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異世界育成マニュアル【魔法少女を育てよう】  作者: パステルカラー
第七章 滅亡しそうな種族を救うのです!
55/81

第55話は、相性診断でLOVE。-バンゴ君、頑張る-

よろしくお願いします。



■ ■ ■ ■ ■



 翌日、ドワーフの村の今後の計画を村人達に話す事にした。

 レスちゃんのご両親は、あと一ヶ月は戻らないので、説明は後回しにする事にした。

 先ずは、家を改築して現在の二倍くらいにする。

 その家の改築は、六人の男女混合グループで行う事。


 そして今日は、自分の生まれた日と、心理テストを行う。

 ちなみに、これは家の本棚にある相性診断によりドワーフ族のグループ作りに役立てる事にした。

 普通なら、あまりオススメ出来ない事だけど、今は普通の状況じゃない。

 しかも、管理者のお爺さんチョイスの物だからハズレがない。

 みんなの幸せも約束されているようなものである。

 一応、黙っているのも悪いので、その事を話をしたら、既婚者からも羨ましがられる結果になった。

 当然、このグループ分けは、喜んで受け入れられた。

 反対意見もあるかな?と思い、どうやって説得をしようと悩んでいたけど杞憂に終わった。



■ ■ ■ ■ ■



 【グループ分けした翌日のバンゴ君】



 オラの名前は、バンゴ。

 ドワーフ族の勇敢なる男だべ。

 勇敢になったのは、まあ先日からだが、気持ちだけは誰にも負けないべな!

 オラが勇敢になれたのには、理由がある。


 太郎さんという偉い人が、ドワーフの村にやって来たんだ。

 何でも、この村の奇病を治す為に、神様から薬を預かってきたとの事だ。

 オラは、その薬を飲むまで何もやる気がなかったべ。

 動くのが億劫おっくうで、トイレに行くのもダルイ。

 毎日、起きるのが面倒臭かった。


 ところがどうだ?

 あの薬を飲んだら、頭や身体のダルさが消えたべ?!

 うぉおおおおー!

 何か走りたくなったべ。

 何か行動したいべ。


 おっ!←バーベキュー時。

 太郎さんとこのわらべが困っとる。

 恩人の妹さん達が困ってとるのを見過ごすなんて出来んべな!

 他の者も同じらしく、妹さんを助けんべと思ったべ。

 道具がないとな?


 よし!オラ達が作んべ!

 うっすらと親父が時折作っていた道具を思い出しながら、必死で作ったべ。

 使えなくなっとった道具もたくさんあったが、みんなの家の使えそうな道具を集めて、頑張って作った。

 そして作っているうちに、何か凄く楽しいと思ったべ!

 きっとドワーフの血が流れているんだべ。

 オラは、紛れもなくドワーフなんだ!


 それから、必死になって道具を作ったべ。

 その時に火傷を少し負ったが、全然問題ないべ!

 少しくらいの火傷なんてドワーフの男の勲章だべ。


 その後、みんなで宴になったべ。

 先日まで、顔を見ても何の興味も起こらなかったが、宴を一緒に楽しんでいると何か親しみが湧いてきたべ。

 これが仲間か。

 いいもんだな。


 翌日、太郎さんの提案で家を改築する事になったべ。

 広さが二倍になるとよ。

 まあオラは、独り者だし、これで充分と思ったが、偉い太郎さんの言う事だ。

 オラ達は、黙って付いていけばいい!


 そして、その話の後、オラは太郎さんを神と思った。

 『男女混合のグループ分け』

 神だぁああああ。

 オラは先日まで、何のやる気も起こらなかったから、オナゴなんてどうでも良かった。

 ただ先日、宴で会った時、その『どうでも良かった』なんて言葉は消え去った。

 『メンコイ』

 オラの頭は、一瞬でお花畑になっちまったんだ。


 だけどオラは、声を掛けられなかった。

 何と話していいか分からなかったんだ。

 悲しかったべ。

 しか~し!太郎さんは、オラの気持ちを汲み取ってくれたかのように『男女混合グループ』を作ってくれたべ。

 しかも、相性診断とかいうもので、性格が合うというものだ。

 そして失敗がないとの事だ。

 太郎さん!オラは付いていくべ!


 翌日。

 グループ分けが終わったべ。

 前回の宴で話をした男二人と、かわいいオナゴが三人。

 これから、このグループで作業をするそうだ。


 作業をしていると自然に話が出来る。

 メンコイ子とも話せてオラは満足だ。

 ちなみにその子は、ランザという子だ。

 大人しくて、いい子だ。

 見ると、他の男共も何時の間にか、カップルっぽくなっている。


 他の二人も魅力的だったが、ランザという子に何時の間にか惹かれていた。

 よし!ランザにいい所見せるっぺよ!

 それからだな!

 オラが勇敢になれたのは。

 オラは、この生活が出来るなら命なんて惜しくないべ!

 一緒にいる男共もオラと同じ事を言っているべ。

 仕事でも何でもドンと来い!


 【了】



■ ■ ■ ■ ■



 グループ分けをした当日から、何故かみんな(男達)のやる気が凄い。

 圧倒される熱意。

 そして、私を見る尊敬の目。

 女の子も、甲斐甲斐しく男達の世話をしているようである。

 私は、この光景をゴンザさんと見て微笑んだ。

 ゴンザさんも、早く家を建てないと、赤ちゃんの出産に間に合わないとおどけて言った。

 私は、ラミア母さんにでもお願いしようかな?と思いながら、この光景を温かく見守るのであった。


お読み頂きありがとうございます。

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