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異世界育成マニュアル【魔法少女を育てよう】  作者: パステルカラー
第七章 滅亡しそうな種族を救うのです!
60/81

第60話は、産婦人科医院設立の話。

この章は、これで完結です。


■ ■ ■ ■ ■



 毎日が出産という訳ではないが、半月に一人のペースで赤ちゃんが産まれてくるので、毎日が祭りのような喧騒だ。

 今回も夢みるテントを活用させて貰う。

 夢みるテントは、異空間で展開されているものなので、中に入れば村もそうだが家も静かになる。

 赤ん坊を産む場所も夢みるテントにした。

 普段のアパート仕様から病室仕様へと変更した。

 病室一部屋を六人部屋にして四部屋、妊婦さんを収容し産婆さん用に一人一部屋として三人居たので三部屋を提供している。

 何よりも何故夢みるテントを使ったかというと、救急箱もあるから急な対応も大丈夫になる。

 隣のベッドには自分と同じ妊婦さんもいるので、精神的にも問題ないし環境的には問題ないと思う。



 ドワーフの妊婦の皆さんは、産まれてくる赤ん坊の為に産着などを縫っている。

 物作りの達人であるドワーフだけあって、産着を器用に作っている。

 予定日のひと月前から入院をしているが、半月後には産着をすでに作り終えて、自分たちの普段着にまで手をのばしている状態だ。

 隣の妊婦さんと縫う技術などを話し合いながら作っているので、出来上がりは素晴らしいものだ。



 夢みるテントは、人数に制限があるのと病院をイメージしたので、面会時間などを設けている。

 一人一時間ほどで面会時には移動出来るベッド(全部車輪付になっている)で個室に移動しての面会となる。 その方が気兼ねなくリラックス出来ると考えたからだ。

 で、産まれてひと月で退院をする。

 本来なら一週間くらいなのだが、まだ医学が発達していないのと、母親の体調を思ってのことでこの様にした。

 夜泣きやミルクなども、こちらで引き受けるので、精神的に楽になるのが狙いだ。

 ひと月後に体調が万全な状態で家に戻ることになる。

 勿論、父親にも子どもが出来たらの教育をしている。

 面会を待つ間、テレビを見て貰い学習をして貰うのだ。

 赤ちゃんの抱っこの仕方からお風呂の入れ方、ミルクのあげ方などを毎日、三十分待っている間にテレビを見て学習をしている。

 普段、面会に来て、そのことをあれこれ話して帰って行き、家で鍛冶を終えて帰って来た時の準備を心待ちにしながらしている父親。

 待ちに待っての帰宅なので、親バカになることが確定されている。

 惜しみない愛情で育てられた子どもたちは、自我を持つ三才の頃には総じて魂の色が桃色になっている予定だ。


 そして太郎とゴンザさん中心のもと、現在産婦人科を開院するよう計画をしている。

 もともとドワーフだけでなく、この世界の人口が減少をしているからだ。

 初めての医院は、夢みるテントを見て同じ物を作成する予定だ。

 医院は村の中心で建て、次は外部からの人向けに村の中心から少し外れた所に予定をしている。

 まだ外部からの移住者で結婚されている人はいないので、もう少し後でもないとの判断だ。

 もちろん、外部から妊婦さんが来たら受け入れる方針だ。



■ ■ ■ ■ ■



 そして計画通りに産婦人科医院を作りはじめた。

 0からのスタートなので、毎日が試行錯誤の連続だ。

 外観というか建物などとは別に妊産婦さんの食事なども再現するように研究をしている。

 これもまた一朝一夕には出来ない。

 食事などは、実際に夢みるテントの食事と同じような物を作り、妊産婦さんに時々食べて貰って感想を聞いたりもしている。

 他にもテレビを見て参考にしている。



 ベッドなども実際に使って貰って感想を聞いて、細かく調整などもしている。

 機器類も同じような物を作った。

 幸いというか、コンピュター制御のものはなく、あるのは聴診器くらいだったので、どうにかこうにか作ることが出来た。

 形を作るのは、そう苦労しないが技術面というか内的なものには苦労する。

 1つを解体して材質も似たような物を作る。

 他にもガラスなども作っている。

 テレビで同じ番組を何度も見て、メモを必死に取ってる。

 何といっても作る為の道具を作るから大変な作業だ。

 どの作業も牛歩だが、着々と進んでいる。



 産婆さん達も同様に赤ちゃんだけでなく子どもの病気や健康管理の勉強をしている。

 また外の住民の方にも協力してもらいながら、病気だけでなく健康に良い薬草を収取し薬を作っている。

 イメージ的にいうと、漢方薬だ。

 清潔な部屋でマスクをして、植物をすり鉢ですりおろしたり、アルコールで抽出している。

 薬草をお酒に漬け込んで滋養強壮の薬にする番組を見たことをドワーフの人に話して必死に頼み込まれて苦笑いをしながら作っていたのは懐かしい思い出だ。


 そして産婦人科医院を作り初めてから六年後。

 この世界初の産婦人科医院が産声をあげたのだった。

 それはまた、私と恵の旅立ちの合図でもあった。

久しぶりに書いたので書き方を忘れて非常に大変でした。

多少変でも見逃して下さい。

次話からは、投稿間隔が少し早くなると思います。

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