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異世界育成マニュアル【魔法少女を育てよう】  作者: パステルカラー
第四章 お出掛け編
30/81

第30話は、太郎のチートな能力の話。

よろしくお願いします。



■ ■ ■ ■ ■


 前話のあらすじ

 お紺が人化を覚えた。

 ハーピーとホワイトバンビが家族に加わった。


■ ■ ■ ■ ■



 それから三ヶ月程が経過した。

 ……で、この子達が家族に加わったことによって普段の日常が少しというか、かなり変化した。

 もちろん悪い意味じゃなく良い意味での事である。

 以下の通りである。



■ ■ ■ ■ ■



 まず、ラミアのお母さんが嬉々として、ハーピーの子を育てはじめた。

 まだ孵化して間もない、ちびっ子達を自分と同じ部屋に入れてお世話をはじめた。

 身体的にかなり弱って精神的にも不安定な様子だったハーピーの子達だったけど、ラミア母さんの献身的ともいえるお世話ですぐに懐いて、今ではもうスッカリと元気になって、ラミア母さんの後ろをヒョコヒョコ歩いてまわっている。

 ラミアのお母さんも、それが可愛くて仕方ない様子で家事などをして少しの合間でもちびっ子達を構ってあげている。

 元々、人の子も三歳までは、凄く甘やかして愛情を思いっきりあげればいいと云われている説もあるので私としては、もっとラミアのお母さんにハーピーの子達に割く時間を与えたいと思っていたのだが、ラミアのお母さん曰く『大丈夫です。家事をしていても愛情を与える事は出来ますし、この子達を見て頂ければおわかりになるでしょう?』と言ってきた。

 ちょこっとハーピーのちびっ子達を鑑定してみる。

 なるほど……鮮やかなまでの桃色だ。

 魂の色は、全てを物語るからね!

 うん!幸せいっぱいみたいだ♪



「そうですね!この子達は今、とても幸せのようですね。このままお任せしますけど、この子達のお父さんとしても協力するのが当たり前というか義務ですから、手伝える事があったら言ってくださいね」

「はい。ただ、もう少しの時間は母親が見る役目ですので、もうちょっとしたら、お風呂などに入れてあげて下さいね。お父さん♪」



 ラミアのお母さんが、慈愛に満ちた表情で私にそう言った。



■ ■ ■ ■ ■

 


 ラミア母さんがハーピーのちびっ子に掛かりきりになったので、ラミアのちびっ子達の日常も当然変化したというより、自然と変化していった。

 先ず、ラミアのお母さんは、ハーピーのちびっ子達を中心とした生活になったので、ラミアのちびっ子達は自分達の事は自分達でやるという事になった。


 ……で、ハーピーのちびっ子達に自分のお母さんが取られた訳だが、ラミアのちびっ子達は、自分達にも妹が出来たと喜んで、もうノビノビと生活を楽しんでいる。

 まあ元々、ちょこっと前から親離れをしていたちびっ子達は、子離れ出来ないラミアのお母さんを『むー』っとしていたので、この件に関してはラミアのちびっ子達は、万々歳といった訳で、ハーピーのちびっ子に対して少し感謝をしているくらいなのだ。

 そのラミアのちびっ子達は、理想の森作りに勤しんでいる。

 最近では、悪さをする魔獣などを自分達で追い払えるくらいに成長した。

  


■ ■ ■ ■ ■



 そうそう拾ったホワイトバンビの子は、私(太郎)が大事に育てている。

 私は元々動物を飼う事が好きだったので、この子は自分の癒しとばかりに可愛がっている。

 この子も親離れをする前だったので、私にしきりに甘えてくる。

 寝て起きた時に私がいないと哀しげに鳴いているくらいまで、私に懐いた。

 そうなると、更に可愛くなり、最近ではつきっきりとなっている。

 幸い、恵とお紺も手が掛からなくなり、自分の時間は結構ある。

 その時間などを利用して、しつけも教えているので、トイレなども覚えたし、お手やお座りも覚えさせた。

 このホワイトバンビは最終的に、サラブレッドくらいの大きさになる魔獣らしいので、ゆくゆくはこの子に乗せてもらえないかな……と淡い期待を抱いているのだが、どうだろうか。



■ ■ ■ ■ ■

 


 最後に恵とお紺は、魔法少女となるべく魔法を覚えている。

 今まで、恵は一人だったのでお紺が加わった事によって色々話し合って実験?をしているようだ。

 時折、大きな爆発音が聞こえてきて、森が騒がしくなっているが幸いにして、大事にはならない。

 ただその度に、太郎からお小言を言われているが……。


 他にも、恵やお紺は家事や料理などラミアのお母さんを手伝ったりしながら覚えているみたいだ。

 そうそう料理といえば、お紺が私にキツネ時の時に朝食に出していた料理を教えて欲しいと言ってきた。

 教える程、手間暇をかけた覚えがないのだが……。

 私と自分で作った料理を比べて、何やら唸っている。

 どうやら、納得のいってない様子だったので、少し油揚げのあぶり方を伝授したら、お紺好みの味になったらしく、私にお礼を言って小躍りしていた。



■ ■ ■ ■ ■



 【管理者のお爺さんSIDE】



 毎日みんなが、少しずつ成長し、少しずつ日常も変わってきている。

 ただ、幸運な事に太郎が上手く道標となってみんなを上手く導いている。

 本来なら、そこで少し遠回りをしたりするが、それがない。

 それこそが、私(管理者のお爺さん)が太郎を選んだ訳だ。



 太郎は、聞き上手、話上手であり、その人の持った才能を上手に引き出す能力に長けている。

 前の人生でも、その人が決めた仕事に対し、あまり才能がなくても上手く応援して、最終的にその人が才能のある人を凌駕させたりする事もしばしばあるくらいだ。



 【太郎の能力チートは、人を成長させる力】



 太郎に関わった人を成長させ、その成長した人達が他の人達を引っ張っていかせると云った具合だ。

 それが積み重なり、この世界の魂を救済に導く事になるという訳だ。



 まだまだ、分母が低く追いついてないが、ゆっくりとだが着実に増えている。

 ここに居る子達も、いずれこの世界を変えていく事になるに違いない。

 ネコミミさん達もしかり、ラミアさん達もまたこの世界を豊かに変えてくれるだろう。

 わしは、この様子を見て、自分が太郎爺さんを選んだ事に間違いがなかった事に安堵し、今後も頼むぞと、太郎に関わった人達に少しの幸運を分けたのだった。

お読み頂きありがとうございます。

次話は、6/17 11時予定です。

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