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フロンティアグリーディア〜今日と今日から〜  作者: 無食子
虹の旅路よ、世界に響け
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物語の裏で:鬼と花火

Nintendo Switch2ですが、親が当たっていました。

パチろうと思います(?)

とある部屋の一角。

ここでは、一人の少女が、画面と向き合っていた。


「……攻略掲示板……ユニークモンスター……やっぱり、そういう感じなんだ……」


彼女は、少し前に見た景色を思い出す。


「まさか……あそこまで大物を引き連れてくるなんて……思いもよらなかった」


彼女が見た景色……それは、トップクラン達と新米クランによる同盟締結……その瞬間であった。


「あんな大事なところに部外者の私を連れてくるなんて……もしかしてあのクランリーダーさんもバカなのでは? いや、もしかして私のファンだった?」


それなら納得できる。

そう彼女は考えていた。


白と黒のストライプが特徴的な壁、その体格に似合わないだだっ広い部屋の隅で、彼女はひっそりと笑う。

誰かに聞かれているわけでもない、誰かに魅せるわけでもないその笑みは、まるでアイドルをしているとは思えない程、狡猾で無邪気な笑みであった。


「……あ、もうこんな時間だ」


彼女が画面をつける。そこには、数十万人のファンが待つ配信画面がそこにあった。


「3……2……1……」


「はーい皆さーん! ようこそ! 魔海の世界へ! 天の河かと思った? 残念、天皇河でした〜、天地をも揺るがす天邪鬼! どうも! 天皇河邪鬼子でーす! みんなおはよ〜〜!」


大手Vtuber事務所であるレインボーテンポラリー所属、登録者398万人の超人気女性Vtuber、「天皇河邪鬼子」


これが、この少女の別の顔である。


「キミたち〜元気してた〜? ちょっと配信期間空けてごめんね〜? ちょっと諸々忙しかったからね〜!」


「そうそう、ちょっと収録でね〜、みんなに良いもの魅せたいからさ〜ちょっと張り切っちゃったよ〜!」


7日間ほどの休暇を取っていたのには理由がある。

キョートとミライについていくためだ。

二人は急いでいた。一刻も早く行く必要があると言っていた。

ここで離れてしまえば、今後いつ出会えるかわからない。デカい魚を流す結果になってしまう。

そのため、彼女は毎日配信継続をかなぐり捨ててまで彼らに付いて行った。


その判断は、結果的には大正解であった。


彼女の望む"映え"と、彼女の望む"情報"、その両方が達成されたのだから……


「いやぁ、新曲リリースしたいよね〜。そんなこと裏では動いてないんだけどね〜」


そのままの勢いで、彼女は雑談を始める。


「そうそう! 後輩たちがデビューしてもう1ヶ月経ったってほんと!? って思ってさ〜」


彼女の屈託のない笑顔は、彼女の視聴者(ファン)を虜にする。


「あ、スパチャありがとう〜〜。なになに〜? 「フログリはしないんですか?」かぁ〜。まだしないかなぁ〜。最近他のゲームにも興味が湧いてきたし、何より面白くなってきたからさ」


彼女の不敵な笑みは全てを虜にする。

男だろうと、女だろうと、構うことはない。


彼女は全てに愛されているのだ。


「そうそう! フログリといえばだけど、この前すごいニュースがあったってこと! みんな知ってた? あ、知ってる? すごいよね〜、ユニークモンスター討伐だってさ!」


ユニークモンスターの討伐。

それは、キョート達『旅虹者』が成し遂げた偉業の一つである。


「そうそう、ようやく討伐されたかぁ〜ってなったよね! しかも五人で! すごいよね〜! 今度後輩たち連れてユニークモンスターの討伐とか行こうかな……?」


彼女のその言葉に、視聴者は盛り上がる。


「いやいやいや、冗談だよ? 流石に勝てないと思うし、それに、私はエンジョイ勢だからさ!」


そのまま話は進み、いよいよ配信終了の時間へとなっていく。


「あ、もうこんな時間なんだ! もうそろそろ予定があるからさ! ちょっと今日は早めに終わるね〜!」


そのように言うと、配信を切る準備を整える。

彼女は、配信終了ボタンに手をかけ、こう言う。


「それじゃ、おつじゃき〜」


そのまま、配信終了ボタンを押す。

ここからは、天皇河邪鬼子ではない。ただの少女の時間だ。


「さて……もうすぐN様の番組だし……テレビつけなきゃ!」


◇◇◇


「…………特に怪しいポイントはなし……か」


どこまでも隠すつもりである。

配信を閉じた禍崎 操花はそう考えていた。


(彼女が敵であるのは確実……だが罠には引っ掛からなかった……)


「どうやら相当な"猫被り"みたいだねぇ……?」


彼女はふと、時計を見る。

時刻は既に18時を超えていた。


「ありゃ、もうこんな時間か。時の流れは早いね」


彼女は立ち上がり、楽屋を出る。

今日は、バラエティ番組でドラマを宣伝しにきたのだ。


バラエティ番組と言っても、一対一、もしくは少人数対一のトーク番組である。

毎度ゲストに振り回されるMCが名物であり、その姿から一部のファンに熱烈な支持を受けている。

そこに、今日はゲストとして呼ばれたのだ。


「さて……行こっかなぁ〜」


スタジオに着いた彼女を待っていたのは、一人の男であった。


「ちっ……本当に来たのかよ……」


「おやおや、ネイチャー……いや、寧くん。私がすっぽかすわけないでしょ?」


「すっぽかしてほしかったぜ……まあ座れよ」


怪訝そうな顔で彼女を見るその男、地平 寧は、彼女を席へ座るように促す。


「んじゃ、お言葉に甘えて〜」


台本を持ち、軽くリハーサルを済ませる。

リハーサルを完璧に済ませる彼女の姿は、まさにカリスマ女優そのものであった。


「……流石は本職。様になってんな」


「おやおや、もっと褒めても良いんだよ? プロゲーマーさん」


「誰がするか」


そして、いよいよ時間となる。


「本番5秒前……4……3……2……」


「さぁ、始まりました、『プロゲーマーの森』。今日のゲストは、禍崎 操花さんでーす。。。」


「はーい! 女優の禍崎 操花でーす!」


寧の番組、『プロゲーマーの森』は、現役プロゲーマーの寧が、ゲストを招きトークをするという番組である。

そんな番組にゲストとして呼ばれたのが禍崎 操花……つまりファイアワークスなのである。


「さて、今日お話するのは、ゲームについて。どうやら禍崎さんはゲームが好きのようですが、一体どんなゲームをしますか?」


白々しく寧が尋ねる。

そんな寧に内心イラつく気持ちを抑えながら操花は受け答えする。


「そうですねぇ……やっぱり恋愛系のゲームが好きですね。ロマンチックな感じが大好きです」


(なにがロマンチックだ、お前はロマンスよりロマン砲のが好きだろうが……!)


「そうですか、では、最近どんなゲームをしていますか?」


「やっぱあれですね、『フロンティアグリーディア』。神ゲーと呼ばれるだけあってすごく面白いですね」


「そうですか、まあ僕はしたことないんですけど、どう言った要素に惹かれましたか?」


(嘘つけやってるだろ)


「やっぱ、いろんな遊び方ができるところですかね。友人としているのですが、この前その友人が空高く舞ったと思ったら落下してダウンした時なんかは、本当に笑ってしまいましたね。自分で飛んで自分で落ちてダウンするって……って思ったのが、ちょっとツボに入りました」


その笑みは少しの邪悪さが漏れていた。


(こいつぅ……!!)


「そ、そうですか……! それは可哀想な友人さんですね!」


「いやぁ、自分から飛んだので自業自得ですよ。でも、あれに巻き込まれなくてよかったなとは思いましたね」


「そ、そうですか」


(お前なぁ……!?)


(キミが話題振ったんだからしっかり返さないと……ねぇ?)


(こっちは仕事でしているんだよ!!)


その後も番組は進み、企画を少ししつつ幕を閉じる。

二人の軽快でテンポの良いギスギスしたトークは視聴者を魅了し、あらぬ噂まで立つ始末であった。

そんな噂に踊らされたものが一人……


「…………あの禍崎 操花ってやつ……N様に……!!」


その無邪気であった笑顔が、怒りと嫉妬に塗れた笑みへと変貌する。

なんかしばらくファイアワークス出て来ないかもしれない(嘘かもしれない)

めちゃ出したから……いいよね……?(よくない)

プロット的には次の章で出る幕がないんよ。

でも、私のその時の頭が「ファイアワークス出したい!」ってなったら出すかも?

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