初めまして新任です
中学3年はやはり印象に残っている
義務教育の最後の時期は何かと選択を迫られる
中学はほとんどが進学をするが就職をする人がいる
進学もここでかなり道が分かれる、学歴の指標の中で中学は学習レベルがまちまちで格差はあるがとてもい環境だと思う。
輝夜「なんか新任の先生がクラスの担任になるらしいよ」
天音「新任なんだー男の先生かな?女の先生かな?」
輝夜「女らしい、それも若い先生。噂ではめっちゃ厳しいらしいよ」
天音「えー最悪、まあ実際いい人かもしれないしさ構えなくていっか」
新学期、新任の先生があらわれた。その先生は本当にやばいやつだった。
教室に入ってきた先生は黒板に名前を書き自己紹介をした。
教室の入り方も、黒板の字もとても丁寧で全くスキのない先生だ
正道「正道 香織 と申します、何卒よろしくお願いします。」
挨拶も他人行儀で丁寧できびきびしていた。その一連の動作を見て。私はこの先生と私は合わないなと察した。そして私は思った事を、自己紹介中にもかかわらず輝夜に話そうとした。すると。
正道「天音さきさん、輝夜千里さんに何話しかけようとしているの?」
私はびくっとした。話し方は丁寧だが、奥に冷たさを感じた。名前暗記してるし、こわっ...
正道「あなたのことは前任の先生から聞いています、落ち着きがなく授業中に居眠りをして、さぞかし成績が良いのかと思えば、あなた女子の中で最下位から2番目だそうね。」
「輝夜さんも困るわねー、貴方の相手をしないといけないのだから。輝夜さんは女子では3番目くらいだけどあなたもあまり成績は伸びてないわね。」
「あなたたち2人、校庭のトラックを10周しなさい」
私たちは困惑した、困惑して動けなかった。
正道「物わかりの悪い子ね、早くいきなさい。一言も話さずに行きなさい。」
天音・輝夜「はい!!」
私たちは怖くて、すぐ教室から逃げ出た。校庭のグラウンドは一周200mで10周だと2kmだ。精々3~4周だ、疲れて歩きたいが、窓から見られていると思い、疲れても必死に走った。輝夜の事を気にする余裕もなくただ言われたことを遂行した。
走り終えて教室に戻ると、生徒と先生から冷たい視線を感じた。
2人ですいませんでしたといい急いで席に座った。
正道「あなたたち、気づきなさい。こんなことのせいでみんなの貴重な時間が奪われてしまうのよ。私はね、甘えたような奴が一番嫌いなの。特に天音さん。あなたが輝夜さんに話しかけなければ、彼女は巻き込まれずに済んだのよ、反省なさい!」
輝夜を巻き込んだ罪悪感と、先生が理不尽に命令するから走らされてるんだろ!という文句を抑え、元気な返事をして座った。
というか、いつのまにか1限目始められてるし。切り替えはやいな、と思っていると背中を向けながら。
正道「他の子たちもあんなことになりたくないならまじめにする事ね。」
「あと私礼儀ができていない人と、返事が小さい人、自己主張をしない人にも厳しく接しますからそのつもりで。返事は?」
全員「はい!!!」
きっとこの「はい」には多くの人が疑問だろう、本心で言っている人、先生を疑う人、ただ面倒と思っている人、そもそも学校に来ていない人、色々あるが、普段騒がしい人たちは普段とは違ってとても静かだった。恐らく先生の様子を見ているのだろう。
そして授業が再開した。
1限目は数学だった
とうとう動き出した。石田康太だ
正道「展開の授業を行います、では教科書の3ページを開きなさい」
「展開とは式にある括弧を開いて足し算引き算で単項式をつないだ形にすることです」
「ではこの大問1の(1)の問題を『石田康太さん』答えなさい」
石田「えー 3a(x-2y)= わかんないっす笑 」
一瞬教室が沈黙した。
石田「みんな冷め過ぎ、いっつもこんなんじゃないじゃん。みんなどうしちゃったんだよ~」
私は少し安心した。自分だけじゃなかったんだって少しリラックスできた。
正道「あなた、舐めてるの?そもそもあなた教科書を持ってきていないじゃない」
「そんな状態でよく授業を受けているわね、あなたには授業に参加する資格がないわ」
「教室の隅で何もしゃべらずにずっと突っ立っていなさい。あなたには椅子も机も必要ないわね」
そして椅子と机を教卓の横に移動されてしまった。
正道「もう今までの常識は通用しないと思いなさい。ただ何もせずにただ与えられる席はないわ」
「これは石田さんだけでなくみんなにも言えるわ覚えておきなさい」
先生の言う言葉には含みがあった。それはただ社会を知らない義務教育から抜けないまま教員になった先生から言われる見当違いな言葉よりも説得力があった。
父親にも言われたことがある。学校には関係ないが、趣味に没頭する時に言われた言葉だ。
父「さきちゃんはさ、漫画なんで好きなの?」
天谷「だって面白いし」
父「漫画家ってさ、いっぱいいるんだよ。この雑誌に載った漫画を連載しているのもほんの少しの漫画家しかいないんだよ」
最初はそんなの当たり前だと思った。でもそれは表だけで。含みは違っていた。
人気が出ず漫画すら連載できない漫画家がいる事、人気が出ないとすぐ打ち切りになる事。挽回のチャンスすら与えられないという理不尽。そしてその理不尽を背負ってくれる人がいない事。
正道「数学とは関係ないですが、近いうちに各自の家に家庭訪問に行きます。親御さんに伝えてください。」
最悪だ、何を言うつもりだろうかとても恐ろしかった。
石田の顔は青ざめていた、まあ石田よりはマシか。
読んでいて気付く人もいるかもしれないが、1つモデルとしている作品がある。あえて言う事ではないけれども私にとってはかなり印象に残る作品だった。
それを私は自力その作品を基に物語をつくっているわけです、元があるのとないのでは制作がかなり作りやすいしアイデアを色々入れることができます。私は内容を凝り過ぎて地震でハードルを上げてしまう性分で完結させられないということをしでかす可能性があるので。その部分を今回改善していきたいと思います。