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7 回答

「じゃあ、次の質問をするぞ。魔神王っていうのは何者だ」

「……まだ情報を得ようというのか」


 ゼイヴァが俺をにらんだ。


「さっきの話だけでは不十分だというのか」

「将来のことを決めるんだ。いろいろと情報を得ないと決断できないだろ」


 俺は苦笑交じりに肩をすくめた。

 ゼイヴァはため息をつく。


「ふん。まあ、いいだろう。魔神王とは、その名の通り魔神の王だ。すべての魔神とは隔絶した力を持つ。復活すれば、この世界は数秒経たずに滅びるだろう」

「……そいつはちょっとおっかないな」

「だからこそ、こうして誘っているのだ。お前の力は消すには惜しいし、そもそも魔神王復活を手伝ってもらわなければならない」

「手伝う、だと?」

「強き者が集まらねば、魔神王はよみがえらない。俺とお前がいれば、なんとかなるはずだ」


 ゼイヴァの目つきが険しくなった。


「さあ、もういいかげんに質問の時間は終わりだ。答えろ」


 たずねるゼイヴァ。


「答えは――」


 どうやらこれ以上の情報は得られそうになかった。

 なら、後は――。


「『断る』だ」


 俺たちの間に沈黙が流れた。


 俺たちの間で緊張感が張り詰めていった。


 これ以上ないほどの『決別』だった。


「そうか……残念だ。お前は他の魔神よりもよほど俺に近いと思っていた。人間でありながら、魔神以上に――」


 ゼイヴァが左右の大剣を掲げた。


「だが相いれない以上、殺すしかない。お前の力を利用して魔王様を復活させる手立ては失うが、我ら魔族には悠久の時間がある。また別の復活方法を探せばいいだけのこと」

「殺すのは、俺の方だ」


 剣を構える俺。


「皇帝はすでに死んでいる。後は、お前を倒して全部終わりにする」

「やれるものならやってみるがいい」

「ああ、そうさせてもらう」


 そして、俺と魔神の決戦が始まった。


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