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異世界育成マニュアル【魔法少女を育てよう】  作者: パステルカラー
七夕
40/81

第40話は、七夕のお話。閑話的なものです。

よろしくお願いします。




■ ■ ■ ■ ■



 【七夕】語り手……パステルカラー


 織姫と彦星が一年振りに会う事の出来る日。


 若すぎ……愛しすぎたゆえの過ちか……。

 働き者の『織姫さん』とやっぱり働き者の『彦星さん』が、愛し過ぎて周りが見えなくなり、お父さんに怒られ、一年に一度七月七日の晴れた日にお仕事を頑張ったら逢えて一日デートが出来るというとてもロマンチックな日。


 そんなロマンチックな日にさて……

 太郎さんや恵さんの周りでどうなっているのでしょうか。



■ ■ ■ ■ ■



 【時はさかのぼりネコミミさんの村に居た時】



太郎 「そういえば、今日って七夕だった。この世界って行事も少ないし、折角だからみんなで楽しむのもいいかもね」



 太郎は、そう云うと七夕に必要な物を森に入って探し始めた。



太郎 「う~ん、笹ってなかなかみつからないなぁ……。というか、笹自体この世界にあるかわからないけど……」



 それから一時間後。



太郎 「まあこれでいいかな」



 太郎が見つけたのは、なんとなく竹に似た植物だった。

 群生していたので、一番生長が悪く、笹っぽいのを切って調達した。

 そして村に戻って、みんなを集めた。



太郎 「今日は、七夕という日なんだよ」

恵  「七夕?」

太郎 「オリエちゃん、七夕って聞いた事あるかい?」

オリエ「……う~ん、聞いた事ないですね。」

太郎 「他のみんなも、聞いた事ないよね?」



一同  コクコクとうなづく。


 太郎は、七夕の話をみんなにしてあげる事にした。

 そして最後に、どんなに好きな人が出来ても、自分の仕事やする事や自分の為すべき事をちゃんとしないと、好きな人と会う事が一年に一度しか会えなくなっちゃいますよ!と、教える。

 そうすれば、この子達が大きくなっても恋愛で失敗する可能性が低くなるからね。

 ……特にネコミミ少女のオリエちゃん、先生はあなたが一番心配ですよ。



オリエ「一年に一度しか会えないんですか……。執事さまとも一年に一度……。一年振りに出会う二人。燃え上がる恋。そして光輝くタキシード……」

恵  「オリエさん、タキシードって黒いから光輝きませんよ?!」

オリエ「恵ちゃん!燃え上がる二人の前だと黒いタキシードも光輝くものなのです!」

恵  「えっ!太郎パパ、そうなの?」

太郎 「おねえちゃんの事は、放っておきなさい。他のみんなも気にしたらいけませんよ」

恵  「はーい」



一同  コクコクとうなづく。



太郎 「……で、この七夕っていう行事はね、他にも言い伝えがあって、笹にお願い事を書いた短冊を飾ると、その願いが叶うって云われているんだよ。短冊を渡すから、願い事を書いてね」

オリエ「どうか執事さまと……」

恵  「……になりますように……」

太郎 「書き終わったら、短冊を付けたり、折り紙で作った輪っかなどで、この笹(?)にきれいに飾るんだよ」

恵  「書けた♪」

オリエ「先生、他の子達も全員書けました」

太郎 「そしたら、先ずは書いた短冊を飾っていきましょう」



 折り紙を追ったりして手本を見せながら、竹っぽい植物に飾りつけをしていく。

 他の子達もお喋りをしながら楽しく飾りつけをしていっている。

 せっかくなので、七夕の童謡をみんなにおしえてあげる。

 ここに居る子達は、童話や歌がとても大好きな子達だから、すぐに覚えて歌いだす。

 もともと、童謡なので歌いやすいので各自口ずさみながら、作業をしている。

 そして、出来上がって飾ったのだが、残念ながらその日は曇りだった……



■ ■ ■ ■ ■



 【管理者のお爺さんSIDE】



「むぅ、久しぶりに太郎殿を見ていたのじゃが、何とかならんかな……」



 管理者のお爺さんは、うんうん唸っていたが、ふとある青年を思い出した。



「そうじゃ、あの青年に頼んでみるかの。確かアルテナの管理していた世界にいるな」



■ ■ ■ ■ ■



 【小太郎SIDE】



「小太郎さま、お願いがあるのですが……」



 アルテナ様からお願いされたのは、三十分ほど前だった。



「俺としたことが、七夕を忘れていたとは……」

「小太郎様、七夕って何ですか?」

「う~んとね、お銀。七夕っていう行事はね、俺が地球に住んでいた頃の行事で笹に自分の願いを書いた紙を飾って、みんなで神輿を担いで楽しむ、とても素晴らしい日なんだよ」

「そんな行事があったのですか?」

「しかも、屋台で美味しい物を食べられるという素晴らしい一日だ」

「そんな日があったのですか?」

「ただ雨だと、外で美味しい物を食べれないから、七夕って云う日は晴れてなきゃいかん日なんだよ」

「確かに晴れていた方が、気分がいいですね」

「……で、やっぱり俺と同じで異世界に行った人がなんだけどその七夕祭りを計画していたらしいけど生憎と天候が曇りなんだと。だから晴れさせてくれないかと、アルテナ様を通じてお願いしてきたという訳なんだ」

「それでしたら、小太郎様なら簡単に解決出来るのでは?」

「うん、もうその事は解決したんだけど、この楽しい日を忘れていた事にショックを受けてね」

「なら……」

「うん、そういう訳で、アラクネさん達を集めて、これから大急ぎで準備しないとな。島のみんなにも教えてあげないといけないし、これから忙しくなるぞ」



■ ■ ■ ■ ■



太郎 「あれ?急にお日様が顔を出した!」

恵  「本当だ~♪」

オリエ「これで、織姫さまと彦星さまがデートできますね」

太郎 「うん、そうだね。今日の夜は天の川を見ないとね」




 今日は七夕。

 そして一年で一番ロマンチックな日。

 

お読み頂き、ありがとうございます。

次話は、7/16 11時になります。

次から普通に戻ります。

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