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転生特典【経験値1000倍】を得た村人、無双するたびにレベルアップ! ますます無双してしまう  作者: 六志麻あさ
第10章 一大決戦

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15 異空間

 ──閉じこめられた。

 俺は焦る気持ちを押し殺し、走っていた。


 どこかに脱出口はないものか。


「いっそ【破軍竜滅斬】を放って、この空間ごと破壊するという手段を試してみるか」


 ……いや、さすがにそれは力業すぎる。

 空間を破壊できるかどうかなんて分からないし、俺自身が巻きこまれる危険もある。


 それに【破軍竜滅斬】は一日一回しか使えない。

 魔神との戦いを控えている状態で、うかつに使うべきじゃない。


 とはいえ──ここに、いつまでも居座ることはできない。

 今も、戦場ではみんながた帝国軍や魔神たちと戦っているはずだ。


「……上から見てみるか」

「じゃあ、あたしも一緒に見るね」


 と、メル。


「一人より二人の方が探しやすいでしょ」

「分かった。俺に捕まってくれ」

「ん」


 メルが俺の体にしがみついた。


「跳ぶぞ」


 跳躍系のスキルを使い、大きく跳び上がる。


 スキルそのものは並クラスだが、今の俺の身体能力を全開にしたジャンプである。

 数百メートルの高さまで跳び、眼下を見下ろした。


「──何もない、か」


 一面に荒野が広がっていた。

 出口らしきものは見えない。


「待って、おじさん。あっち──」


 メルが右側方を指さした。


「ん?」


 よく目を凝らすと、何か見える。

 天空まで伸びるような塔──。


「行ってみようよ。少なくとも、ここに留まるよりはマシじゃない」

「確かに、な」


 着地すると、俺はメルと連れ立って歩き始めた。


「──大丈夫だよ、おじさん」


 メルが俺の腕に自分の腕をからめ、告げる。


「きっと元の場所に戻れる。そう信じましょ。あたしが一緒にいるから」

「……焦るな、ってことだろ。分かってる」


 俺はメルの頭を軽く撫でた。


「ありがとう」

「おじさんが少しでも落ち着いてくれたなら、よかった」




 俺たちは赤茶けた荒野を進む。


 一刻も早く元の場所に戻らなきゃならない。


 そんな焦りを押し殺しながら、ひたすら進む。


 と──突然、前方から光が差しこんだ。


「うっ……」


 まぶしさに目を細める。


 少しずつ目が慣れてきた。


 太陽の光に照らされた、一面の草原。


「ここは──」


 覚えがある。

 そう、一度俺はここに迷いこんだことがある。


【光】の眷属が住まう場所──『神聖界』だ。

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