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「じゃあ、次の質問をするぞ。魔神王っていうのは何者だ」
「……まだ情報を得ようというのか」
ゼイヴァが俺をにらんだ。
「さっきの話だけでは不十分だというのか」
「将来のことを決めるんだ。いろいろと情報を得ないと決断できないだろ」
俺は苦笑交じりに肩をすくめた。
ゼイヴァはため息をつく。
「ふん。まあ、いいだろう。魔神王とは、その名の通り魔神の王だ。すべての魔神とは隔絶した力を持つ。復活すれば、この世界は数秒経たずに滅びるだろう」
「……そいつはちょっとおっかないな」
「だからこそ、こうして誘っているのだ。お前の力は消すには惜しいし、そもそも魔神王復活を手伝ってもらわなければならない」
「手伝う、だと?」
「強き者が集まらねば、魔神王はよみがえらない。俺とお前がいれば、なんとかなるはずだ」
ゼイヴァの目つきが険しくなった。
「さあ、もういいかげんに質問の時間は終わりだ。答えろ」
たずねるゼイヴァ。
「答えは――」
どうやらこれ以上の情報は得られそうになかった。
なら、後は――。
「『断る』だ」
俺たちの間に沈黙が流れた。
俺たちの間で緊張感が張り詰めていった。
これ以上ないほどの『決別』だった。
「そうか……残念だ。お前は他の魔神よりもよほど俺に近いと思っていた。人間でありながら、魔神以上に――」
ゼイヴァが左右の大剣を掲げた。
「だが相いれない以上、殺すしかない。お前の力を利用して魔王様を復活させる手立ては失うが、我ら魔族には悠久の時間がある。また別の復活方法を探せばいいだけのこと」
「殺すのは、俺の方だ」
剣を構える俺。
「皇帝はすでに死んでいる。後は、お前を倒して全部終わりにする」
「やれるものならやってみるがいい」
「ああ、そうさせてもらう」
そして、俺と魔神の決戦が始まった。