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異世界育成マニュアル【魔法少女を育てよう】  作者: パステルカラー
第四章 お出掛け編
35/81

第35話は、森に着くまでが遠足ですよ。

よろしくお願いします。



■ ■ ■ ■ ■



 ネコミミさんの村に滞在して半月ほどが経過した。

 当初、病気やケガなどしていないかなど心配していたネコミミさん達だが実際、元気に頑張っている姿を見て、私も森に帰って、また頑張りたいという気持ちが強くなってきた。


 ラミアさん達とも話をしたところ、ここで学んだ事を早く自分達の森で試してみたいとの事だった。

 ならば、自分達の森に帰って、自分のところで頑張ろうという流れが自然に出来上がるのにそう時間がかからなかった。


 その事をネコミミさん達に話すと、とても寂しそうな顔をしたが、それなら三年ごとにみんなで決めた場所に集まって、旅行でも行かないか?と提案したところ、すごく喜ばれ、先程の悲壮感が嘘のように消え寂しそうな表情が払拭された。

 そういえば前回のお別れ時は、こんど何時会う約束せずに、音信不通のまま、三年間も時間を空けたからこの様な結果になったんだと反省せざるをえなかった。

 ネコミミさんからは、私達がどこにいるか知らない訳だしね。

 今度は、場所が決まったら連絡くらいは入れるようにしようと強く思った。



 とりあえず三年後の次回は、ラミアさんの村でこのメンバー全員が集まる事が決定した。

 ……で、現在住んでいる森の位置を教えてから、次回の集まる日を決める事になった。



 ちなみに次回の予定は、ラミアさんの村で少し滞在してからみんなで海に行く事になった。

 何でも、ネコミミさん達が海の魚の味が忘れられずに『あの素晴らしい味をもう一度』という強いリクエストがあったからである。

 そんなに美味しいなら私達ラミアさんも食べてみたいと満場一致で海まで旅に出ようという事に決定した。

 幸い、夢見るテントの収納人数も増えた事だし問題ないからね。

 ……と、そんな話をしたら、一度海に行った際の思い出話になりなかなか先に進まなかった。

 あれ?テント使わないんじゃなかったの?との疑問がありそうだが、一ヶ月近くも掛かるのに、それなしじゃ、さすがに辛い訳なので次回も使わせて貰う予定だ。

 三年経ってもハーピーちゃんはまだ小さいからね。

 夢見るテントなしの旅は、とりあえず二泊三日くらいから始めないと。

 たしか林間学校もそれくらいだったしね。



 そういえば作者の林間学校の行き先は、福島県だった。

 そして阿武隈あぶくまの鍾乳洞を見に行く予定だったんだけど……。

 三日前に急性胃腸炎になって行けなかったけどね!

 お土産に赤べこ貰った。



■ ■ ■ ■ ■



 それはさておき。

 その話から三日ほど経ち、いよいよ私達が森へ帰る日がやってきた。

 村の門の前では、私や恵だけでなく、この滞在中に仲良くなったお紺やラミアさんもネコミミさん達との別れを惜しんでいる。

 ……ん、そういえばお土産を渡してなかった!

 屋敷に滞在していたから、テントに入れているのをすっかり忘れていたよ。

 お別れの時にお土産を渡すというハプニングもあったけど、渡さずに帰るという最悪の事態にならなくてホッとした。

 ちなみに、お土産はキレイな石で作った手作りのペンダントと、向こうで作ったお薬だ。

 そして、ネコミミさんの屋敷での滞在中に書いた幾つかの昔話だ。

 それを手渡し別れを告げようと思った時にふと思いついた事があった。



 それは、この森には地竜が多く住んでいる。

 この地竜だが、ネコミミさん達に対して好意的である。

 そこで私は、一計を案じた。

 恵は、地竜というか竜に対して絶大な崇拝を受ける存在だ。

 実際は、竜だけじゃないんだけどね。

 そこで、恵から地竜にお願いして、この地竜をタクシー代わりになってもらえないかと聞いてみる事にした。

 その結果だが……。

 問題ないとの答えがでた。

 そこで面白い結果が出た。

 なんとネコミミさん達よりラミアさんの方が相性が良いというより、簡単になら意志の疎通も出来ると判明した。ふむ……種族的に近い事もあるのかな……?

 ただ、無料で乗るのも良くないという事で、食料などを渡して、乗らせて貰うという事になった。

 地竜に乗れば、ラミアさんの村からここまで、約二日程で着く。

 そんな具合で、ラミアさんとネコミミさんの村で交流する事が決まった訳だ。

 


■ ■ ■ ■ ■ 



 ネコミミさんと別れて、また歩いて帰る事になった。

 地竜タクシー?

 ネコミミさん達は、ともかく私は乗れない。

 そんなに運動神経が良いわけじゃないしね。

 少し乗せてもらったけど、体感スピードが予想以上で乗れたものじゃなかった。

 残念ながら、ジェットコースターは乗れないタイプなのですよ。



 まあ、みんな歩きながら、ネコミミさんの村での事を話した。

 向こうでは、みんなバラバラだったからね。

 久しぶりに、いつものメンバーと云う事で、会話が止まらない。

 結局、その日はテントの中もずっとお話していた。

 ハーピーのちびっ子達も久しぶりのラミア母さんと一緒だったので、ずっと甘えていた。



 それから半月ほど、のんびりとしながら森に帰った。

 途中、二日ほど雨が降ったからね。

 森までは、特にハプニングなどなく楽しくピクニックした。

 まあ、強いていえば熊から貰った蜂蜜が美味しかったくらいかな。

 お紺に対しての献上物らしいが……。

 まあ無事に帰れたので、良かった。

お読み頂きありがとうございます。

次話は、6/22 11時予定です。

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