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紳士は異世界でメイドハーレムの夢をみる 作者:むらのとみのり

第五章

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ガーディアンvsアヌマール その1

 何が起きたのかさっぱりわからなかったが、どうやら聖剣を手に入れたアヌマールのすごい一撃を食らって、それを緑のお姉さんが結界で弾いたようだ。

「かつては金竜のブレスさえ防いだという、母の形見の人形ですが、流石にこの小さい欠片ではイマイチ、防ぎきれませんね」

 緑のお姉さんが言うとおり、敵の攻撃はまだ続いており、結界はそう長くは保ちそうにない。

「どうするんです?」

 と聞くと、困った顔で、

「どうしましょうか」

 などと返す。
 いやいや、ここはあんたがどうにかしてくれないと。
 デュースの知り合いだけあって、どこかピントがずれてるんじゃないか、このねーちゃん。
 あんまり人のことは言えんけど。
 それよりも、ネールは大丈夫だろうか。
 だいぶ弾かれたようで、ここからでは目視できない。

「外の二人はどうです?」
「少し距離を取ったようです。呼び戻したほうが良いですね」
「と言っても、この状況じゃ、声も聞こえんだろうし」
「太鼓で合図を送りましょう」

 そう言って指示を出すと、妖精たちがリズムを変える。
 それが二人に届いたのか、すぐにラケーラとネールが戻ってきた。
 ラケーラは地上に降り立つと、緑のお姉さんカーネにこう言った。

「すまぬ、導師よ。聖剣をやつに奪われてしまった。あれではもはや槍も通らぬ」
「仕方ありません。どうにかしてここから撤退したいところですが、この数では……。せめて妖精たちをかくまえる場所があれば」
「それは無理というものだ。一人や二人であれば、脇に抱えて突破することもできようが……」

 それを聞いて思いついたことを話す。

「だったら、妖精たちを俺の中に取り込むのはどうだろう?」

 というとカーネが、

「中? 紳士様が持つという、内なる館、というやつですか?」
「そうです。これぐらいの数ならどうにかなるだろうし。俺の従者たちもみんなしまいこんで、俺だけをここから逃してくれればいい」
「危険です!」

 それを聞いたクメトスが割って入る。

「あのような攻撃の元にさらされていては、いかにラケーラ殿といえども……」
「貴殿の言いようも最もだが、ここは私を信じてもらいたい。この槍にかけて、必ずや守り抜こう」

 とラケーラ。
 カーネもそれに続けて、

「そちらの覚醒したホロアの方と二人で運んでもらえば、私も同行できます。そうすれば結界を張りつつ、やつの手から逃げるぐらいは可能でしょう。いかがです?」

 とネールに話を振ると、ネールはクメトスに向かってこういった。

「良いと思います。ご主人様は私が必ずお守りします」
「ネール、あなたがそういうのであれば」

 話が決まったところで、俺がまとめる。

「よし、ならばさっさとやろう。妖精たちを集めてくれ、全部中に入れよう。パロン、中でみんなをまとめといてくれ」
「そりゃええけどな、大丈夫か、われ」
「どうにかなるさ。そら、みんな来た順からどんどんぶっこむぞ」

 と俺が声をかけると、近くにいた妖精たちがキャッキャと騒ぐ。

「きゃー、なんか吸われてるー」
「すわれるー、あひゃー」
「きゃー、きゃー」

 などと遊園地のアトラクションのようなノリで、どんどん中に入っていく。
 物を取り込む時にはわからなかったが、妖精たちの場合、形が崩れて光になって、ペンダントのあたりに渦を巻いて吸い込まれていくように見える。
 だいじょうぶなのか、これ。
 まあ、さっきもパロンと一緒に入ったから大丈夫なんだろうけど。
 それにしてもすごい量だ。
 結構、時間がかかりそうだぞ。
 結界越しに空を見上げると、聖剣を取り込んだアヌマールは巨大な球形になって、そのサイズを広げており、時折地上に向かって黒い塊を飛ばしてくる。
 それが結界に弾かれる度に、地響きが起こる。

「間に合うかな、これ」

 妖精たちはせっせと俺の中に飛び込んでいくが、まだ半分は残っている。

「むずかしいですね。時間稼ぎが必要でしょう」

 そう言って、カーネが杖をつかむが、竜騎士のラケーラが止める。

「待たれよ、導師殿にもしものことがあれば、そもそも脱出もままならんではないか」
「ここの結界を破られれば同じことですよ」
「しかし……」
「都合の良い助っ人が、そう何度も現れるものではありません。後のことは任せます、あなたの判断で……」

 とカーネがいいかけたところで、思い出した。
 助っ人がまだいたじゃん。

「そうだ、助っ人ならまだ居るぞ。どうなってる?」

 と足元のクロックロンに聞くと、

「キタゾ! キツヌヤールト、ケプスロールダ!」

 そう言って足を一本上に上げる。
 同時に巨大な塊が飛んできてピタッと止まった。

「おお、まってました、キっちゃん! ケプちゃん!」

 飛んできた巨大ガーディアンに声援を送ると、ピカピカと光って戦闘態勢に入った。
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