表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フロンティアグリーディア〜今日と今日から〜  作者: 無食子
憂越は鬱りて、尚陽炎を見ず
74/168

エピローグ 冒険の合間、穏やかな日

「そうだミライ、レイ、ちょっといいか?」


突然、キョートが私たちに対して問いかけてくる。


「なに? キョート」


「どうしたでしゅ?」


「少し寄り道をしようと思っててな。付き添ってくれないか?」


「寄り道? まあいいけど」


「わかったでしゅ!」


寄り道ねぇ……まあ魔導学府に滞在することになったのは私達が学校に行ったからだし……それに行き先も別に決まってないからねぇ……まあ良いけど……どこに行くつもりだろうか……


そう言われて来たのは、スタルトラ王国。王都クランドからは少し離れたところにあり、キョートと同じような耳を生やした人族がたくさんいる集落であった。


「「ここは……」」


「俺の生まれた場所(リスポーン地点)……兎人族(ラビニア)の集落だ」


なるほど……確かに出身地決めるとことかあったなぁ……

でも、こんな場所、出身地のとこにあったっけ……

そんなことを考えながら歩いていると、


「あ! おにいちゃーん!!」


「ミア! 久しぶりだな!!」


え……いや……誰!?


……


…………


確かにキョートには妹がいる……でも「ミア」って名前じゃなかったはずだけど……


この子は……誰だ……?


「あれ、おにいちゃん。このひとたちはだぁれ?」


「おうミア、紹介するぜ。俺の冒険の仲間、ミライとレイだ。こっちの青髪がミライ、こっちの赤い獣がレイだ。んで、お前ら、この子が俺の妹のミアだ」


そうキョートが紹介する。


「あ、ミライだよ〜どうも〜」


「レイでしゅ!」


「いつもおにいちゃんをありがとうございます! ミアです! よろしくおねがいします!」


ミアちゃんか……すっごい丁寧で元気な子だ!!


「もしかしてキョートのガチ妹?」


「違うといえば違うしそうだと言えばそうだ」


「何その曖昧さ」


まあおそらくはガチ妹さんではなさそう……頭の上に名前ないからね。

じゃあNPC? プレイヤーにNPCの兄弟姉妹ができる可能性あるの? このゲーム。

なかなかにイカれてない? それ。


「あ! てぃあさんをよんでくるね!」


「ティアさん? 居るのか?」


「うん! みんなおにいちゃんがかえってくるのまってたんだよ〜?」


そう言って、ミアちゃんはどこかへと行ってしまった。


「元気な子でしゅね!」


「あぁ、そうだろう? レイも同じくらい元気だけどな」


「まあそうだね〜」


少し時間がかかりそうと言うことで、私は少しの間二人から離れて、集落の営みを見学することにした。


やっぱNPCだらけの集落みたい……プレイヤーはキョートだけ……っぽい?


色々見て回っていると、キョートから呼ばれる。


「おーい、ミライ! 早く戻ってこーい!」


おやおや、もう時間ですか……


「はいはーい、今行くよ〜」


戻ると、そこには大きなお姉さんが立っていた。


「キョート! 久しぶりだな! もう帰って来たのか?」


「あ、いやそうじゃなくて……あ、来た来た。おーい! ミライ! 早く来ーい!」


私は早く来ることを催促される。

はぁ……あんまり走りたくないんだけどなぁ〜。

私が到着すると、先ほどと同じように紹介する。


「んで、この人が俺の師匠のティアさんだ」


「ティアだ。なるほどパーティーメンバーだったのか! よろしく頼む!」


「いえいえこちらこそ、キョートくんをお世話してますから〜」


「おいミライ……お前にお世話してもらった覚えとかないが?」


「してます〜」


そんな会話をしている私たちを、ティアさんと言う方とミアちゃんは笑って見ている。


「おにいちゃん、いつまでいてくれるの?」


「うーん、まあ今日中には出ようかなって思ってるな。ただ顔を見に来ただけだし」


「そっか……いそがしいもんね!」


「すまんな、あんま居れなくて」


「いいのいいの! もどってきてくれるだけでうれしいから!」


なるほど……ねぇ。

まあ、キョートらしいと言えばらしいねぇ……

打算のない行動。と言われたらそうかもしれないけど、それを楽しむのもまた、私たちなのだから。


その後、私たちは村でいろんな人たちに挨拶をし、ご飯を食べたり調べ物をしてから集落を離れた。


「ほんとにあれだけでよかったでしゅ? キョートさん」


レイちゃんがキョートに聞く。


「あぁ、問題ない。どうせまた会えるからな」


「随分と肩入れしてるんだね。あの家族に」


「そりゃな。俺の師匠と妹だ」


「……現実の方の妹さんもちゃーんと見てあげなよ〜?」


「わかってるさ、まあ、あいつがオカルティックな方向に行きがちなのはどうかとは思うが……まあ大丈夫だろ。うん」


「テキトーだね〜……」


さて……と……


「次はどこに行く?」


私が問う。


「そうだなぁ……北の方には行ったし、東は山だし……西側とか行ってみるか?」


「西側……あぁ、『蟲地王国』があるところだね〜。私も少し気になってたとこ〜」


「『蟲地王国』……? まああるんだろうな……よし! 決まりだな!」


「レイちゃんもそこでいい?」


「大丈夫でしゅ!!」


大丈夫かなぁ……

レイちゃんの顔が少し浮かばれない顔をしていたのは気のせいだろうか……


とにかく、私たちは『蟲地王国』を目指すためにスタルトラ王国は北西の街、『ノウェステッド』へと向かうこととした。

この物語のヒロインはミアだったのかもしれんな……

ミライ? ミライは主人公ですよ。

ということで、新たな風が吹く前の、束の間の休息ってやつですね。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ