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異世界育成マニュアル【魔法少女を育てよう】  作者: パステルカラー
第四章 お出掛け編
31/81

第31話は、お出掛けしたい。

よろしくお願いします。



■ ■ ■ ■ ■



 ハーピーの子達とホワイトバンビの子と生活を始めて一年程が経過した。

 その間に当然というか、ハーピーの子達やホワイトバンビの子の名前も決まった。


 まずは、ハーピーの子達の名前だ。

 『すずめ』・『めじろ』・『ひばり』の三姉妹である。

 『すずめ』は、ノンビリ屋さん。

 『めじろ』は、活発な子。

 『ひばり』は、マイペースな子だ。

 まだまだ、ちびっ子だけど、早くも特徴ある性格が出てきた。

 三人揃うと、ピーチクパーチク騒いで大変である。



 ホワイトバンビの子の名前は、『クリス』にした。

 鹿の種類に『トナカイ』という有名な種がある。

 トナカイといえば、あれが有名である。

 ふむふむ、地球らしさいっぱいの名前だ。

 ちなみに作者は大して賢くないので、これくらいわかりやすくしないと頭が爆発するのだ。

 かなり残念である……。

 その『クリス』は、オスで唯一、私と同性で話せる相手である。

 まあ実際、話す事は出来ないのだが、静か(話せないから)なので、ゆっくり穏やかに過ごせる大切な子である。

 騒がしいのは、勿論キライじゃないのだが、ゆっくりと読書などする時間も少しは欲しいのだよ。



■ ■ ■ ■ ■



 閑話休題。



 さて、このハーピーのちびっ子やホワイトバンビだが、これまで病気やケガ等もせずにすくすくと順調に成長している。



【すずめ】「めじろ待って~」

【めじろ】「やー」

【ひばり】「二人ともママが呼んでるよ」



 ……と、毎日元気に過ごしている。

 まだハーピーのちびっ子達は、大空を飛んだりする事は出来ないけど、最近ツバサをバタバタと動かして走り回ったりして飛ぶ練習をしているようである。

 これは、きっと本能なのだろうと思い、先日からテレビで鳥の番組なんかを見せている。

 まだあまりよく分かっていないようだが、時折少し真似してツバサを動かしている。

 流石に私やラミアのお母さんも飛び方を教えてあげる事は出来ないからね……。



 クリス(ホワイトバンビの子)も体長が1m程になり、晴れた日は山を駆けずり回っている。

 時折、色鮮やかな毒草を口に咥えてプレゼントしてくれるのだが、生憎と私は食べられない。

 一度、そのまま食べて万能薬のお世話になったのは苦い思い出だ。

 その毒草は、普通の草?に比べて味的には良いのか、ムシャムシャと美味しそうに食べている。

 ただ、私以外にもプレゼントをするので、クリスからの差し入れは、一度ラミアお母さんに渡して食べられるようなら食べて良いという事になった。



■ ■ ■ ■ ■



 ……とまあ、ラミアさん達と生活して、およそ三年が経った事になる。

 云わば、三年間ずっとこの森で生活してきた訳ということだ。

 この三年間でラミアの子達もちびっ子から少女となり、恵も昔の世界で云えば小学生から中学生くらいに成長をした。

 でも流石に三年もずーっと森で暮らしていると、たまには外に行きたいという気持ちが出てくるのは仕方ないと思う。



 ふむ。

 ……そういえば、ネコミミさん達はどうしているのだろうか?

 自分達で生活する術は、もうバッチリ大丈夫と確認してから、この世界を見てまわる旅に出たのだが、誰か病気やケガをしていないだろうか……?

 しばらく会ってないので、そう考えると少し不安になってくる……。

 今までも、ふとした拍子に思い出す事もあったのだが、このような事をちょっと考えていると心配になり、夜もぐっすりと眠れなくなってしまった。



「太郎兄、さいきん顔色がすこし悪いけど大丈夫?」

「いや、大丈夫だよ」

「ラミアのお母さんも『太郎パパがボーっとしている時がさいきん多い』って言って心配してたよ」

「そうか……今日は早く休むよ」

「何か心配事があったら、みんなに相談してね」



 恵やラミアのお母さんに心配させてしまった。

 ふむ……どうしようか?

 ……そうだ!

 みんなで旅行に行こう!

 この際だからラミアさん達と一緒にネコミミさんの村まで観光に行けばいいんじゃないか!と思いついた。

 そうすれば、私の不安も消えるし、みんなにも外に出る機会が出来る。

 ふむ。それで行こう。



■ ■ ■ ■ ■



 ……と、そんな訳で、その日の夕食後にみんなに相談してみる事にした。



【太郎】  「みんなにちょっと話があるのだけど、いいかな?」

【母さん】 「何でしょう?」

【太郎】  「うん、大した事じゃないんだけど、みんなでネコミミさんの村まで旅をしないか?」

【ラミアズ】『パパが前いた所?』

【太郎】  「そう、皆に前住んでいたってお話しただろう?」

【恵】   「本当!行きたい!」

【母さん】 「この子達のも、一度外の世界を見せるのもいいと思います」

【ラミアズ】『パパの前に住んでいた所、見てみたい』

【太郎】  「なら、計画立てるから、そのつもりでね」

【一同】  『は~い』

【太郎】  「母さん、ハーピーの子達をよろしくね」

【母さん】 「もちろんです。久々の外ですから楽しみですね」



 ……と。

 恵は、久しぶりにネコミミさん達に会えると大喜び。

 ラミアさんのお母さんも久しぶりにこの森から出るとの事で楽しみとの事。

 ラミアのちびっ子達は、旅に行くという未知の体験に大喜び。

 結果、満場一致でネコミミさんの所に行く事が決まった。



 せっかく行くのだからと、この森の珍しい食べ物やラミアさんが作った工芸品らしき物を持って行きたいという事で、1ヶ月後に出発する事になった。

お読み頂きありがとうございます。

次話は、6/18 11時予定です。

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