これから、起こる事。
「どういうつもりですか?」
杏奈は、凛に詰め寄っていた。
「許せない」
杏奈の怒りは、凄かった。
・・・どうしよう・・・
凛は、頭の中で、必死に言い訳を考えていた。翔とは、キスをしただけの中である。キスといっても、ほんの事故のようなものである。主婦になり、子供が1人いる凛にとって、おおきな事件では、なかった。こんなふうに、杏奈に詰め寄られるくらいなら、翔と一線を、越えてしまっても良かったのでは、ないか等、バカな考えが、頭に浮かんだ。正直、翔には、何かしら、感じるものは、あった。だが、自分は、家庭もあるし、3歳になる優奈との、穏やかな生活を考えると、想像だけで、終わっていた。
・・翔と、もしかしたら・・・・
そうなりたい。想像だけで、終わっていた。キスしただけで、こんなに、杏奈の騒がれるなんて・・・。だいたい、翔とは、両者、同意のうえの事だは、ないか・・・。それに、冷静に考えて、杏奈は、凛と翔との間を、責める事のできる間柄なんだろうか・・・。
「杏奈さんは・・・。」
言うか、どうか・・・。凛は、言葉を呑んだ。こんな子供相手に、自分は、何を言おうとしているんだ・・・。
「翔と、どういう関係なの?」
すでに、呼び捨てになっていた。
「どういうって・・・。」
凛は、言い返してきた、杏奈にタジタジになっていた。
「恋人よ」
「そうかしら」
いいながら、自分で、オイオイと、思った。
「翔は、あなたの事なんか、思っていない。あたしの物なの。翔は、あたしだけなの」
おいっ!何言ってるんだ。自分。と、思ったところで、目が覚めた。
「ちょっと・・・。」
優奈の脚が、胸の上に載っていた。時計を、みると、まだ、5時である。悦史は、友人達と、ゴルフがあるとかで、朝早くから、外出していた。
「変な夢・・・。」
汗をかいていた。あんな約束をしたせいだろうか・・・。今日は、優奈を、実家に預けて、でかける日だった。そう・・・。翔と、コンサートに行く予定になっていた。
「大丈夫よね。3人だし・・・。」
凛は、杏奈と翔と3人なら・・・という約束で、コンサートへ行く約束をしていた。2人きりなんて、今の気持ちのままでは、マズすぎる。
「そう。3人なら」
自分を納得させるように呟いた。