表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界育成マニュアル【魔法少女を育てよう】  作者: パステルカラー
第二章 ネコ耳ストーリー
15/81

第15話は、ハイパーメイドストーリー。

よろしくお願いします。


 【オリエSIDE】



 太郎先生が先週、この村から旅立って行かれた。

 この村には、6年間滞在された。旅立たれた理由は、何でも他に苦しんでいる人達にも幸せになって貰いたいとの事だ。

 そう言われると、私達に太郎先生を留める事なんて出来ない。

 何故なら、私達が以前そうだったからだ。


 そうそう『太郎先生』とは、私達が太郎先生と過ごして1年程してから付けた尊称だ。『先生って柄じゃないよ』って苦笑していたけど、本当なら先生の前に『校長』を付けたいくらいだ。それ程、私達は太郎先生に感謝をしている。

 私達は、この6年間で生活に必要な事だけでなく、人としての大切なものを学ぶ事が出来た。

 だからこそ、太郎先生をこの村に留める事なんて出来なかったのだ。別れ際に、これで今生の別れじゃないんだから、笑って見送って欲しいな……って言われたけど……無理だよ……。

 失礼しました……ぐずっ……。

 だけど、最後は泣きながら笑顔で『また会いましょう』とお別れしたんだ。

 そして太郎先生と恵ちゃんは、旅立たれた。



■ ■ ■ ■ ■



 その恵ちゃんは、5歳になってから毎日テレビで魔法の勉強をしていた。

 何でも『魔女っ子メグタン』になるんだって言っていたっけ。

 そういえば、そんな番組もあったような……なかったような……。

 先日、他の子と外に出掛けて帰って来た時に、みんなコンガリと焼けて帰って来たけど、大丈夫だったのだろうか?

 まあ、太郎先生の娘さんだから大丈夫と信じたい……。



■ ■ ■ ■ ■



 太郎先生とお別れしてから三年後。

 私の為に、みんなが屋敷をプレゼントしてくれた。

 この屋敷は、みんなが頑張って作ってくれたものだ。

 テレビはないけど、トイレやお風呂など生活に必要なものは太郎先生と過ごした家と同じだ。

 あとは、ご主人と『執事様』を迎えれば完璧だ。私は、それまでに立派なメイドになれる様に『メイド道』を極めないといけない……。

 ただ、その『メイド道』の本に、ネコミミの人は語尾に『にゃん』を付けないといけないって書かれていたんだけどこれって……。




『とりあえず、頑張るにゃん!』




 これで、男の人はイチコロらしい……。

 果たしてこれって本当だろうか?

 だけど、私の崇拝する聖書に書かれているから間違いない…………にゃん……。

 だけど!執事様を手に入れる為なら手段を選ばないにゃん!

 言ってたら、なんか楽しくなってきたにゃん。

 とりあえず、準備は万全にゃん。



■ ■ ■ ■ ■



 【後日談】語り手……近所の住人。


 この街の立派な御屋敷に主人一家と執事と『ネコミミメイド』が住んでいた。いや、今もその一族が住んでいる。

 この屋敷に住んでいた『ハイパーネコミミメイド』は、今でもこの国いや世界に語り継がれる程、有名な伝説のメイドだ。

 そのメイドの名を『オリエ』と云う。

 家事は、もとより戦闘までこなす万能メイドだったらしい。

 一度、この周辺で戦争が起きた際、ネコミミ族を率いて参戦。

 そして、二時間ほどで両国の将軍を捕獲。

 ……で、両国に乗り込んで、調停を結ばせてしまったという逸話を持つ。

 当然それ以降は、この街の近くで戦争はおろか、喧嘩すらもなくなったとの事だ。



 そうそう、そのメイドさんだけど、美男なネコミミ執事と結婚したそうだよ。

 それはもう幸せいっぱいの表情で結婚式をあげたそうだ。

 その屋敷の主人が霞むくらいに……。

 それから、かれこれ三百年が経つけど、その屋敷の主人とメイドの仲は良好みたいだね。

 ただ……何故か、あそこのメイドは執事と結婚するんだよな。

 普通、主人と結婚とか憧れる筈なのに、おかしな話だよな……。

お読み頂きありがとうございます。

次話は、5/6 12時予定です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ