第44話は、森の施設ましましで。
よろしくお願いします。
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【キン】
ラミアの子ども。
太郎パパに少し似て、育てる事に興味を持つ。
現在飼っているペットのスライムが大好き。
とてもスライムを可愛がっている。
でも他の生き物も飼ってみたいと思いました。
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今日の朝起きると、スラ吾郎が死んでしまいました。
享年1歳4ヶ月。
毎日、いっぱいお世話をしていたのに、朝目覚めると、デロ~ンとしていたのです。
スライムは、生きている時は丸っぽくて弾力があるのですが、死んでしまうとデロ~ンと形が崩れて微妙にというか、かなり触り心地のいい身体になってしまうのです。
このスラ吾郎には、毎日エサに甘い果物を溶かした物を与えていたので、死んでしまってもとても良い香りがします。
反対に、汚水で育ったスライムはヘドロのように臭くなる性質があります。
亡くなったスラ吾郎を土に埋めます。
『どうか天国に逝けますように……』
私は、スライム君達が亡くなっても泣いた事がありません。
何故なら、毎日可愛がっているからです。
太郎パパに死んでしまって泣くのは、『ああしてあげれば良かった』とか『何であの時に優しく出来なかったのだろう』と後悔があるからであって、寿命まで精一杯お世話をして亡くなるのであれば、泣かないもんだよと教わったからです。
だから少し寂しくても、泣きません……。
だって一生懸命、お世話したんですもん……。
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私は、それから森に行ってスライムを探しはじめました。
スラ吾郎が死んじゃった今、次のスライムを飼い始める事にしたんです。
それは、太郎パパが私に、一生懸命にお世話したスライムは、たとえ死んじゃっても天国で今以上に幸せになれるから、悲しまないで次のスライムを幸せにしてあげるんだぞと、言われたからです。
だから私は、スライム達をいっぱいお世話してあげると誓ったんです。
目標は、天国にスライムの楽園を作る事です。
…………。(←スライムいっぱいの天国を想像したら無言になった)
私は、少し方向性を間違っていたようですね……。
みんな等しく平等にという訳で、他の生き物も飼う事にしましょう。
そういえば、太郎パパと一緒に暮らしてた時に、テレビで動物園や植物園、水族館の特集をしていました。
太郎パパもこの世界にこういった所があれば、いいのになぁ……と言っていたのを思い出しました。
うん♪これなら問題ないですね!(←想像してみた。その2)
それなら、この森にそういった施設を作れないでしょうか?
早速、みんなに相談してみましょう。
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【後日談】語り手……ある地方都市の住人。
来週から一ヶ月かけて家族全員で、ラミーの森に行ける事になった。
商店街のくじ引きで特賞を引き当てた次男に感謝だ。
あのラミーの森には、遊べるところがいっぱいある。
魚が見れる水族館という所・世界の花や珍しい木が見れる植物園・動物達とも触れ合える動物園。
他にもいっぱい見る所があるが、今回の目的はこの三箇所だ。
特に、水族館が素晴らしいとの事だ。
魔法の水のお陰で、海の生物もこの森で生きていけるらしく大人気だ。
私も子どもの頃から一度は、行きたいと思っていたので、とても嬉しい。
あぁ……早くその日が来てくれないだろうか。
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ラミーの森は、噂以上だった。
片道五日かかったけど、もう一度行きたい。
いや、近くに住んで毎日通いたいと思ったほど素晴らしいものだった。
水族館・植物園・動物園の全てが素晴らしい。
どこの施設の生物もイキイキとしていている。
しかもどの施設も触れたり体験できたりして、飽きないのだ。
あまりに楽しく、同じ施設を三日続けて通ってしまったくらいだ。
でも、まだ全然見足りないのだ。
ちなみに三日目の夜に一番下の子が興奮しすぎて熱を出して、次の日は休養に当てたが、これは仕方ない。
大人の私ですら大興奮なのだから、感受性の強い子ども達なら尚更だ。
最終日は、みんなに買うお土産を見る事にした。
なんとも心くすぐるお土産でいっぱいだ。
どれも良心的な値段で、手持ちがほぼ無くなってしまったくらいだ。
そして、お土産を買うだけで一日つぶしてしまったくらい楽しかった。
本来なら違う所も見たかったのだが、お買い物という魔力に敵わなかった。
お金をたくさん使ったが、もちろん後悔はしていない。
反対に、もっと持ってくれば良かったと思っているくらいだ。
普段、私も妻もあまり買い物に執着する事がなかったが、あそこまで買い物に心奪われるなんて二人ともびっくりした。
近所に配る物から、食べ物や普段使う日常品に、植物園で買った薬と美味しい実がなる植物の種。
子ども達は、動物の人形を買っていたな。とても精巧で生きているようだ。
それにしても、このような地に作ってしまうとはな。
いや、この自然が溢れているからこそ、成り立っているのかもしれんな。
とりあえず、もう一度みんなで来たいという目標も出来た。
妻も倹約してお金を貯めるっていったし、私も仕事を頑張ってお給料を稼がないとな。
子ども達も、今度来るまでに色々勉強すると張り切っていたしな。
今日も早く寝て、明日の仕事にそなえよう。
お読み頂きありがとうございます。




