[臨時]ヒロインフレーション
人生初めての作品です。
よろしくお願いいたします。
砂を飲み込む波、侵食されていく岩、美しい夕焼け、そして海岸沿いのカフェ。
見飽きるほど見てきた風景だが、俺はこの景色を大切にしている。
世の中は美しさにあふれているのに、みんな何がそんなに苦しいのだろうか。
苦悩する俺を見る作者たちよ、どうか『ボッチ』よりは『孤独』で、『若年寄り』よりは『大人』と呼んでほしい。
~一つ目の苦悩~ バニラビーンズ香気の彼女
カップルでごった返すカフェにあえて来た理由は別にあった。
クラスメートの坂井由梨香がこのカフェでアルバイトを始めたことを知ったからだ。
知らない間に母親同士が親しくなったとかなんとか、いざ俺たちは親しくもないのに。
この前消しゴムを拾ってくれたのは、きっと私のことが好きなんだろう。恋愛に興味はない。 いや、本当にない。 ただ学生の本分を尽くせと厳しく言うためにここに――.
ガチャン!
「ごめんなさい! ごめんなさい·······」
みんなの視線が向かったところには彼女――坂井由梨香がいた。肩まで下がってくる黒髪、小動物のような体、天然、そして似合わない鋭い目つき。男たちが好きそうなものはすべて備えているが、普段は眼鏡をかけているので隠れるようだ。
······その眼鏡、異世界で買ってきた?
調べた結果、彼女はカフェのマネージャーが夢だという。やれやれ、子供はこれだからダメなんだよ、カフェは営業難ってことを知らないのか?
それにしても、このカフェいいな。
コップが湯飲みに当たって澄んだ音が鳴る。コーヒー豆のほろ苦い香り、窓から流れてくる夕焼け······ 私は今日も生きていることを感じる。
お皿も片付いたようなので、そろそろ······
「すみません」
「はい!」
幸運にも彼女が接待に来ているようだ。
「お決まりですか?」
「ミント パフェに、ホットコーヒーお願いします」
周りからあざ笑う声が聞こえるようだが、気のせいか?スイーツを女だけ食べると断定するのはだめだって。
「ミント パフェとホットコ······あれ?もしかして久瀬 くん?」
そうだ。私は久瀬怜司。没雲高校1年A組。 趣味は哲学的な苦悩にたまには料理を······じゃなくて、何て言えばいいんだろう······
「そう···だが何か用事?」
「え?呼んだのは久瀬くんでしょ···?」
私今何て言ってるの?
「あ、そ、そだったんだ。では以上で」
「うん、待ってね」
一言言おうと思ったのに、注文ばかりしてしまった。
このような混乱した状況には瞑想が最高だ。 昨日寝る前に苦悩していた『カフェインは生きていくのに必要だろうか?』について始めてみようかな······




