日の街の風景が、ラルフの笑顔が、全部まぶしく思い出されて。

胸の奥が、どうしようもなくざわめく。


「……どうしよう……」


呟いてベッドに横になる。

月明かりがカーテンの隙間から差し込み、私の頬を静かに照らしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ