つまり魔法を使っていいと
「どちらにせよ、あまり良い事ではありませんね」
「そうなの?」
「えぇ。明確に悪いとも言えませんが……」
魔力量が多いのは良いことだと思ってたけど、そうでも無いらしい。
先生の話では、魔力量に比例して魔法の威力が強くなることがあるんだとか。
「爆裂系魔法で魔力がコントロール出来ずに暴発、なんてことになればその被害は想像を絶するものになるでしょう」
確かに怖い。
怖いけど爆裂系魔法って響きに凄い興味あります先生!
「この魔力玉でも余裕があるとなると、君の魔力量は相当のものです。おそらく私なんかよりも遥かに」
「え、そんなに」
「魔力量が増えれば増えるほど、より精密なコントロールを求められます。魔法を使いたいとなると尚更」
リナ先生のこの目は本気のやつだ。
さらっとえぐい量の宿題出してきた時と同じ目をしている。これは相当の覚悟をしないとダメそうだ。
「ですが、これはあくまで魔法を使うならの話です。ただ好奇心を満たすだけなら力加減なんて必要いりません」
「そうなの? でもさっき被害が出るって」
「君は貴族です。持っている土地はある程度自由に使えるでしょう」
「たしかに」
「自分が被害を被っても自業自得です」
それもそうか。
確かに、エクスウェル家は伯爵位を授かっていて、王家の代理として土地や人を管理している。
元をたどれば王家所有なんだけど、そんなのはるか昔の話だから今じゃ各貴族の所有という認識。
その土地はある程度何をしても自由。
「安全を考慮するのであれば水系統の魔法がオススメです。適性もありますが、基礎元素魔法であれば努力次第でいくらでも使えますし」
基礎元素は確か、火、水、風、土、光の5つ。
初めて使ったのは風になるのかな? この前やらかしたのは火魔法。
うーん、魔法を使って見たいってだけだし、オススメなら水魔法にしてみようかな。
「じゃあ水ま」
「と思って水魔法初級の本を持ってきました」
「やっぱりエスパー?」
「次までに読み切っておいてください。内容を覚えたら実践しましょう」
先生、結構これ分厚いけど。
確かに1週間あるけど全部読むって相当だよ?
そこんとこ先生分かって……るね。うん、この笑顔は分かってる。
ふぅ……気合い、入れますか。
「安心してください。初級の本は魔法に対する理解が主な目的なので文字自体は少ないですよ。……比較的」
その最後の言葉で全然安心できないけど!
ヒカルの魔力量は53万です(大嘘)
とはいえ世界レベルで見ても高い方です。現時点では
リナ先生も実は相当優秀。ちなみに先生の得意魔法は風です
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