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フロンティアグリーディア〜今日と今日から〜  作者: 無食子
憂越は鬱りて、尚陽炎を見ず
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第八限 悪友登場、その二

2/28を休んだお詫びとして二話連続投稿です。

「どうだ、お前をサンドバッグにしてやったぜ」


「お前……次それしてみろ! 俺が勝つからな!!」


「はっはっは! 次も勝ってやるよ!」


辺りを見渡すとぞろぞろとログインしてきた人が増えている。

途中から観戦していたやつも居るみたいだ。

他のやつが対戦するらしいので、俺たちは一旦端にはけることになった。


観戦中、ネイチャーが突然言い出す。


「そういやさ、お前最近ずっと彼女さんとゲームしてんの?」


突然の言葉に俺は驚いた。


「何が彼女だ。あいつは俺の幼馴染な?」


「あー、そうだったな。んで、その幼馴染さんとクソゲーしてるんだろ?」


「あー、M&Q(クソゲー)の方は万事クリアしたわ。今はフログリをしてる。」


「え!? お前がフログリ!? あのフロンティアグリーディア!?」


「なんだその珍妙な生物を見たみたいなリアクションは」


「いやだってお前、こういうゲーム(レトロゲーム)か彼女さ……ゲフンゲフン、幼馴染ちゃんに連れ回されてクソゲーしかしてない感じだったじゃん?」


「しょうがないだろ、福引で当たったんだから。やるしかないっしょ、もらったなら」


「ほえー、なるほどね。お前そういうゲームもできたんだな」


「なんか失礼だな……? そういやプロゲーマーネイチャーさんはやったことあるのか? フログリ」


「やったこと……いやないな。でもあいつはしてるんじゃねぇかな、お花狂いは」


「え? まじで? あいつやってるんだフログリ」


お花狂い、俺の悪友(ネッ友)のうちの1人で、ネイチャーこと寧との共通の友人だ。


「俺もしよっかなぁ……フログリ」


「お前の好きな植物化とかは未だ見たことないけどな。」


「俺別に植物化が好きなわけじゃねぇよ」



「何言ってんだ、植物栽培が趣味の農家が」


「なんだ? 農家の悪口か? てか農家じゃねぇし。俺が育ててるのはトマトとかナスとかパセリとかな?」


「十分すぎるくらい農家じゃねぇか!」


「なにがだ! 家の一室使ってやってるだけだろうが! 家庭菜園だ家庭菜園!」


「お前の収入的に家広いんだろ? 知ってるぞ!」


「ざんねーん! 今の俺はマンションの一室住みでした〜。あと生々しいんだよ話がよ!」


「……まあいいや、そんなことより、本当にするのか?」


「しても良いけど、キミの彼女……じゃなかった、幼馴染さんに迷惑かけそうだなぁって」


「お前わざとだろ?」


「???」


ネイチャーはアヒル口で煽るような顔をする。


「こいつ……まあ、そこに関しては大丈夫だろ。てか、楽しむためにゲームしてるのに一々俺の連れの確認をする必要はない。あいつは俺以上に腐ってる。」


「根っこが?」


「うん」


「え、冗談で言ったのに」


しょうがない、事実だもの。

そんなこんなで、俺たちが話していると、どうやら試合が終わったようだった。


「よし、もう一試合するか!」


「次は負けねぇ!」


「次も勝ってやるよ!!」


次の試合は、完璧にメタられ、半分しか削れずノックダウンした。

やっぱ日本一は伊達じゃねぇ……


「いやぁ、久しぶりに息抜きしたわ」


「なんだ、キョートずっとフログリしてるのか?」


「あーうん。俺はクリアするまで諦めきれない性質(タチ)だからな」


「よし、俺もするか、フログリ」


「言っとくが普通に買うと1万円ぐらいだぞ? フログリ」


「大丈夫、ゲーム資金は大体経費だから」


「なんだそれは……プロゲーマーずりぃ……」


俺たちはここで別れ、俺はゲームを終了する。


「……ふぅ……やっぱフログリとは違う面白さがあるよなぁ、AHOも」


俺は時計を眺める。

時計の現在時刻は、夜の7時頃だった。


「ご飯でも食べますか……んあ?」


飛鳥の部屋から謎の呪詛が聞こえる。いつも通りなのだが、この時間からしてるのは珍しい。


「飛鳥、お前何して……うぇ!?」


そこには、女の子が横たわり、飛鳥が謎の儀式をしている現場だった……


「お兄ちゃん、ちょっと邪魔しないでね……今忙しいから……」


「はぁ……その子は……?」


「今日泊まるらしいから、お兄ちゃんもあんまり部屋から出ないでね」


なんだこいつ……部屋出る気はねぇし! あ、でもエナドリと夜食用に少し買うか……? いや、今日は夜更かししないって決めたからいっか……


「じゃなくて! その子は誰だ?」


「同じクラスの子。今、恋愛成就を願ってるらしいから儀式をしてる。今寝てもらって儀式してるから、邪魔しないでね。途中で意識戻っちゃったら失敗するし」


「は……はぁ……」


どんどんと妹がオカルティックな方向に進んでいくのを懸念しながら、俺は妹の部屋を出て閉める。


「よくあいつにこんなこと頼もうと思ったな……あの女の子」


最近の中学生はあんなのが流行ってるのか?

と疑問に思いつつ、用意されていた食事を食べる。

食卓には、お母さんのみがいた。

お父さんは夜遅くまで仕事で、妹はあのザマだ。


「お母さん、今日飛鳥の友達が泊まるらしいけど、聞いてるのか?」


「えぇ、もちろんよ? 飛鳥も部屋に泊めるようなお友達が出来て良かったわ〜」


「いやぁ……あれ本当に友情か? 洗脳してるとかない?」


「飛鳥のこと悪く言わないの。趣味を持つことは悪いことじゃないでしょ?」


まあそれはそうだけど……うーん……


俺はご飯を食べた後、風呂に入った後、部屋まで来た

突然、急激な眠気に襲われた。


「そういや……最近徹夜続きだったな……」


数秒後、見事に爆睡をかました。


翌朝、とても清々しく起きた。


「うわぁ! スッゲェ寝た! あ、鏡花からメールが来てる……」


なになに……


景兎へ

七不思議一つ解きました!☆

鏡花より


……なんだ? それ。

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