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憧れの悪役令嬢に転生したからと言って、悪役令嬢になれる訳では無い!!  作者: 瑠美


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22/32

22.帰宅

扉を静かに、こっそり開けて、ひっそりと中の様子を見ようと覗き込むと、何故か、そこにはレオンがいた。


えっ!?なんで??

こんな夜が明けるか明けないかって時間に?

タイミングよすぎません?

いや。悪すぎません?!


レオンはハッとした顔をして、勢い良く扉に手をかけた。


私は焦ってドアノブを力いっぱい引っ張り、扉が開かれるのを阻止する。


まだ顔を合わせる心の準備なんてできてない

っ!

言い訳がっ……言い訳の準備っ…がっ……!!


すると、扉を引く力がふっと緩んだ。

代わりに、静かな声が届いた。


「すまなかった。ルミ。君が無事に帰宅したことに今は安堵している……。」


あ……。


レオンの気配が遠ざかっていくのを感じ、

私は改めてそっと玄関の扉を開けた。


シンと静まり返った吹き抜けの天井。

目の前には螺旋を描く階段が目に入る


転生初日、体調が悪いくせに見事に迷子になったものだ。


その時に私を見つけて、助けてくれたのはレオンだった。

そんなことを思い出しながら静かに扉を閉めた。


扉の脇には一脚の椅子。

そして、毛布がぽとりと床に落ちている。


まだ、温もりの残るその毛布を拾って椅子の背もたれにかける。


もしかして、ずっとここで待ってた?


辺りを見渡しても人の気配がしない。

屋敷の中をトボトボと歩いて部屋まで向かう。使用人はどこにも居ないようだ。


不思議だ。

いつもは、誰かしらに監視されて、陰口を耳にし、

嫌がらせのような扱いには、それっぽい小言を発しなければならなかった。


婚約者が家出して朝帰りとか、格好の餌食だと思ったんだけど……。


部屋に着くと、ベッドメイクがされていた。


ポフンっと横になって、ぼんやりと天井を見つめる。


これから、どうしよう……。


考えることを放棄するように、ゆっくりと瞼を閉じた。

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