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終わる世界の救世主  作者: 野良狸
1.アメティスト世界
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プロローグ 世界を救う者

 君だ。

 って、直感的に判断したよ。


 いやなに、管理者である僕の直感は外れたことがない。

 偶に落し物はするが……まぁ、人を見る目は確かさ。


 この世界の人間の発展の仕方を見るに、僕の贈ったギフトはなかなかに優秀だったようだ。全員が全員使えるわけではないのが難点だけども、それも杞憂だった。君たちは優れたものを誰もが使えるようにし、普及させる事で世界の、そして人間の可能性を開拓していったね。


 一つだけ言うことがあるとすれば、そう、現代社会はちょいと便利過ぎてギフトが隠れがちなところかな?それも成長の証と思えば文句は言えないし、言う気もないけど……


 でもそれじゃあ困るんだ。

 僕の与えたギフト―――"心式しんしき"が日陰者になるのはいい。君たちが独り立ちしていくのは頼もしい。

 だけど―――


 絶えてはいけない。

 滅んではいけない。

 失われてはいけない。


 なんたって()()()の役回りがまた僕の担当に回ってきたのだからね。

 君たちは実に逞しく成長した。

 だけどそれはあくまで僕のギフトを経て君たちが築いた物理法則(きみたちのせかい)での話。

 これから立ち向かってもらうのは異なる管理者、異なるギフト、異なる法則の中で生まれた脅威だ。

 立ち向かうには科学(はせい)ではなく心式(オリジナル)を振るう必要がある。


 ここまで話したらわかるかな? 

 そう、僕は君を―――五条優護(ごじょうゆうご)を今回の救世主に選んだんだ。


 もちろん君の心式の原点や、お姉さんのことは把握してるよ?だから選んだわけだし、当然、これも知っている―――()()()


 君の原点故に絶対断れないと知ってて言ってるんだから、性格悪いと思うかい?

 でも本当に困っているんだよ。多くの世界で多くの人間がね。

 それに君は人助けが好きだろう?でなきゃそんな心式は発現しない。


 だから、ほら。

 細かいことは僕がどうとでもするから。


 君は、胸を張って世界を救う主人公(ヒーロー)になってくれ。

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