表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生特典【経験値1000倍】を得た村人、無双するたびにレベルアップ! ますます無双してしまう  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第7章 選抜部隊

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/144

8 レグルシリーズ

少し間があいてしまい、すみません。

書籍化作業でバタバタしてました……_:(´ཀ`」 ∠):

 ルークそっくりの兵士たち──『レグルシリーズ』とやらが左右から襲いかかってきた。

 俺はリーザとともに剣を構え、これを待ち受ける。


「速いな……」


 隣でつぶやくリーザ。


 そいつらは、いずれも並の騎士をはるかに上回るパワーとスピードを備えていた。

 おそらくは聖竜騎士団の上位席次をもしのぐほどの。


 だが──俺の目にはすべてが見えていた。

 正面から斬りかかってきた奴の剣を避け、すれ違いざまに一撃を叩きこむ。


 ざんっ!


 胴体部を切断され、上下に分かたれたそいつは、悲鳴を上げることもできずに倒れた。


 ……嫌な感じだ。

 敵とはいえ、ルークと──仲間と同じ顔の相手を斬るというのは。


 が、感傷にふけっている場合じゃない。

 俺はすぐに他の連中に視線を向け直した。


 そのうちの一人──いや、一体はリーザと切り結んでいる。


 聖剣を得たことで、彼女のパワーやスピードは底上げされているんだろう。

 レグルシリーズに比べ、リーザには余裕が感じられる。


「確かに君たちは速い。攻撃も重い。だが──」


 彼女の動きはさらに加速し、敵を斬り倒した。


「聖剣を得た私には届かない」


 頼もしいかぎりだった。

 彼女になら、俺の背中を預けられそうだ。


 と──別方向からさらに三体が向かってくる。


 俺たちは位置を入れ替えつつ、迎撃した。

 数合の攻防の後、三体のレグルシリーズをなんなく斬り伏せる。


 残るは、二体。


「ご自慢のレグルシリーズとやらは、この程度か?」


 リーザが女科学者をにらむ。


「観念して投降してはどうだ。彼らは明らかに禁忌の研究──『人工生命』と見受けられる。王都まで同行願いたい」

「同行?」

「聖竜騎士団で君の取り調べを行う」

「やだね。あたしはまだまだ研究したいんだ。あんたらなんかに邪魔はさせない」


 女科学者がニヤリと笑った。


「レグルシリーズでは俺たちには勝てない。今の攻防で理解しただろう」


 俺が彼女に言った。


「ふん、甘く見ないでよね」


 二体のレグルシリーズに視線を向ける女科学者。

 その口の端がひきつったようにつり上がり、笑みが深くなる。


「そいつら全員を巻きこんで自爆しろ!」


 叫んだ。


「その間にあたしは逃げる!」


 こいつ──。

 俺はなんとか耐えられるかもしれないが、他の全員を守れるだろうか?


 リーザは、おそらく聖剣の力でしのげるだろう。


 だが、リズや中年騎士たちは?


 俺がスキルで守りに行こうにも、彼女たちとは数十メートルも離れている。

 一瞬で移動できる距離じゃないし、相手の自爆の方が早い──。


「甘いのは、そっちだ」


 リーザが冷然と告げた。


「聖剣スキル──【天刃凍花(てんじんとうか)】」


 白い吹雪が、舞った。


 直後、二体のレグルシリーズは真っ白に染まり、その動きを止める。


 凍っている。

 今の一瞬で──。


「リーザ、それは……!?」

「これが聖剣アストライアの真の力だ。氷雪系の力であらゆるものを凍らせる──」


 ふう、と息をついたリーザが微笑んだ。


「さあ、今度こそ詰みだ。君を王都に連行する」

「くっ……まだだ」


 女科学者が後ずさる。

 ぎらついた瞳は俺たちを憎々しげににらんでいる。


「来い、ルーク・レグル!」

「何……!?」


 彼女が叫んだ次の瞬間、大爆発とともに壁が吹っ飛んだ。

 爆炎の向こうからスラリとした影が現れる。


 黒髪に赤い瞳の、美しい少年──。


「ルーク……!?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ