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雪の日
雪。真っ白い、真っ白い雪。
「寒いよー><」
「ほら、来い」
ぎゅっと抱き締める貴方の腕。お互いの体温が重なって、冷たさを溶かした。
「あ…あのさ?」
「んー?」
「す…すき…」
「知ってるよ」
くしゃりと笑う貴方に聞いてみる。すきですか?
「んなの決まってんだろーが。すきだよ////」
「ほんとう?」
「嘘言ってどーするよ」
「そ…それもそっか……」
「ああ、もう!」
さっきより強く抱きしめられる。心臓の音が聞こえてしまいそうなくらい近くて、顔も赤くなる。
「大好き過ぎんの!お前が!」
「…っ!」
「だから…ずっと傍に居ろ」
真っ直ぐな目で言う彼にあたしはまた恋をした。それは、雪が降る冬の話。